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花日和 Hana-biyori

ただただショックでしかない

コミックを楽しみに読んでいた「セクシー田中さん」の作者、芦原妃名子さんの訃報に、ただただショックで悲しみしかありません。

御冥福をお祈りしなきゃいけないのはわかっていても、なんだか愕然としてしまい、受け止められないでいます。ドラマの脚本が原作を改悪してくる事と戦っていたという告白ブログのネットニュースを見てから、数時間後にこの訃報を知り、急展開に気持ちがついていけません。

自分の告白で脚本家が炎上してしまったことに逆に追い込まれてしまったふしもあり、それにも衝撃です。亡くなった原因は、御本人にしかわからないことだし、あれこれ推測でものを言うのはよろしく無いですが。

 

何が悲しいって、私自身が、ドラマと漫画は多少違っていても仕方ない、こんなものだろうと思ってしまっていたことです。作り手として、許せない一線ってあったんですね。じっさいの放送はかなり軌道修正したらしいので、だからそこまで違和感がなかったのかもしれませんが。

私は、ドラマ版を観ていて原作と違う物足りなさを感じることはありましたが、最終回はよかったと思っていました。安易に恋愛に流れず、自分の道をそれぞれが進んだ終幕が好きでした。

テレビの情報番組では「ラブコメ」と紹介していたのを見ましたが、これはラブコメじゃないよ…と思っていました。やっぱり、女性を小さな箱に押し込めようとする諸々に抗う女の物語だと思う。ユーモアがあって楽しかったし、それにずいぶん励まされていた自分の気持が、ちょっと壊されてしまったような悲しさがあるのです。目頭があつい。

 

***

以下は自分内備忘録です。ブログに書いていなかったもの、メモも残していなかった巻もあり申し訳ない、良い読者ではなかったけど、作品が訴えようとしたところは受け止めていたつもりです。

 

1~2巻の感想

 

セクシー田中さん - 花日和 Hana-biyori

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4巻の感想

女がときに「おばさん」や「かわいい」という言葉に苦しめられる構図が分かりやすい。無意識の女性蔑視はあらゆる人の意識にはびこっていて、笙野みたいに分かりやすく出ちゃう人もいる。そんな中、田中さんや朱里たちが自分本来の自信を持って生きようとする姿が気持ちいい。それぞれのコンプレックスもありながら、今を楽しく生きようとするのは正解だと思えるのだ。

5巻の感想

田中さんのベリーダンスがバレて会社で話題に!かつてのいじめられ疎外される自分に戻りそうになるところ、意外にも笙野の的確な助言で復活。確かに自分から踏み出す勇気も必要だったよね。前回まで女の苦しさを強調していたけど、今回はしんごらによって男が抱える苦しみが語られる。表層的な情報だけで深く踏み込み合えない若者たちの姿に時代を感じる。

6巻の感想

 

漫画「セクシー田中さん」6巻 - 花日和 Hana-biyori

芦原妃名子著/小学館(フラワーコミックス)会社では地味過ぎる40代事務員、実はセクシーなベリーダンサー田中さんをめぐるおもしろ切ない男女の群像劇...

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7巻の感想

わーいめでたい新刊だ。「結婚向き」と言われがちな女性(笙野のお見合い相手)の視点から始まったので上手いなあと思う。すっかり田中さんに感化されて脱古風な男している笙野がお見合い相手と上手く行っていく展開。一方朱里や田中さんも恋?が走り出す!しかしどうなってほしいのか読んでいてもよくわからない気持ちになる。とりあえず田中さんが幸せになるならいいんだけど。ドラマは著者が脚本に関わっているそうで、楽しみ!

 

 

  

 

コメント一覧

hana-biyori
なおともさん コメントありがとうございます!

本当に、やり場のない無念さとはこのことですね。
松本清張のことはそうだったんですか〜。原作をそのまま映像化するのは難しいとわかっていても、解釈ちがいとか色々ありそうですね。

私は、「ネバーエンディング・ストーリー」の映画化でミヒャエル・エンデが裁判まで起こしたことを思い出しました。これはラストで作者が言いたかったことと真逆のことをやっていたので確かに酷かったと思いますが、
原作と映像表現の違いを比較する趣味がある私としては、今回のことは残念としか言いようがないです。

ですけれど、ここにはネットの負の部分が作用してしまったのだろう…ということは忘れてはいけないですね。
関係者のダメージが心配です。
なおとも
こんばんは!
本当にショックでした。悲しい事ですね。昔から原作者が、作品を映像化されるとまるで違う話になり、怒るという事は沢山有りました。松本清張はその為にご自分で霧プロダクションという映像の会社を作られましたね。

大好きな作品だったので、本当に悲しいです。
それと同じくらい、ネット社会の怖さを感じましたが、残念でたまりません。憤りをどこにぶつけてよいかも分かりません。残念です。なおとも
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