はずれの映画辞典

映画とは生きものの記録です、この世に生きる者が、こうして生きようじゃないかと訴えます。惚れた映画を毎日連載します。

約三十の嘘

2009-10-31 08:47:11 | Weblog



  約三十の嘘  2005年 原作 土田英生 監督 大谷健太郎
               出演 椎名桔兵 中谷美紀  妻夫木聰

 解説

 男四人と、女二人の詐欺師グループの嘘の付き具合いの話。三年前の詐欺の失敗からもう一度集まって仕事しようと言うグループのお話。

 物語

 なんせ詐欺のグループともなると、年間に10億円以上は嫁ぐ。その手口は、インチキな羽毛の布団を、如何に高価な品物であるかに見せかけてお客を騙して売り込む、詐欺販売である。
 なんせ始めから最後まで嘘ばかし。

 三年前、皆で詐欺をして儲けた金を今井という女性が須藤と言う男と持ち逃げした、その女性が再び加わって詐欺師の仕事をやる、その女性は手品が上手で、手品でお客の気をひいて羽毛の布団を売り込むのだ。

 汽車の特別席を貸切り移動する、商品も同じ汽車に載せている、どうやら一商売して、トランクには七千万円がはいっている、三年前には、一人の男に嘘をつかれ売上金を全部取られて逃げられたので、今度こそそういう嘘に乗らないようにとトランクの鍵を一人一つづつ持っていて、どれが明けられる鍵か判らないようにした。
 しかし、嘘つき集団のそのさらにうわまえをはねようと言う詐欺師が居る、それは手品師、はてさて売上金は均等に分けられたか?犯人は?

 感想

 詐欺師を騙す詐欺師が居る、それは手品師、手品のように金が消える。嘘で儲けて、仲間に騙されてその金を持ち逃げされる、それでも盗人の種はつきない。つまりは、騙される奴が居るからだ。

 感じた度 ★☆☆ 

ミュンヘン

2009-10-30 08:31:15 | Weblog


 ミュンヘン 2006年2月公開  

 監督  ステイーブン・スピルバーグ 2時間43分
    
 出演 エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、マチュー・カソビッツ

 解説

 スピルバーグは今更解説するまでも無く、最近作は「S・ウォーズ・シスの復讐」だが、ご存知なのが「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」これらの映画に関連して作った作品がこの作品。歴史の裏に隠された真実に迫る力作。
 
 この映画は、ミュンヘン・オリンピックで実祭に起きたテロ事件をもとに、暗殺を命じられたイスラエルのメンバー達の苦悩を映像で見せている。
 国への忠誠心から、依頼された仕事をこなして行く傍ら、妻と子供への愛情、テロリスト同士の裏の世界での暴力の応酬、殺したら殺されるのが常道、それらの不安、恐怖という人間的な側面をスピルバーグらしく描写しながら、平和とは何なのだを問いかける映画である。

 物語

 1972年9月5日、ミュンヘンでのオリンピックの開催中に事件は起きた。パレスチナゲリラの”黒い九月”(ブラックセプテンバー)によるイスラエルの選手たちへの襲撃事件である。

 朝の五時、七人のテロリストが選手の宿舎を襲う、その場で二人が射殺される、そして、九人の人質を置いて立てこもる、しかし、突撃戦の末に、人質も襲った七人も死亡。
 これらは、テレビの記録映像で見せる。
 この事件を皮切りに、イスラエル機密機構”モサド”は、秘密裏に暗殺チームを編成、テロの首謀者11人の殺害を企てる、目には目をである。

 四人の特殊工作員のリーダーに任命されたのがアフナーという男だが、間もなく子供が生まれるという妻を家に置いて、妻には月に千ドルの報酬を口座に払い込む約束で、身分も全く変えて非公式の工作部員として国籍も茉消する形で望む、彼は、フランクフルト生まれのイスラエル人である。

