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アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

ヒラールは三日月か、バドルは満月か

2005年02月06日 03時26分38秒 | アラビア語
 木曜日の夜、渋谷にあるトルコ料理店「ヒラル」に行ってまいりました。ハラール・フード(イスラーム教徒が食べられる食べ物)を供しているとのことでしたので、知り合いのイスラーム教徒氏と御飯を食べに行ってきたのです。店名の「ヒラル」とは勿論、アラビア語の「ヒラール هلال」、ヒジュラ暦での毎月1日(の前夜)に上る細い月のことです。

 しかし、月の形状の名称の和訳には、常日頃、ストレスを感じています。例えばこのヒラールも「新月」とか「三日月」とか訳されていますが、私が小学生のとき、文部省(当時)検定済みの理科の教科書で習ったのは、
1) 新月=月が太陽と同じ方向にあって、光らない状態。
2) 三日月=新月から3日目の月。
ということでした。ヒラールは、1日目の月ですから、上記の定義から行くと、新月の次の日のはずです。三日月に対する、一日月なんて言葉があれば良いのですが、ありませんので、仕方なく、誤差1日の「新月」を私は使っております。まあ、新しい月には違いないか、と、自分で自分を慰めながら。

 ところで、「バドル بدر」も「満月」と訳されますが、日本語で満月と言ったら、十五夜お月さま。しかし、アラビア語のバドルは十四夜のお月さまなのです。

 ここまで書いて、The Moon Age Calendar を見てみましたところ、
   02月09日07時28分=○新月
   02月24日13時54分=●満月
とのこと。朝の7時半くらいに新月ならば、その晩には、月の端がほっそりと輝くことでしょう。というわけで、翌10日はヒジュラ暦1426年の元日となりましょう。
 その日から14番目の夜とすると、23日の日没。満月になるのは翌24日の真っ昼間ですから、その日の日没頃に顔を出す月は、やや十六夜に近付いているはず。逆に、24日の未明まで空に輝く月は、十五夜にずいぶん近付くはず。というわけで、十四夜目の月を「満月」扱いするのも、間違いとは言い難いと思います。誤差の範囲内でしょう。
 ここで東京天文台の、月の画像の頁に、「満月(月齢14.0)」とあるのを発見。満月はやっぱり十四夜が正しいのでしょうか???

 また、「月」の頁に、日本語での月の呼称が載っていました。それによれば、新月の次がもう二日月です。新月(姿は見えない)が太陰暦の一日とされています。つまり、一日月なんて名詞が存在しないということ。

 結局、バドルは満月で良いとして(日本人が「十五」夜を連想してしまうのを諦めるならば)、ヒラールは新月か否か…。少なくとも、三日月とは訳したくない気持ちに、変わりはありません。

コーラン読み読み、キュウリは野菜だ2

2005年02月04日 13時33分23秒 | アラビア語
 こちらからの続き

 「コーラン読み読み、キュウリは野菜だ」のコメント欄にいろいろと情報をいただきました。

 まず、キュウリだと思って通り過ぎていた“قثّاء”ですが、普通にいうキュウリ(خِيَار 学名Cucumis sativus L.)と異なり、「ヘビキュウリ」という長いキュウリだそうです(学名Cucumis flexuosus L.、英語名snake cucumber)。こちらで写真が見られます。「しし唐で辛いのにあたるように、たまに外れたものにあたると苦くて食べられないことがあ」るそうです。

 次に、ニンニクが小麦か解釈の分かれるفوم は、満月通信からのトラック・バックによれば、イブン・カスィールのタフスィール(解釈書)に基づき、

 ハディース学者によるとイブン・アッバース(رضى الله عنه)も
 「大蒜」であると言ったそうです。しかし、 アル=ブハーリーは
 「穀物または食べられる種」と解釈しています。


と説明されています。イブン・カスィールのタフスィール(解釈書)については、コメント欄にもご指摘いただいており、雌牛の章の解説では、中には、上記のようにニンニクであるとか、「ある人々は、シャームの言語でヒヨコマメであると言った」などという意見もあるようですが、大部分は「小麦」とか「パンの原料」という解釈のように見受けられます。

