はんたろうのがらくた工房

えーと、えーと…。

あんか

2004-12-20 22:02:41 | その他
電気あんかを買った。
ヨメさんにとっては憧れの暖房機具なのだそうである。
数年前の冬、愛媛にある私の実家に泊まった折に初めて見、いたく気に入ったらしい。

彼女の実家では、冬のおふとんの友といえば湯たんぽが主流で、あんかは持っていなかったという。
いっぽう我が家には湯たんぽはなく、人数分のあんかがあった。


電気あんかは、1970年代には既に進化の頂点を極めた感がある。私が小学生の頃に使っていたものから、形も機能も殆ど変わっておらず、ただ値段だけが下がっている。量販店へ行けば、ナショナルとかの大手メーカー品でさえ1,000円前後、今回買い求めたものは実に500円弱であった。


あんかは行火と書く。行灯(あんどん)のアンである。
枕元に置くポータブルな灯があんどんである如く、ポータブルな熱源の意味だろう。

広辞苑第4版には「炭火を入れて手足をあたためる道具。外側は木製または土製。」とある。
うわあ。
1991年の改訂ですよ。
用例に「電気-」とあるにしちゃあ、ずいぶんな説明だ。

炭火を使った、木製や土製のあんかなんて、今時の若い人は見たことがあるだろうか?

だが、しかし。

今時の若者でない私は知っているのである。木製のあんかも、炭を入れるあんかまでも。


さきに書いたとおり、小学生だった私の家には人数分、5つのあんかがあった。
そのうち3つは、今でも売られている電気あんかで、平たいものも、楔形のものもあった。

父が愛用していたものは確かに電気あんかではあったが、俵のようなずんぐりとしたデザインで、なんと外側が木製だった。


そうして残るひとつ、祖母のあんかこそが、豆炭を使うあんかだった。


ベークライトのような茶色い樹脂でできた分厚い弁当箱のような本体は、バックルを外すとぱかりと開く。
中は灰を固めたようなものでできていて、中心に豆炭が1個、ぴったり入るように窪みがついていた。
冬の夜には火鉢で豆炭を熾しておき、赤くなったらあんかに入れ、しっかりふたをして、布袋に入れて使っていた。




金沢は明日、予報では気温が6度までしか上がらないらしい。
あんかのシーズンである。


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5 コメント

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気をつけて・・・ (なぽ)
2004-12-22 10:09:50
懐かしい~~。

私も小学生の時、愛用していました。

しかし、低温火傷?なのか、部品の一部が熱くなるのか?

何度か足に火傷をしました。

1~2センチくらいのものでしょうか。

この季節、お布団のぬくぬくが気持ちいい!

お布団は、私の友達・・・しあわせ。。。
寝相が悪くて幸い(笑) (なみ)
2004-12-22 12:59:35
今でも、低温やけどへの注意書きは、簡単な説明書の中でもデカデカと書いてありますね。ヒューズが飛ぶのは115度になったときらしいですから、その前に大変なことになりそうです。



私の場合、寝入るとすぐ蹴飛ばしているようで、明け方、ガサゴソと探して足で引き寄せています(笑)

私も、おふとん大好き!
書き忘れ (なみ)
2004-12-22 16:34:45
名乗るの、忘れました。

はんたろうの妻で、絵に描かれた「あんか」の利用者です。
Unknown (モラトリエ)
2004-12-24 19:54:04
あんか、なつかしいーですね。

私もやけどするか蹴飛ばしてたタイプです。足元でごそごそとあんかがどこ行ったか探すのが楽しいんですよ~
おお、あんか派がいっぱい。 (はんたろう)
2004-12-27 22:30:07
なぽさん、モラトリエさん、こんにちは。

かくいう私はというと、進学して故郷を離れてから、もうずっと使っていないのですが…。

ひょっとして地域によって、湯たんぽ文化とあんか文化に分かれたりするんでしょうかね〜。

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