 四人の仕事は、秘密組織から情報を得て要人を一人ずつ殺してゆく、それが可也の緊迫感をもって行われる、密かに部屋に忍び込んで爆薬を仕掛け、ターゲットが部屋に入るや車の中からリモコン操縦でスイッチを押す、そして部屋を爆破する。或いは、電話に爆薬を仕掛けて、遠くから覗いて、電話を取った瞬間に電話を爆発させる。

 しかし、ゲリラとはいえ、向こうのゲリラも黙ってはいない、突如として攻撃を仕掛けてくるから休んでいる暇は無い、何人かをやった所で、仲間内の信頼感もゆらいで来る、あの爆薬は強すぎた仲間を殺すつもりじゃなかったのか、奴は我々の情報を売ったんじゃないか、不安から仲間を疑うようになる。

 更に、殺した人間が増えるに従って、四人の仲間もリストアップされて殺される対象になる、更には、あの”黒い九月”はアメリカの回し者じゃないかなどの噂も出る、イスラエルの政府からも最後には消されるのではないかと不安はつのるばかりである、そんな中で仲間が殺されてゆく、・・・。

 感想

 どうもS・スピルバーグとなると、あの「シンドラーのリスト」が頭にしっかりと残っているからもっと面白くなるんじゃないかと期待感は高まるのだが、他の映画にも良くある銃撃戦もそうだが、どちらが味方なのか、ユダヤ人が迫害されて正当なのか、この人はイスラエルとはどんな関係なのかドイツとイスラエル、英国とイスラエル、アメリカとイスラエル、などの国と国との関係が普段からイマイチ不明瞭なところが有り、どの人が敵でどの人が味方なのかが分かり憎い、人の顔をみて人種が判別できるヨーロッパの人は良いんだろうけど。
 
 銃弾に倒れても、どちらのソルジャーが倒れたのか分からないので緊張感が湧かない、シンドラーのリストのように、この人達は明らかにユダヤ人であるとグループ分けしてあれば分かりやすいのだが。そしてまた、これらの人達は間もなく殺されるのだという緊迫感が湧かない所が面白くない。しかし、そのゲリラの苦悩は伺える。

 感じた度  ★★☆

ミンボウの女

2009-10-29 08:34:41 | Weblog


 ミンボウの女  1992年 伊丹十三

 解説

 この映画は’92年だから、バブルが弾けたばかりの頃で、やくざが脅しをかけると、景気が良かったので直ぐに脅しにのって金を払う羽目になっていた奴が居たんじゃないかと想うが、脅した企業の弱みに付け込んで「落とし前」をつけさせるというやくざの常套手段に直ぐ落ちる企業が多かったんだろう。

 企業と暴力団の結びつきはツイ先だって、西武デパート、総会屋の脅しに不動産を安く払い下げてもらい、それを転売している総会屋が捕まった、何十年の付き合いだそうだから暴力団は企業にとっては怖い存在なのだ、そういう暴力団を追放するという正義の味方、民事介入暴力、つまりミンボウと呼ばれる暴力に対して抵抗したある女性弁護士の話である

 物語

 ホテル・ヨーロッパ其処ではやくざが出入りして国際会議などは開けないと外務省から断られた、総支配人はやくざをホテルから締め出すべく部下に命令する、しかし命令するだけで何の方法も知らない、大声でお客を脅かしているやくざに、おどおどと対応する従業員、警察を呼ぶが、脅しているという証拠も何も無いので事件にならないので警察も話にならない。

 落とし前の5万円をせしめて帰るやくざ、今度は料理にゴキブリをいれて脅すやくざ、仕方なし金をそろえてやくざの事務所まででかける担当者鈴木、今度はその詫び状をもって保健所を脅すやくざ、保健所ににらまれると、中毒が出たときに抑えてもらった手前不味いことになる。やくざに払う金はだんだんと増えてゆく。