 あと、前回、「日本ムスリム協会の皆様は、中東調査会の『詳解 アラビア語-日本語辞典』(昭和55年発行)を参照なさったのか?」などと書きましたが、少々補足。日本ムスリム協会の『日亜対訳 注解 聖クルアーン』の改訂版は、確かに昭和57年発行で、時間的に矛盾はないのですが、最初の版は、昭和47年発行なので、その時点で「野菜、胡瓜、穀物、れんず豆と玉葱」となっていたら、この辞典を参照したということはありえず、あったとしても原典の Al-Faraid Al-Durriyat か、いちばんありうるのは、タフスィール(解釈書)を参照なさってということでしょう。

コーラン読み読み、キュウリは野菜だ

2005年02月02日 01時53分44秒 | アラビア語
 良い子にコーランを読んでおります。日本ムスリム協会の『日亜対訳 注解 聖クルアーン』でございます。雌牛の章を読んでおります。61節まで来て、びっくり(p.11)。

「ムーサーよ、わたしたちは、一色の食物だけでは耐えられないから、
 地上に産するものをわたしたちに与えられるよう、あなたの主に
 祈って下さい。それは野菜、胡瓜、穀物、れんず豆と玉葱である。」


あの、胡瓜って野菜の仲間じゃないんですか? まず「野菜」にあたる単語 بقل を辞書(Hans Wehr)で引いてみると、ハーブとかハーブ的な植物などとあります。قثّاء は「胡瓜」でした(خِيَار しか知らなかった…)が、次のفوم はثوم つまりニンニクと同じということになっています。

 該当箇所を、岩波の井筒コーランで見てみます(上巻 p.20)と、

「・・・・青菜とか、きゅうりとか、韮とか、豆とか、玉葱とか。」

ニンニクがニラになっています。

 同じく、中公のコーラン(I p.12)では、

「…青菜、きゅうり、小麦、レンズ豆、玉ねぎといった、…」

ニンニクでもニラでもなく、さっきのムスリム協会版での「穀物」に通ずる「小麦」の訳が当てられています。

 ごちゃごちゃしてきましたが、結論。最初の「野菜」はたぶん誤訳で、「青菜」の方が適切でしょう。
 ただし、問題は فوم で、これがニンニクか、ニラか、穀類全般か、小麦かは不明。広辞苑によれば、ニラはユリ科ネギ属とあり、ニンニクも、ネギ・ニラと同属とあります。とはいえ、私の感覚では、ニンニクは地下茎を食べ、ニラは葉を食べるので、やはり区別して欲しいところです。
 そして、どうしてこれが「穀類」「小麦」になるのか、不思議に思って、فوم を、中東調査会の『詳解 アラビア語-日本語辞典』(古典に強い)で引いてみたところ、「パン;小麦粉;パンに使われる穀物」(p.580)とありました!これならぴったりです。ニラもニンニクも載っていません。
 ちなみに、この辞書で、さっきの青菜を引いたところ「野菜、草木;緑地」(p.42)とありました。
 日本ムスリム協会の皆様は、もしや、こっちの辞書を参照されたのでしょうか。

続きを書きました。

わーい、頼んでみるものだ

2005年02月01日 23時40分49秒 | アラビア語
 Conditional Structures in Classical Arabic という1992年に刊行された本が見てみたくて、まず、Amazon.co.jp で検索してみましたが、該当商品はありませんでした。めげずに、Amazon.com で検索したのですが、古本の出品を待つしかないようでした。
 次に、Webcat で探してみたのですが、所蔵館は見当たりません。
 仕方なく、書名でググッてみたところ、出版元の Harrassowitz のカタログのPDFファイルがヒットしてきました。開けてみると、去年のカタログ。まだ売っているではないですか。絶版でも品切れでもなかったわけです。良かった~。
 しかし、Harrassowitz のサイトを眺めても、私の英語力では、注文&販売は、ライブラリー相手にしかしていないようにしか読めない・・・。意を決して、
「私はライブラリーではなく、個人なのですが、本を私的に買うことはできるか?」
というようなメイルを出してみました。
 先程、その返信が届き、「大丈夫です。本を発送します。ご注文ありがとうございました」とのこと。うわー、トントン拍子で話がついてしまいました。頼んでみるものです。

