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花日和 Hana-biyori

『汝、星のごとく』と『百年の孤独』はまだ途中

凪良ゆうの『汝、星のごとく』(講談社)をオーディオブックで聴いています。

瀬戸内の海を背景に、家庭環境に恵まれない高校生の男女が出会い惹かれ合う物語。女性側(暁美)と男性側(櫂)、両方の視点から交互に語られ、それぞれの心の内を丁寧に分かりやすく明かしながら展開しています。

二人の行く末はどうやら結婚には至らずだったらしいのは、冒頭で櫂ではない夫が不倫相手に堂々と会いに行くという場面で示されます。二人がどういう道を歩んでどんな関係になって行くのかが、見どころの一つですね。

一方で、紙の本は『百年の孤独』を読んでます。まださいしょのほう。

これはねー。なんですかねー。どんな話かって、ネットや文庫の後ろとか見てもあらすじってあんまり書いてないんです。なぜかというのは読み出してから分かってきました。

ある土地を開拓してマコンドという町を作ったホセ・アルカディオ・ブエンディア。ある業を背負った彼から始まる何世代にもわたるブエンディア家の物語。

なのですが。現実っぽい話かと思いきや、おとぎ話みたいなエピソードがちょいちょいあって、摩訶不思議。何食わぬ顔して生活している人たちの足元数センチがふわふわ宙に浮いているイメージがしていました。

(するとほんとにチョコレートを飲んで足元数センチを浮かす曲芸で信者を増やそうとする神父が出て来てびっくり)

語り手は誰の視点でもなく、いわゆる「全知の語り手」です。劇的なことがどんどん起こるのに淡々と語られてドン引きしまくり。何を考えているのか分からない登場人物もいっぱいいて、前述の『汝、星のごとく』とはまた全然趣きが違っています。

この世の文章表現のバリエーションに驚嘆ですわ。



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