 仕方なし、総支配人は暴力団排除のプロを頼む、来たのが井上まひる、民事介入暴力つまりミンボウとよばれるやくざの暴力専門の女弁護士だ。

 井上が出した暴力追放の第一歩は、やくざを恐れないこと、担当の鈴木とXはやくざのおどしに対応す実地練習をする、ぶっ殺すとか暴力を振るうというのは、脅迫罪と暴力は傷害罪で警察が呼べる、そういうことになれば喜ばなくてはならない。そして今度は、ホテルの一室に特別な部屋VTアイ室を作り、其処へテレビカメラ、録音マイクなどを設置して、やくざとの対応は全部そこで行い記録出きる様にし、隣の部屋でモニターでそれが見えるようにする。

 脅しの第一話が始まる、お客が部屋にカバンを忘れてきてしまったので、今とりに行くという電話があり、取りに来た花岡という男にフロントに在ったカバンを渡すが、その直ぐ後にまた別な花岡という男が現れて、カバンを渡してくれという、名詞をだす、前に受け取りに来たというと後から来た方はやくざだった。

 対応するミンボウの女、5億の小切手と株券どうするんだと脅かす、「そういう貴重品はフロントへお預けになるようにとお知らせしてあるはず、なぜお預けにならなかったのですか?」つべこべぬかすなこのくそばかやろう!5億の手形どうなるんじゃい!とどなるやくざ。

 「じゃ手形の番号をお教え下さい」馬鹿やろう、そんな大事なものおしえられるか!「あら、それじゃ差し止め出来ないけど5億円フイになるけど良いんですか?」さらに、「懲役をも恐れない若いモンがたくさん居るというけど、その若いもんというのはどういう者を差すんですか」「つまり、このままだと、若い人たちが私に乱暴するだろうと言うんですね?」そんな事言っちゃおらんよ、「そうですよねそんなこと言ったら脅迫罪になってしまいますもんね」うるせー、かばんはどうするんじゃい!「無くなったカバンは警察に届けるのが市民の義務だと想います」そのために港警察の刑事さんにお待ち戴いておりますのよ、明智さんどうぞー」刑事が来る、刑事「債権の取立て?それは弁護士違反の疑いがある!署まで来てもらおうか」
 
というわけで一件落着、やくざとは、弱いものには強いが、強いものにはまるっきり弱いそれがやくざだという。あんなにしゃべって怖くなかったんですかと訪ねるがミンボウの女は、やくざがけして暴力を振るわないというのを知っているからですという、暴力を振るえば裁判沙汰になり、裁判となれば費用が2千万近くかかる、そんな採算の合わないことを彼らがするわけが無いでしょう、なるほど、敵を知ることなんだ!

 今度はある日、総支配人がフトした事からやくざにからまれ、社運を賭けるほどの脅迫になる、それが最後の捕り物になるのだが、ここでも、脅迫がVTアイ室の記録で明白になりやくざは負ける。さいごにやくざに強くなったホテルにはやくざが来なくなる。

 感想

 やくざ対策のモデル映画のようなものだが、スリルがあってミンボウの女(宮本信子)の話す台詞に説得力があり、見る人をひきつける。やくざ対策で悩んでいる小さな企業の人たちには良い勉強になる映画だ。

 感じた度  ★★★

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ミリオンダラー・ベイビー

2009-10-28 08:55:45 | Weblog



 ミリオンダラー・ベイビー     2005年アカデミー賞作品  
                       
          監督  クリントン・イーストウッド監督賞
                      
       主演女優賞   ヒラリー・スワンク
                    
       助演男優賞   モーガン・フリーマン

 解説

 05年アカデミー賞に輝く作品だが、ボクシングに夢を賭けた、マギー・フイジラルドという女性が
 女子プロボクシングのチャンピオン目指して生きる生き様を描いた作品。

 人間は暴力が好きだ、交通事故が起きると必ず野次馬が集まってくる、ブツケた方と、ブツケラレた方の双方を見たいからである。そして、見に来た人は、当時者ではないから面白がっているが、当事者は大変だ。ボクシングの世界がこれに似ている、選手と、選手を育てるジムと、マネージャーの駆け引きで試合相手を決めて相手との金の取り分等を決める。
 
 多額なファイトマネーで金が動くようだが、その殆どは、選手に入る物ではなくて、取り巻きの者が設ける、選手は命がけだが。人より強くなろうという頑固さが、身を滅ぼし、回りだけが金儲けをして楽しんでいるという事を知らないとこの映画は面白くないだろう。