 しかし、送料が3ユーロとのこと。どうみても船便料金です(ゆうびんホームページによれば、日本発の印刷物の船便は、1キロまで390円。これに対し、印刷物の航空便は、欧州宛てだと1キロまで1,860円)。航空便で送ってくれるよう、お願いのメイルを出しても良いけれど、まあ、気長に楽しみに待つことにします。

もう既にあった・・・

2005年02月01日 18時55分49秒 | アラビア語
 落ち込んでます。研究会の発表に手を挙げた直後に、まったく同タイトルの博士論文発見(もちろん未読)。今更、取り下げられるか。あるいは、タイトルを変えようかと本気で考えています。恥ずかしくて、どういうタイトルで申し込んだかは書きたくない・・・。こんなことがないように、ちゃんと博士論文はチェックしましょう。自戒。

雄松堂書店の学位論文センター
 主に米国の博士論文を扱っています。英国の論文も多少。

国立国会図書館
 日本国内の大学に提出された博士論文が検索できます。
 論文の所蔵は関西館。

津波が「アッラー」の御名を書いた

2005年01月28日 12時39分03秒 | アラビア語
 スマトラ沖地震の津波のとき、津波が الله 「アッラー」という文字の形を描いたのだそうです。こちらの news24.com 記事で写真を見ましたが、言われてみれば、似ていなくもないという程度の印象です。これくらいなら、ナイキのシューズ(炎のイラストを入れたら、その炎が الله 「アッラー」という文字に似てしまった)の方が、余程 الله に見えます。そういえば昔、日本のタイヤ・メーカーが、コンピューターでスリップしにくい形状を計算してタイヤに彫った溝が、たまたま الله に似た模様になってしまい、輸出先のマレーシアで物議を醸した事件もありました。
 今回の津波は、そうした異教徒の手違いではなく、自然にアッラーの文字が浮き出たという話ですが、似たような話は、以前からいくつかあります。私も、
・レントゲンを撮ったら、内臓の輪郭線が「慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において」の文句になっていた。
・木立の写真を撮ったら、「アッラー以外に神はなく、ムハンマドは神の使者なり」の信仰告白文が浮き上がった。
といったバージョンを知っています。

シリア方言の辞書が届く

2005年01月24日 11時20分18秒 | アラビア語
 昨年11月に発行された、A dictionary of Syrian Arabic: English-Arabic が今朝届きました。でも、これは1964年初版のを、Georgetown Classics in Arabic Language and Linguistics のシリーズで再刊したもので、語彙は古そうです。いや、それ以前に印刷が古めかしく、いかにもタイプライターでパチパチ打ちましたという雰囲気(実際、タイプライターで打ったのでしょう)。見出し語は約1,5000語。この前出版された、白水社の『パスポート日本語アラビア語辞典』が、1,3000語程度ですから、それよりちょっと多いくらいということですね。ページ数が少ないけれど、大きさが大きいので、手軽に持ち歩くというわけにはいかないかと思いますが、そう重たくもありません。

先日お会いした受講生

2005年01月21日 12時52分32秒 | アラビア語
 先日、某アラビア語講座で、ご自分のクラスのない日なのに、遅れていた宿題を提出しにいらした、年輩の受講生の方がいらっしゃいました。不器用だけれども実直、という雰囲気の方で、熱心に受講してくださっています。何となく雑談したのですが、昔々、サウジアラビアにいらしたことがあり、そのときにもアラビア語の勉強をなさったとのことで、当時の、もう変色した単語カードを見せてくださいました。
 さらに、アラビア語講座のほか、今、夜間中学に通っていらっしゃるとのこと。
「やかんちゅうがく?」
ほとんど死語だと思っていた、というより、その存在をすっかり忘れていた単語を聞いて、とっさには意味が取れずに目をぱちくりしていると、定期入れから、夜間中学の学生証を取り出して見せてくださいました。
「戦争中でしたからね、中学、行けませんでした」
もう言葉もありません。昼間は働き、夜は中学校とアラビア語。文字通り、血の滲むようなご苦労だと思います。こんなに大変な状況で、私の授業を聞きにきてくださっていると知ると、ほんとうに身の引き締まる思いです。要するに、私もがんばらなくっちゃ、であります。

