はんたろうのがらくた工房

えーと、えーと…。

ドクダミ戦争

2006-06-15 17:37:04 | いきもののこと
3年前に引っ越してきたこの家には、小さいながらも庭がある。
前の住人はそれなりに熱心に手入れをしてきたらしく、かれらが植えたと思われるスイセンやスズラン、キショウブなどが毎年目を楽しませてくれる。

それを、忙しくてしばらく放ったらかしにしておいた。

雑草が生い茂った。

おお、この庭はまるで夢枕獏の「陰陽師」に描かれた安倍晴明の屋敷のようだなあと思っていたら。



2年ですっかりドクダミに占領された。



ドクダミは「十薬」の別名を持つ薬草だ。爽健美茶にも入っているし、ドクダミ茶なるものがあちこちで売られている。
しかも、白い花は可憐で美しい(正確には白い部分は総包片といい、花はその真ん中の黄色い部分)。

とはいっても、使う予定もないし、庭がドクダミだらけになるのは嬉しくないわけである。

なんといっても。

くさい。

実際に薬効もあるのだろうが、こんなニオイを嗅がされたらびっくりして病気も直ってしまいそうである。
あるいは「良薬は口に苦し」の嗅覚版というところか。



そういうわけで、今シーズンは春先からドクダミの駆除を始めた。

最大の敵は、やはりニオイである。

素手で摘み取ろうものなら、石鹸で念入りに洗ってもいつまでもニオイが取れない。



さあ、そこで登場するのが。



家事用のゴム手袋である。

これを装着してドクダミに戦いを挑む。



すると、おお、手にニオイがつかないではないか。
かわりに手が蒸れて、しかもゴム臭くなるけど。



戦闘開始初日。

ごみ袋2杯分のドクダミを抜いた。

しかし、めざましい戦果が見えたのはここまでである。

すっかりやっつけたつもりでも、翌日にはまた生えている。
敵は昨シーズン中、地下に根を張り巡らしているから、抜いても抜いても生えてくるのだ。
毎日こまめに庭を巡回して、見つけたら抜く。
これをずーっと続けなければならない。

さすがに最近では大きな葉を見かけなくなったが、いまだ根絶への道は遠い。


うーむ。

なんだかトリフィドと戦ってる主人公みたいだ。





「陰陽師」夢枕 獏
「トリフィド時代―食人植物の恐怖」ジョン・ウィンダム


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