 物語

 ダン・フランキーはこのジムを開いてから17年がたつ、ボクシングの経歴は60年代からやっているから、ボクサーの苦しみをいやと言うほど知っている。
 其処のジムには、ビッグ・ウイリーというチャンピオンを目指すタイトル選手が居る、しかし、彼が勝ち進む事に疑問を抱いている、選手は勝ちたい、しかし、・・・。

 ウイリーは其処のジムをやめてタイトル戦に進む。
 ジムに、ある女性がやってくる、私は強いから期待に沿うだろうから、トレーニングしてくれというフランキーは俺は女性は教えない、別なトレーナーを捜せというが、中々聞かない。

 彼女は、ミズリー州の山の中からボクシングをやりたくてやってきたという。彼女の熱意に、無謀な練習で腕でも傷つけてはかわいそうだと、打ち方の一を教える、しかし、トレーナーはやらないという、どうしてもやらしてくれという彼女の熱意に仕方なし、基礎だけ教えるが、熱意は伝わり飲み込みの良さに、今度はフランキーも夢中になる。

 可也上達した所で、試合に出たいという彼女の希望で、サリーというマネージャーをつけて試合は任せるが、四回戦の新人戦を見ていたフランキーはもう見ていられず、マネージャーを無視して彼女にアドバイスしてしまう、そして一回戦でKO勝ちしてしまう。

 もう一つ上の6回戦の試合でも総てKO勝ちして、その強さは抜群だった。喜ぶフランキーだったが、デビューして一年半で世界戦までのし上がった彼女には大変な事が待っていた。

 感想

 ボクシングは、自らが夢を勝ち取ろうと言う頑固な心を持っていないと出来ないスポーツである時にはそれが盲目を生んだり、身体障害者になったり、命をも落とす事もある、力以上の物を、極限まで出し切ってしまうからである。

 コーチは、ボクサーの基本ルールとして、自分を守る事を第一に考えなさい、敵に背中を見せてはいけない、さもないと怪我をしたりする、サンドバッグはバッグが自分のほうへ来るときには身を引いて、向こうへ行くときに打ち込むというのが基本、そして、自分が右へ行きたかったら、左足で進む、全て普通の動作と反対の運動をするんだという、この基本がしつかり出来てない者は強くなれないと教えられる。
 彼女は、この基本の一つを怠った、それが命取りとなった。運命なんてそんなもんだ。

 感じた度  ★★★

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ミラクル

2009-10-27 08:45:37 | Weblog



 ミラクル  2004年アメリカ

        カートラッセル、パトリシア・クラークソン

 解説

 1980年の冬季オリンピック、アイスホケーはソビエットが1960年から20年間連続して優勝していた、このアイスホッケーに初めて常勝のソ連を破ったアメリカのチームの監督の物語。

 物語

 1980年、ソ連とアメリカの間にはまだ鉄のカーテンが敷かれていた、アメリカはなんとしても国力を謳歌するためにオリンピックに力を入れた、特にホッツケーはソ連が連勝中だった。
 このチーム作りをした、ハード・ブルックスの伝記である。

 感想

 良くある話だが、試合目の緊張した選手にコーチがいう言葉、「お前らは少しも努力しなかった」
 という言葉、これが最後の決勝では、「この日のために小さいときから苦労してきた、これが最後である」ガンバレだの、落ち着け、だのじゃないんだな、闘士むき出しのホッツケーなどは。

 感じた度  ★☆☆

ミニミニ大作戦

2009-10-26 09:12:20 | Weblog



 ミニミニ大作戦  2003年(米)

 監督F・ゲイリー・グレイ 脚本二-ル・バービス

      出演 マーク・ウオルバーグ、シャリーズ・セロン、
エドワード・ノートン

 
解説

 1969年に作られた同名の映画のリメーク版だ。
 犯罪者のエキスパート達には、概して、お金が儲かれば良いというタイプと、盗む楽しみスリルを味わうタイプがあり、成功した時の喜びが又格別だ、と盗みのエキスパートは言う。