神秘主義(スーフィズム)の用語など

2005年01月18日 22時49分53秒 | アラビア語
 女性神秘主義者についての論文についてファックスやメイルをやりとりしていましたが、こちらが勉強になることも多々ありました。例えば、حال ハールなんていう単語は「状態」程度にしか考えていなかったのですが、スーフィズムの文脈では、心的境地とか神秘主義の境地を指すそうで、صاحبة حال (ハールの持ち主)というと、その心的境地に達した女性ということだそうです。
 وَجْد ワジュドは、現代アラビア語の辞書を引くと「エクスタシー」などと出ています。しかし、スーフィズムの用語としては、やらしー意味合いはなく、「(神秘主義の神との合一のエクスタシーにおいて)感じること」というような意味だとのこと。
 また、神秘主義ではありませんが、مولى マウラーは「ご主人様」と思っていたら、イスラーム初期の擬制血縁関係を表す語でもあり、古典に強い辞書でこれを引くと、「主人、主」のほか、確かに「義理の息子」等の意味もありました。

 ペルシア語学科のその友人も、イラン人の先生に質問するなどして奮戦しているようですが、
「アラビア語の単語のニュアンスがどうの、ことは分かるらしいのですが、こと転写になると、「???」といった様子だし、正確な意味を説明してください、というと戸惑うようです。我々が漢字を見るとなんとなく分かるのに近いのでしょうか」
と、メイルに書いていました。
 そうかもしれない。言われてみれば、私も、以前、中国語の新聞で、松田聖子のゴシップ記事が読めてしまったことあります! まだ離婚前のときでしたが、「サヤカが正輝の娘ではないという噂まである」とか、いろいろ面白いことが書いてありました。
 かと言って、その記事を音読できるわけでもなし、細かいところはわからないし、そもそも、松田聖子(神田正輝と結婚しているとか、娘の名前がサヤカであるとか、予備知識が十分にある)の記事だとわかったうえで、大意が掴めたという程度。そう「なんとなく分かる」だけなのでした。

『オリエントの印章』が届く

2005年01月13日 15時00分03秒 | アラビア語
 注文してあった『オリエントの印章』が昨日届きました。著者は、『円筒印章 古代西アジアの生活と文明』という本を著していらっしゃる方だけあり、円筒印章つまりシリンダー型の印章が主な研究対象のようです。そういうシリンダー型(コロコロ転がして模様をつける)だけでなく、スタンプ型(ペタンと一回押す)の印章についても触れた包括的な説明書が欲しかったのですが、贅沢はいえません。
 それ以前に、完璧な考古学オンチの私ですから、こういう手軽な(B6版?118頁)日本語の本で情報が得られることに、まず感謝しています。

追記(2005/1/14):円筒印章のことが主に扱われている理由について書き足しました。

2つで1組、1対のもの

2005年01月10日 13時53分39秒 | アラビア語
 二足のわらじを聞き直して、また気付いたのですが、「二足のわらじ」をアラビア語で زوجان من الحذاء (直訳:two pairs of the shoe(s?)) と言っているんですね。とすると、حذاء は集合名詞ということになりますか?ううぬ。
 以前、単語クイズをしていたとき、そのクイズ集の解答が حذاء を a shoe であることを前提にしたものになっており、アラビア語でも英語のように靴1足は靴2つなのかなと思って、あるネイティブの先生に伺ってみました。その先生は、حذاء は靴1足だとおっしゃったので、なあんだ、やっぱり日本語と同じじゃないのと勝手に納得していたのですが、違ったのかも。あ、でも今、Hans Wehr の辞書を引いたら、1足のことだと出ていました。

 靴とは違いますが、目 عين とか耳 أذن は、単数では片目、片耳しか表しませんから、2つで1組になっているものということでは括れない話ではあります。 

ダルヴィッシュくんの本当の名前 2

2005年01月09日 21時20分05秒 | アラビア語
 ダルヴィッシュ君の本当の名前について。ググってみました。結論としては「ダルビッシュ有」選手、という表記が最も一般的といえるようです。
  1)ダルビッシュ=約 90,400件
  2)ダルヴィッシュ=約 1,030件
  3)ダルビーシュ=約 10件
  4)ダルヴィーシュ=約 830件
 ダルビーシュやダルヴィーシュは、スーフィー関係のサイトで使われているものがほとんどです。最初にダルビッシュ選手の名を話題にしたときコメント欄にもありましたが、エジプトでは、そのダルヴィーシュのスーフィストたちが、色鮮やかなスカートを幾重にも重ねて着て、回転舞踊を披露しています。コメントによれば、「イラクにも同様のものがあり、腹や喉に刀を刺したりします。」(アーシューラーの行事を彷彿とさせますね)とのこと。

