凍った長沼の上を上を渡ったり、幹回り10mオーバーのシナノキの巨木に逢いに行きます。まだまだ雪深い長沼の森では、どんな気づきがあるのでしょう。でも、ちょっと天気が心配です。
里は青空が出ていましたが、天気予報は午後から雨だとか。降ったら戻るつもりで、蒸ノ湯温泉を出発。蒸ノ湯は来月のオープンに向け除雪が進んでいました。
地熱があるから、このあたりは厳冬期も雪が積もらない景色を見る事が出来ます。
地熱地帯を過ぎ、ここでスノーシューを装着。
きました、いきなりの登り。気持ちや、身体の準備やらはまだなのですが、皆さんの表情はキリリと変わり、始まりました。
急坂を登り切り、思わず一息。
スタッフあべの目線は下りの急斜面、どこを下りようかと物色しています。
恒例の楽しい斜面下り。初めての方も経験者の方も、それぞれに自分流でOK!
斜面下りを”動”とすれば、これは”静”。
風なのか雪なのか、オオシラビソが折れていました。ケラが突いた大穴が開いていましたが、これも原因になったものか、と観察中。
参加者の方に以前名前を付けてもらったこの木、「ガオーの木」「進撃の巨人」「仲良し」などの名前候補を出していただきましたが、あれから数年が経過し、少し様子が変わりました。左側のオオシラビソがグラグラして倒れそうでした。右側のダケカンバがそれを支えているように見えるのですが、皆さんに聞いたら、「介護」「励まし」とか、付けてもらえそうです。
夏は来る事が出来ない雪の上のコース上には面白い木がたくさんあります。
これは?
この木の状況について、参加者の方から語っていただいています。
「オオシラビソをダケカンバが邪魔して・・・枝が窮屈な・・・」
人生80年か90年ほどの私たちの目にはそんな感じに見えますが、この木たちはその数倍も生きるのでしょうから、もっとおおらかな、次元の違う言い分がありそうな気もしますが、どうなのでしょう。
スタッフ所長は、サルオガセを見つけ、これは”仙人草”とも言って薬になるんだよ、と説明しましたが、サルオガセのヒゲはまさしく仙人そのもの。秋田・岩手県には”これほど似合う人はいない”のではないでしょうか。
長沼の外輪の途中にある立派なダケカンバ。
雪のない時期はこの木の全体の姿を見ることは出来ませんが、のびのびと枝を伸ばした姿に少々感動してしまいます。
長沼外輪を歩くと、一際大きい”雪まくり”が集団で転がり落ちます。
誰かが”スノーバーム”とも言ってくれましたが、これが、私たちの遊び心をくすぐってくれました。
この方は撮影を試みていますが、平均直径で60~70㎝ほど、最大の物は1m物もゴ~ロゴロと。これは面白かったですね。
ただの雪原に見えますが、これは長沼を横断中の皆さんです。
長沼の東屋の前で昼食としましたが、中央のブナには雪の多かった年の雪面の目印が付いており、今年はそのラインより80㎝ほど低めです。
スタッフかさいは東屋の中にもぐりこみ、中の様子を報告してくれました。
内部には色々な動物たちの足跡が一杯で、吹雪の日にシェルターがわりに使ったものなのでしょうか。テーブルクロスがかかっています。
さて、雨がぱらつき始め、残念ながらコースは荒天時バージョンに変更となりました。
少し急ぎたいのですが、つい・・・
ウサギがコシアブラの新芽と枝をかじった跡があり、糞が8個落ちていました。
状況として、ウサギがここで食べた食事代として糞8個を礼肥に置いて行った?
雨が降るのに、この地衣類?苔?に触ってもらいたくて、先ずは素手でこの感触を、と勧めていますが、思いの他フカフカで、髭剃りで口の周りだけでも剃ってあげたくなりました。
また木です。
参加者の方に呼び止められました。状況はダケカンバの古木にコブが一杯。
「お尻みたい」と。このコブが全部お尻なら、この木は”お尻だらけの木”という事になります。感じ方は自由、これもありです。
雨はぱらついたり、日が差したり。それでも大谷地に到着したので一安心。
大勢で観察をして、それぞれの意見を聞くのはとても面白いです。発想って自由ですよね。機会があればまた、聞いてみたいと思います。
天気はいまいちでしたが、このフィールドは”想像の森”、自然現象とは分からないことだらけですが、説得力のある仮説は真実に近い気がするのですが、どうでしょう。
この後、皆さんは後生掛温泉で入浴をして、予定より30分程早い解散となりました。
ありがとうございました。
あべ
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