 この映画は、金塊を盗んでやろうと緻密な計画を立ててそれを実行に移して行く、その過程がスリリングで面白く、成功した喜びが又面白い。この映画は、昔のジャンギャバンの映画を見ているようでもあり、007を見ているようでもある、兎に角は面白い。

 物語

 水路に水没した船の金庫の鍵を開けて金塊を盗み出す、3500万ドルの金塊が40本ほどあるのだ。それを数人で盗み出す、モーターボートで水路を逃げまくり最後は山の中まで逃げる。

 盗みのエキスパート達は一休みした後、仲間の一人が裏切り、老齢のジョンというボスを殺し独り占めして逃げる。
 やがて一年後、チャーリーはその裏切り者への報復計画をたてる、これには父親を殺された娘が加わる、娘はクローカーつまり金庫の鍵屋である、どんな鍵でも開けてしまう。

 信号を警察無線を悪用して器用にかえるプロがいたり、その渋滞の間をミニグーパーを駆使してのヘリとの追いかけっこ、スリル満点の活劇は見ものである。

 感想
 
 最近、痛快なルパン風の怪盗が出てくる映画が少ないところで、すっきりして中々良い映画だ。リメイクするだけの事は有る。

 感じた度  ★★☆
 

Mr・インクレデイブル(ジブリ)

2009-10-24 08:48:58 | Weblog



 Mr・インクレデイブル(ジブリ)  2004-12月上映中

 解説

 スパーマンの出てくる物語といえばお助けマンの活躍で正義の味方、巷では顔を隠して人知れず誰かを助けるというスパーダーマン2という夏に出されたような作品がデフォだが、このMr・インクレデイブルは、少し変わっている。そう家族がみんなスーパーマンでスーパーマン一家あることだ。そのために、親近感がわいてなじみやすい。
 家族連れで遊園地気分で親子で映画を見るには丁度よい映画だ。

 物語

 元スーパーマンをやっていたインクレデイブル(通称ボブ)はスーパーマンを辞めた、妻のヘレンと長女ビオレット、男の子のダッシュ赤ん坊のジャックの3人の子持ちで保険会社で働くサラリーマンである。この節では、自殺しようとしていたのに何で助けたのだ、とか、余計な事をしてくれるな、なんて訴えられたりしてスーパーマンも悪評を買った。そして保険の仕事も美味く行かず、また、昔ボブのファンだったバデイーがスーパーマンの新兵器を開発して売り込もうとしていてボブに挑戦していた。

 そんなある日、昔の仲間であるエナージが電話で、秘密に調べる事がある、スーパーマンの力を必要とする仕事があるから頼むといわれる。ボブは妻には内緒で出張だと偽りこの話に乗り気になる、手始めに怪獣と戦うが難なく退治する。
 妻にはこの仕事がバレルが、妻も元はといえばインデイガルフという女のスーパーマンだったのだ。
 昔の怪力だけのスーパーマンのボブには、新兵器を駆使するバデイーには勝てず身動きが出来なくなるが、そこは妻も元スーパーマン、ボブを助けに行きついに二人でスーパーマンをやることになってしまう。その後は見てのお楽しみだ。

 感想

 どちらかと言えばワンパターンなこの手の物語だが、家族全員がスーパーマンとなるという設定がこの映画を親しみやすくしている。家族向けには家中で楽しめる物語である。

 感じた度 ★☆☆

 Mr&Mrs、スミス  

2009-10-23 08:40:02 | Weblog



  Mr&Mrs、スミス  監督ダグ・リーマン 2005年
                    
      出演ブラッド・ビット、アンジェリーナ・ジョリー

 解説

 この映画は面白い作りをしている、他人同士がフトした事から結婚してしまった、所が、お互いの素性を知らないで結婚したら、なんと二人はプロの殺し屋だった。
 妻は、腕扱きの殺し屋の夫を殺すために近ずき6年もかかって計画して殺そうとした、しかし、夫も殺し屋、相手の殺気は直ぐにバレる、家の中で機関銃をつかった夫婦喧嘩をやる、お互いが正面から銃を構えたら、夫はお前になら殺されても宜しい、となって、妻は殺せなくなる。
 夫婦の仲なんてそんなもんだ。
 この二人をこの人気俳優がたるからなお更面白い。