中公クラシックスのコーランが届いた

2005年01月09日 21時01分46秒 | アラビア語
 昨日、中公クラシックスの『コーラン』のIとIIが届きました。コーランの邦訳が3種類、自宅に揃いました。この中公のコーランでは、1巻目の最初に、池田先生の詳細な解説が、2巻目の巻末に、預言者ムハンマド生誕から始まり、1972年の『日訳・注解 聖クラーン』出版(82年に改訂版刊行)に至るまでの長い年表が、付されています。
 節番号の振り方が、カイロ版によっているのも、ありがたい話です。

NHKのギーム発音の続き あるいは「二足のわらじ」

2005年01月08日 03時44分24秒 | アラビア語
 たまたま、NHK WORLD 日本語講座のアラビア語を聞いてみました。現時点では、「にそくのわらじ」(日本語の慣用句シリーズの15番目らしい)がアップされています。担当は、カリーマ・エル=サムニーさんですが、バ・リ・バ・リのギーム発音です。うわ、ジーム発音を止めてしまったの?と思って、ニュースの方を聞いてみましたら、昨日7日の21時(日本時間)に放送された、イラクおよび東アラブ向けニュースでは、男性アナウンサーはお二人ともジーム発音で通していらっしゃるようでした。
 さて、話は変わりますが、その「にそくのわらじ」(と平仮名で出ていた)の「わらじ」を、放送中では主に、حذاء (靴)と紹介していたのが不思議でした。نعل (サンダル)などの方がイメージが近いんじゃないかと思うのですが。
 さらに違和感を感じたのが、カリーマさん以外の日本人の発音です。お二人とも、「二足」を「に(低)そく(高高)」というアクセントで発音していましたが、カリーマさんの「に(高)そく(低低)」というアクセントの方が、自然な気がします。天下のNHKで、こんなアクセントのブレがあるとは、ちょっとがっかり。 
★追記(2005/01/08の昼間):先輩の掲示板でこの話をしたら、『新明解国語辞典』第5版を調べてくれた友人がいまして、「自分の感覚では頭高型です」とは言ってくれましたが、辞典には「に(低)そく(高高)」「に(高)そく(低低)」のどちらもあったそうです。かつ、「に(低)そく(高高)」の方が先に記載されていたとのこと。
★追記(2005/01/08の夜):同じ掲示板で、今度は先輩が『NHK日本語発音アクセント辞典 新版』(1998) を調べてくださり、それによりますと、「二足のわらじ」は に(高)そくのわらじ(低低低低低低)、および に(低)そくのわらじ(高高高高高高) だったそうです。

★追記(2005/01/10):二足のわらじをアラビア語で何と言っているか書きました。

年の初めに「年」について

2005年01月07日 23時48分37秒 | アラビア語
 今日、お会いした方(日本人)から、『パスポート日本語アラビア語辞典』で「年」を引いたら、عام だけで سنة が載っていなかったという“噂”を耳にしびっくり仰天。帰宅後、夕御飯を食べてから、おもむろに確認をしてみましたところ、単なるデマであることが判明いたしました。497頁の右段に سنة と عام がそれらの複数形とともに併記されております。
 ただし、例3つ(「よい年でありますように」「新しい年が来る」「年の初め(暮れ)に」)で使われているのは、عام のみでした。سنة はやはり口語風の響きがあるのでしょうか?
 留学中、正則語を書いているときに سنة を使うと、エジプト人の同級生に、
「正則語なら、عام を使わなきゃダメよ」
と注意されたものでした。その当時は、正則語の辞書にだって、سنة はちゃんと載ってるのに…と不服なだけでしたが、今思えば、やはり、正則語の辞書に収録されていても、口語風の雰囲気の残る単語というのはあるのでしょうね。