青い春 2005年
出演 松田龍平、新井浩之 原作 松本太陽(ビックコミック連載)
解説
ビックコミック連載の、学園物を映画にした作品。学園物といえば元祖は「ビーバップ・ハイスクール」が’80年代に出て、その時の主演俳優が「中村トオル」だから、随分と経っている。
学園物といえば大抵は番長物、”未来が見えない若者達”というのが定番、それも大体が暴力的なものだが、これは物語の解決が喧嘩のカッコよさから、”死”という事の”カッコよさ”に変わって来ている、これは人間の生命のタブーにせまる話で、見る人の取り様によってあまり喜ばしいことではない、韓国のボブちゃんこと、クオン・サンウの学園物で、喧嘩のカッコよさならなんとか見過ごせるんだけど。
物語
朝日高校の三年、ここの番長は、校舎の屋上でやる度胸試しの遊戯で番長が決まるらしい、手すりに捕まって落ちそうになるのを如何に落ちないで耐える事が出来るかで決まる。
したがってその番長は、子分を引き連れて弱いもの虐めしてグループでの番を張るなんて番長じゃない。
したがって、そんな番長に不満な部下が居る、すると、部下は、アノ番長は度胸が無いので何も出来ないと馬鹿にする、そして番長を脅かす、すると、番長は何時も番長で居たい、そういう威張る部下を殺して警察につかまる。
そうかと思えば、ヤクザに目を付けられて、その世界にはいってしまう、・・・。
感想
何処を取っても、番長のカッコよさは見られない、低俗な映画となっている、従って取り上げてみた。
こんな映画や漫画がデフォのように人気になるから、15階から子供を投げたりが平気で出来るようになり、人を殺す事によって得た勇気を、自分を殺すつまり”自殺する勇気”に変化させようと試みるのだが、その事さえ出来ない自分を嘆いたりする、こうした生きる事に軟弱な人間が出来てしまうのだ。映画がその事にまで言及して見せてくれればこの映画は素晴らしいのだが、・・・
大体漫画は、読む人の感覚に任せるから、未熟な人間は作者の意図が読めない所で読み捨てられ、印象の強い所だけ記憶に残る。
感じた度 ☆☆☆