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はずれの映画辞典

映画とは生きものの記録です、この世に生きる者が、こうして生きようじゃないかと訴えます。惚れた映画を毎日連載します。

エマニエル夫人

2009-03-03 08:21:34 | Weblog

 エマニエル夫人
 18禁映画

 解説
 
 もう死語になったが、戦後日本の女性と靴下は強くなったという、もうひとつ強くなったのが性の解放だ、それまで、SEXに関する事は隠語として、タブー視されてて来た、この映画は、そんなタブーを表に出してやろうという、性は猥褻なものという常識を破ったという世界的なまでに有名になった映画である。
 SEXは成人した人間なら誰でもがする行為、これをベールを被せたままで置くことが問題である事を論じる人も多くあった、この映画をきっかけに、エイズ撲滅運動などでは学生一人一人にコンドームを配布してSEXをする時にはかならずこれを着用するようにという学校も外国では出てきた、また”ひた隠しにする”ために、かえってそれが見えないところで罪悪感としてあり、非健康的に進む事もあった。
 
 とわいえ、常識で判断してする行為であり、排泄行為と同じ、人前では人の迷惑にもなる事であるし、その行為には常識をわきまえるべきと想うが、この映画はけして卑猥な、エロ追求だけの見世物映画ではないような気がした。

 物語

 エマニエルはまだ一人の男しか知らない二十歳の女性だ、二十歳なら血が騒いで体がうずく、朝から女性の裸の写真など眺めているエマニエル。
 マッサージを受ける男二人、「飛行機のなかでする奴も居るんだよな退屈だから」 それじゃエマニエルの事が心配だろう「いや、おれは彼女を束縛する気は無い」
美人の妻をか?「美人だから結婚したんじゃない」心配ないのか?「僕は嫉妬なんかしないさ」
 男はジャン、エマニエルの夫、エマニエルを空港へ向かいに行く、ここはタイだ、召使の男(ジョン)が一人、若い女が4人居る瀟洒な家に住んでいる、別世界に来た様に喜ぶエマニエル。
 全裸で抱き合う二人、あえぎ声に覗き込むジョン、たまらなくなったジョンは召使の仲間の女を呼ぶ、見ながら二人も始めるが逃げ出す女、気持ち良さそうにもだえるエマニエル、小屋を見つけてそこまで逃げる召使の女、ジョんは女を襲う、激しいセックス。

 プールサイド、女達が5人ほど甲羅干しをしている、エマニエルを紹介する女、女達はやたらとSEXの話をして喜んでいる、パリであそんで来たんでしょうの声に、「私は夫以外は何もしないの」の声に大笑いする他の女性達、そんなこと信じられる!なんて会話。エマニエルは夫以外は知らないコンプレックスを持つ。
 年増女のマリーヌがエマニエルに近寄る、女とのセックスしたこと無いでしょ、私がおしえてあげる、逃げ出すエマニエル。

 全裸で泳ぐエマニエル、 それを見て全裸で泳ぎ出すマリアンジュ、「あとでお宅へお邪魔してもいいかしら」という、良いわとエマニエル。
 訪問するマリアンジュ、飴をしきりに舐めている、プールの連中のいう事なんか聞いちゃ駄目よ、勇気も無いくせに嘘ばっかりなんだからという、話をしながらフランスの雑誌を見つけるや男の写真を見ながら、エマニエルの前でブラジャーを取り、ショートパンツのチャックを下げるや、手をその下へもぐらす、どうやらオナー二ーを始める、うっとりするマリアンジュ、驚きの目で見ているエマニエル、あえぎ声・・・、私、自分でするの好きなの、あなたは?わたしは嫌じゃないけどこんな人前じゃいやだはとエマニエル、恥ずかしいの?12の時から始めたけどこれは当たり前の事なのよね、と。

