浄土真宗本願寺派 堺・圓龍寺の法話が、届いています。
現代社会は科学万能であるのに、縁起をかついだり、くだらない迷信にまどわされたりしている例が、意外に多いのに驚く。
バス・自家用車の運転席には「お札(ふだ)」「お守り」が、当たり前のようにぶらさげて走っている。「お札」「お守り」が、交通事故をふせいでくれるという素朴な信仰が、精神に安定感を与えるというのは事実かもしれない。
だが、それくらいのことで安定感を与えられるような原始的精神の持ち主に、ますます煩雑化する交通地獄の中で運転させるほど危険なことはない。
もちろん、「お札」「お守り」に限らず、根拠がなく現実性のない迷信や縁起かつぎが横行し、宗教がこれにかかわっている。
縁起とは何か!
万象(あらゆるもの)は因と縁と果によってこうなったということである。
龍大カレンダー 12月
《地獄極楽絵図 2幅江戸後期~明治頃127.3cm×58.5cm
比叡山横川の恵心院僧都源信和尚が永観3(985)年に撰述した『往生要集』は10大文(章)3巻からなる。その内容は大文第1「厭離穢土」に穢土の地獄相から説き起こして六道の厭うべきことを述べて、第2「欣求浄土」に極楽を欣うべきこと、第3「極楽証拠」で他の浄土よりも極楽浄土の勝れていること、そして第4「正修念仏」から第9「往生諸業」に至る6章が本論で、念仏を実践する方法、利益、証拠などの要文を集めて論じ、第10「問答料簡」で全体に関する諸問題を解釈する。本書は撰述後間もなく広く流布し、宗教や思想、文化に与えた影響は計り知れない。
江戸期に入り、この名著を基に、挿画入りの仮名版が数多く刊行されるようになったが、この諸版巾で最も伝存している嘉永再刻本の版木を使い、挿画を寄せ集めて1枚にまとめ、彩色を施して掛軸にしたものがこの「地獄極楽絵図」である。》
12月の雀さんです。
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