 物語

 南米コロンビアのボゴタで、劇的な出会いをした建築業者ジョン、(ブラッド・ピット)とコンピュータープログラマーのジェーン(アンジョリーナ・ジョリー)は結婚した、しかし、二人は本職はプロの殺し屋どうしだった。

 ある日、任務で同じターゲットを標的にしていた事で驚く、正体がバレたら、相手を殺すのが殺し屋のルール、プロの殺し屋の二人は殺し合いになるが、妻は計画的に殺そうと思っていたのだという、しかし、夫はお前に殺されるなら殺せという所で妻は殺せなくなる。
 すると、今度は二人で殺し屋グループから、二人は狙われる事になり夫婦で闘う羽目になる。
 スリルとサスペンス充分な映画である。

 感想

 夫婦なんてもの、始めのうちはお互いが秘め事を持っているが、表面上は何事も無いようにふるまっている、他人が見た目には理想的な夫婦に見えても、深い二人の溝などは見えないものである、どんなに外面を取り繕っても、駄目な物は駄目なんで、良く話し合って溝を埋めることだななんて感じるが。
 活劇の映画でこんな感じ方する映画見たこと無いな。

 感じた度 ★★☆
 

真夜中のカーボーイ 

2009-10-22 08:37:53 | Weblog




 真夜中のカーボーイ 1969年 監督 ジョン・シュレシンジャー 
                  
           第42回アカデミー賞

           出演 ダステイー・ホフマン、ジョン・ヴオイト

 解説

 ご存知第42回アカデミー賞に輝いた作品だが、”あれがアカデミー”と一番騒がれた作品でも有る。「ダーリング」「遥か群集をを離れて」のジョン・シュレシンジャー監督による”異色”作品なのだ。
 主演は「卒業」で一躍有名になったダステイー・ホフマン、舞台俳優の、ジョン・ヴォイト、の映画である。

 物語は、虚飾の大都会ニューヨークへテキサスからカーボーイスタイルでやってきた田舎のアンちゃん、飯は色男の俺様がニューヨークの寂しいオバサンたちを慰めてあげて食えるだろう、てなもんで、自称ハスラー(男娼)で稼いで食おうと考えて出てきた愚かな色男(ジョン・ヴォルト)がニューヨークで、生き馬の目を抜く大都会で出会った出来事とは何だったかをつづる。

 物語

 ジョー・バック(ジョン・ヴオルト)は、カーボーイのいでたちでテキサスからニューヨークへやってきた。彼は自分の顔と肉体を武器にニューヨークの貴婦人たちを慰めようと考えて出てきた。

 しかし、最初に相手した女性は直ぐに事に及んだが、なんと娼婦上がりのパトロン持ちの女性だった、金を貰うどころか逆に払わされる羽目になる。
 そんな時に、酒場で、見知らぬ土地で一人じゃ金儲けは無理だ、俺が紹介してやるから着いて来いとある足の悪い男ラッツオ(ダステイー・ホフマン)に案内され、案内手数料を払わされて、挙句の果て騙され持ち金を全部巻き上げられてしまう、詐欺師だった。

 そして必死にラッツオをさがしだし、酒場で金を返せと迫るが金があるわけも無い、よく見るとラッツオは足が悪くまともな生活をしている様子はない。

 ラッツオはジョーを自分の住処へ案内し、そこで二人のどん底生活が始まるのだが、やる事がスリ、カッパライ、常識では考えられない事ばかりの悪事の繰り返し、挙句の果て、ラッツオは身体を壊してフロリダへ帰りたいと言い出す、・・・。

