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花日和 Hana-biyori

「家庭画報」はお金持ちの雑誌だった

母の付き添いで行った外科病院の待合室で雑誌「家庭画報」をはじめてじっくり見ました。

最初からブルガリの宝飾品などハイブランドの広告がバンバン載っていて、これは貧乏人はもちろん一般庶民にも見向きもしてない雑誌だと知りました。

母と一緒に見ていたんですけど、一流ホテルのアフタヌーンティーの特集があって、色とりどりのケーキとお茶で1万円近く。

とても自分は行けませんけども、夢のように可愛らしく美しいスイーツと高級ホテルの雰囲気は、写真を見ているだけでもちょっと贅沢な気分を味わえました。

母はお菓子にはあまり興味がないようで、旅行のページでリゾート地の写真とワインの特集はよく見ていました。甘味は欲しくないけどワインは飲みたいそうです。

でも血圧が上がりそうじゃない?と言ったら「そんな事ないでしょ〜」と都合のいいことを言ってました。

ファッションのページの途中で上白石萌音が着ているスカートの値段が「440万円だって〜」とか、いちいち母に教えていましたら、近くにいたおじさんに「すごいね」と微笑まれました。

この日は仕事を休んで母の巻き爪を受診しに行ったのです。膿んいたので即手術となり、麻酔をするのに凄く痛がっていて可哀想でした。

翌日も包帯を取るので来てと言われてまた仕事を半休して行きました。また「家庭画報」を引っ張り出してきて、母に「このバッグは59万円だって」とか言いつつ見てました。

嬉しかったのは、母がある写真をみて笑ってくれたことです。

日本の田んぼでいちめんに稲が実っているところに小太りの西洋人のおじさん(世界的シェフらしい)が立っていて、おにぎりが4つくらい乗ったお皿を手にしてカメラ目線でした。

わたしが「世界的一流シェフにおにぎり持たせてどうすんのかね」とツッコミを入れたら、母は「ほんとだねえー」と言って、文章には出来ない笑い声をたてていました。

母が笑ったのはいつぶりなのか、わからないくらいずっと無表情だったので、「家庭画報」に感謝です。






 


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