☆何も分からない

本当に何も分からない

先日の春山スノーボードトリップの際
転倒して記憶がとんだ

時間の経過とともに
飛ぶ直前までの記憶は
掘り起こされたが
転倒してからは
ところどころが不明だ

今思うと前走したキヨちゃんが
きれいなバックフリップを決めたので
俺もバックフリップをしようと思ってた

リップが近づき抜けた瞬間
後方に回転したイメージが強く残ってる

しかし、残された映像を見ると
リップから抜けたのではなく
コースアウトした瞬間
後ろにのけぞって転倒していた

塩で固められたアプローチに
しこたま後頭部を打ち付けていたのだ

映像を見ると体には力が入ることなく
斜面を崩れ落ちていく

その直後は友達に「何があったんだ？」の
連発だったらしい

実は記憶がとんだ瞬間
場所も人も何もかも分からなかった

すさまじい不安感に襲われ
自分の仕事仲間の名前を思い出すことにした
顔は浮かんでくるのだが苗字も名前も分からないのだ

パニックだった

なぜ山にいるのか分からず
ここまでどのような経路を
たどってきたのかも分からなかった

ひとつ可笑しかったのは
キッカーを見て
「この作り方は俺の作り方だ」
「俺が作ったんだろうな」と
ぼんやり思ったことを
覚えている

その後も記憶は途切れ途切れで
自分が転倒してから２,３回友達が
飛んだことを、全く覚えていなく
ゾッとした

次第にいろんな事が
思い出されてきたが
薄ら寒くなってきたので
再び飛ぶことした

友達からじっとしているように
言われたが不安でしょうがなかった

足に力が入らずダメなことは
分かっていたが身体を動かしていると
不安も薄らいできた

実はこの春山スノーボードのために
１ヶ月ほど走りこんでいた

しかし、頭は鍛えようがない

次の日、痛みから
打ち所が脳天近くの後頭部と判明し
またまた、ゾッとした

俺はラッキーだ

全てを無責任に放り出さずにすんだ・・