 感想

 この映画を最初に見た時には、何だこの映画は少しも良い所が無いじゃないか、何でこれがアカデミーなんだと思って見た。
 後で見終わってから考えてみると、この映画に出てくる全ての事柄は常識を否定した低俗な話として見せている、そのままじゃ確かに何も残らない、しかし、否定につづく否定の中で一つだけ肯定出きるものがある、それは、西部劇特有の男と男の”友情”であった。

 なるほど、タイトルからして、カーボーイは夜は寝ているもんだ、真夜中のカーボーイなんてのは影が薄い、常識的な日常判断で見ていると、その中の非日常を見る目を失って見えないのかもしれない。
 やっぱアカデミー作品は何かがある。

 感じた度 ★★☆ 

マルタイの女

2009-10-21 08:32:05 | Weblog



「マルタイの女」 伊丹十三監督作品

 解説

 売れっ子の大女優ビワコが、ある時人殺しの現場を見てしまった、警察に届け出るが、犯人グループは目撃証人を消したいと必死になる、そこで二人の刑事がガードマンとなって女優の仕事現場まで付いて回る、挙句の果てプライベートまでマスコミの種になりプライバシーは公表されビワコにとっては一つも良い事が無い、犯人は捕まり事件は裁判となるがそこで殺人現場の証言をしてくれと頼まれるが、・・・。

 物語

 あるマンションのそばで体操をしている女優のビワコ、マンションに宅配便の配達と名乗って玄関を開けさせる男がいる、玄関を開けると、男は「大山弁護士に会わせろ」と出てきた女を脅かす、もみ合いになりピストルを撃つ男、音をきいて駆けつける大山弁護士、逃げる男、追う大山、また銃声大山は打たれる、銃声でビワコは犯人の傍へ駆け寄る、男はビワコを撃つがもう弾が無い、犯人ともみ合いになりナイフでビワコに切りつける男、そのとき一台の車が通りかかり犯人を照らす、逃げ出す犯人。駆けつける救急車、大山弁護士らしき男を乗せた救急車にビワコも乗り込む。

 病院で男は死ぬ、マスコミが事件を聞き飛んで来る、裏口から逃げるが其処には警察が居た、警視庁の秦野が事件の模様を聞きたいという、現場検証で話すビワコ、刑事が犯人役を演じながらその時のことを説明する、俳優だけに動きはリアルである。

 今度は記者会見、警察は事件の内容を知っているのは先生と犯人だけ、その事がマスコミに知られ、テレビで報道されると犯人の耳に入り不味いことになるので気をつけてしゃべるようにといわれるが、作り話は出来ないのでありのままを話してしまうビワコ、犯人は「真理の羊」というグループで殺された大山弁護士が関係していたとマスコミはいう。

 翌日の新聞は大見出しで事件を報道、モンタージュ写真を作る現場、橘と近松刑事が真理の羊グループに追われる事からガードの役を務める事になった。
警察はビワコに事件の証人となってくれと頼まれる、事件とは関係ないからと面倒な証言などしたくないと一度は断るが、多くのファンが事件の解明を待っているんだから証言をしてくれと頼む仕方なし引き受ける。

 この時から、橘と近松刑事のガードが始まる。美容院から、謡の稽古、食事、刑事にもアボガドを御馳走する、知らない刑事はアヒルの肉だとおもって食べる、映画館で刑事物の映画を見ると、思わず追いかけようとする刑事。

 ある日、別な刑事がカラオケボックスで犯人を逮捕する、犯人は自供する、犯人の弁護士が今度はビワコに証言に立たないように金も用意して脅かす、何の徳にもならない証言などすることは無い不利になるだけだと、ひるむビワコ、真理の羊はビワコを消そうと追いかける、ガードする橘、ガードしながらビワコの危うい所を助けるが、なんで私をそんなに助けるのだと質問する、仕事ですから当たり前の事をしているだけですという橘、最後に、自分はやりたい俳優業をやらしてもらっているのはファンのおかげ、そのファンに答えるためには証言すると裁判所へ行く。

 感想

 笑とペーソスで無難に楽しませてくれる映画だ。

 感じた度  ★★☆