 話しながら話がパリの話になるとジーンとしてくるエマニエル、ガウンの前を広げると、白い見事な足に両手を滑らせる、むせぶエマニエル、飛行機の中でのことだ、
退屈でぼんやりしていると、男が隣のシートに居る、太ももを見せながら誘うエマニエル、男は重なる、白い胸を舐める男、男はバックでピストン運動を始めるアエグ、エマニエル。 夕食のあと、ジャンにSEXをせがむ、あからさまにセックスの事を話すマリアンジュの事をジャンにはなす、お前もそうして良いんだというジャン、積極的に攻めまくるエマニエル。この事があってから全てに挑戦するエマニエル、年増女マリーヌとのレスビアンにもお付き合い。

 マリオという初老の男が居る、この男はSEX解放論者だ、エマニエルはこの男に夕食を誘われる、しかし、この男より、女たちの噂になっているピーという考古学の女に引かれちかづく、ピーの仕事場までついて行くエマニエル、車で1時間馬で1時間という山の中だ、大自然の中でのレスビアンはエマニエルを変えてゆく。
 かわって、レスビアンショーが開かれている会場、ジャンがいる、エマニエルが居ない間、他の女と遊べと友達が誘う、エマニエルにはしたいことをさせるとは言いながらそれは出来ないと怒るジャン、こちらはピーとエマニエル、エマニエルはピーの身体を嘗め回す、茂みのあたりまで舐めるとうめくピー、エマニエルは人が変ったようになる、重ねあいながら、エマニエルはいう、愛し合うということは楽しい、それが男であれ女であれ素晴らしいことだとジャンは言うの、私はあの滝の素晴らしい自然の中で愛し合うと、其処の滝がもっと素晴らしく見えたとエマにエルは言う、ピーは、私は貴方が好きだけど、愛しては居ない、つまり信じる事は無いんだと。

 なかなか家に帰らないエマニエルが気になりだしたジャンは、ピーをエマニエルに紹介した年増女アリーヌのところへ行く、女も旦那が留守で退屈していた、女は、エマ二エルを仕込まなきゃ駄目だ、自分で駄目ならマリオに頼めという、そこで女がガウンの前を広げるや、強姦のようにHを始める。
 ピーに愛していないといわれ、皆と同じようにSEXに興味を持つように努力したけど何も得られなかったのて悲しむエマにエルが家に帰ると、ジャンは、やさしくそれで言いのだという、ジャンは言う、普通の夫婦は常識の殻を破れないが、常識どうりの愛などつまらないのだ、誰かに仕える愛なんて悲しすぎる、別の恋人を作ればよい
見返してやるのさ、それが一番さ、と。

 エマにエルはマリオにSEXを教えてもらうことになる、マリオは「SEXは無制限であり、処女性を尊重しないこと、結婚を目的としないこと、全ての制限をなくすこと、そして一人に全部を上げないこと、SEXをすることにより日常から遊離すること、問題はいかにSEXをするかということ、体位ではない、自己と他人の満足、身体を通じてでなければ満足は得られません、歓喜を隠さぬこと、何世紀も抑えられてきた叫びを上げること、常識を壊すこと、誰にも負けぬほど感情を掻き立てること、つとめて異常な生き方をすることです。異常とは、習慣をやぶることです、平凡な結婚をした女はエロテイシズムを知りません、冒険をするべきなのです。考えずに行動すること、考えれば恐怖を覚え心の中の飢饉感は死ぬまで残るでしょう。愛とは勃起であってオルガスムスではない。
 エマにエルは、このあと強姦のような興奮するSEXをする、初潮を感じた時の様な快感が訪れる、第三者を仲介して二人は本当のSEXが出来る、そして女になった。

 感想

 なるほど、という言葉が出るほど理屈は付くもんだとおもう、裸がエロか芸術か、この頃に出た同じような作品で「チャタレイ夫人の恋人」は映倫で大騒ぎになった映画だった。シカめっツラするほどの映画じゃなかったけれど、浮気の奨めみたいな所が一夫一妻制の日本には合わなかったのだろうと想う。
しかし、今、法律があっても、素人の女性が簡単に春を売る商売が「そんなの当たり前」みたいになっている、昔は、性行為を隠語でしゃべっていたが、それは放送では禁止用語となっているが、今ではテレビで堂々とHしたとかしないとか、やってる、昔の奥ゆかしさは何処へ行ってしまったんだろう。

 感じた度 ★☆☆