Graceのスピリチュアル日記

ささやかな日常とスピリチュアルな出来事。その中で得た気づきなどを楽しくシェアする日記。

ハトとルリビタキ

2009-02-01 19:46:09 | Weblog
お昼頃、川原まで散歩に出かけた。
今日は晴天だが風がかなり強かった。
冷たい北風をやり過ごそうと、エスキモーのようなフードのブルゾンを着、めげずに歩いていると、
前方10メートルぐらいのところで、小学校低学年ぐらいの男の子が、道の脇の草むらを覗き込んでいる姿が目に入った。

(何が動物でも見つけたのかな?)と思って目を凝らしていると、次の瞬間、
イキナリ足元にあった石を拾ってその草むらに投げつけた


中から飛び出てきたのは、1羽のキジバトだった。
まさに鳩が豆鉄砲をくらったとはこの事。目をギョロギョロさせてアタフタと必死の形相で飛び立つ。

少年は面白がって更に2度3度、飛び去るハトに石を投げつける。

(まあ!何てこと!!ハトに石を投げるなんて!)

瞬間的に、湧き上がった怒りでいっぱいになった私は、思いっ切り非難を込めて少年をギッと睨んでやった。
私の視線に気づいた少年は、一瞬きまり悪そうな顔をして怯んだが、すぐにまた、次の石を投げた。

近くにいた母親が、やめなさいと言ったが一向お構いなし。



コトの一部始終が行われている間も、普通に歩き続けていた私は、かなりな所まで彼らに近づいていたのだが、
あと少しのところで、草むらから興味を失い再び歩き始めた彼らを追い越すこと叶わず。
嫌々ながら、その後暫らくその背中を見ながら一緒にウオーキングする羽目に陥った。

私の先を歩きながらも私の存在を気にしてか、少年が1~2度振り返る。
コワイおばちゃんと思ったか…。

その様子を見ながら、怒りと非難の気持ちは中々治まらないものの、
同時にいくら腹が立ったからと言え、その感情をそのまま憎悪の視線にして、少年にぶつけた事を後悔している自分に気づき始めた。


(…あの子はきっと何の悪気もなく、ただ単純に驚かすのが面白くてやったことなのだろう…。おそらくは生き物に対する思いやりや愛情の気持ちが、まだ未発達なだけなのだ。

それに母親はただ止めなさいというばかりで、何故それをしてはいけないか、一言も言って聞かせなかった。
それでは子供には、なぜイケナイのか伝わらない。
もし叱る時に、<ハトが可哀想だから>とでも付け加えていれば、それはきっと子供の心の何処かに残っていくだろうに…。
まあ、母親もただ、人目を気にして一応注意しただけのことで、生き物を大切に思う気持ちはなかったのかもしれないけど…。


とは言え、何にせよ、だからと言って、私が少年を睨みつけていいことにはならない。エネルギー的には邪悪な想念をぶつけたことになる。
それは明らかな間違いだ。(あ~あ
私がするべきことは、少年を【非難】することではなく、
突然石を投げつけられどんなにか恐ろしい思いをしたかであろうハトに、せめてもの【癒しの光を送ること】だったのだろう。(反省
もちろん必要があればの話しだが…。


そしてまた、こんな思いも頭をよぎった。


(悪意があろうとなかろうと、自分のしたことは何らかの形で、いつか必ず身に帰る時が来る。それがこの3次元の世界の法則だ。
だからいつかこの少年も、何も自分は悪くないのに、突然、何かしらの危害を加えられる経験をするのかもしれない。そしてその時、多分こう思うのだろう。
《何故、自分がこんな目に遭わなきゃいけないのか?》と。
だけど、もしそうなったとしても、その時その理由を解ることは、きっとないんだろうなぁ…。)



色んなことをあれこれ考えながら歩き続けていると、何の予告も無しに、川に浮かんでいる鴨の群れめがけ、大きく弧を描いて飛んでいく石が目に入った。

「エッ!」
視線を石の出所辺りに移すと、黒いジャンパーの男が得意げに笑っているのが確認された。そしてそのそばにはあの少年。

事態はすぐに理解された。
あの少年の父親が、鳥を脅かして面白がる遊びを子供にやって見せていたのである。
これではあの少年がハトに石をぶつけても何の不思議もない。
父親は、どうだと言わんばかりの晴れがましい笑顔である。


(父親からして、他の生き物を思いやるという感情の部分が、今のところ未発達なわけなのね。何の悪気もなく面白がってるだけなのが手に取るように伝わってくる。
でもそれはそれ。私は私。
これもきっとご縁なのよ。私が批判の心を捨てて、物事を在るがままに見れるようになる為に、彼らは私に、この状況を味わせてくれたのよ、きっと。


(それにもしかしたら、彼らは動物とのふれ合いとか、心の交流とか経験したことのない人達なのかもしれない。
それを思えば、生き物から沢山の喜びをいただいてる私はなんて幸せ者だろう。
本当にありがたいこと!!



心からそう思ったら嫌な気持ちは吹き飛んで、足取りも軽くなり、やがて川原の道と林の道の二股に分かれているところに辿り着いた。

私は進路を林の道に決め(その家族はそのまま川原の道へ消えていった)幸せな気持ちのままニコニコ歩いていると、
またまた前方に、今度は巨大な望遠レンズ?の付いたカメラを構えて立ち止まってる60代ぐらいのおじさま方を見止めた。

小鳥を撮影されてるようなので、お邪魔をしないように、写真を撮り終わられるのを待とうと後ろに立って見ていると、レンズの先に小さなグレー?!の鳥。

「何を撮られてるんですか?」
小声でそっと聞くと
「ルリビタキ。」との返事。
「青くて美しい鳥でしょう?普通は高山に生息している鳥なんだけど、越冬に降りて来てるんだよ。ここ木曽川でも2年前から、見られるようになってね。」

とそのおじさまは、ご自分のカメラを指さし、デジタル画面に映った小鳥の姿を見せて下さった。

なるほど青いお腹の辺りにオレンジ色もみられる。

「これがルリビタキなんですか!初めて見ました。可愛いですねっ。グレーに見えたのは日影に居たからだったんですね。」

その時、まるでそうだと言わんばかりにルリビタキが日なたに移動してくれたので、肉眼でもその美しい瑠璃色を見ることができた。とても嬉しかった!

それからすぐ足元近くに飛んで来て、暫らくじっとしていてくれたので、私もしゃがんで、携帯でその姿を写真に収めことができた。

十分楽しませてもらったので、
ルリビタキがここに来てくれたこと、人々を幸せにしてくれてることに感謝し、
この森でこの冬を安全に楽しく暮らしますように、護られますようにと祈ってからバイバイと手を振り、そろそろと歩き始めた。

するとそのルリビタキ、急にバタバタと羽ばたいて、何度か枝にとまりながら私の後を追うようについて来る?!。
そして最後に私の身体をかすめるように道をよぎったかと思うと、そのまま反対側の木立の奥へと姿を消して行った。

なんかルリビタキがお見送りしてくれたようで、またまた嬉しかった。
やっぱり私は幸せものだ


このように、1日散歩しただけでも、鳥に石をぶつける人もいれば、わざわざ写真を撮りに訪ねて来ている人もあり。
この川には水鳥も沢山越冬に来てるし色んな小鳥に遭えるので、双眼鏡やカメラを手に、バードウオッチングに来ている人々の方が数としては多いと思うけど、
まるで関心もない人ももちろんいて、ホント人間って様々だとあらためて感じた私です。





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