「突き合わせ」の意味についてご質問を頂きましたので、少し分かりやすく説明したいと思います。
わりと手間を食うマスキングの方法のひとつで、メリットは塗膜の段差が目立たないという点ですが、具体的にどういう事なのか順に説明して行きますので、しばしおつき合い下さい。
大戦中のドイツ機の国籍マークを塗装するとして説明していきます。
まず、シンプルに基本塗装の上からマーキングを入れる場合ですが、おおよそ下の図のような手順になります。メリットはあまり深く考えずとも良い点で、最初はこの方法からはじめる方が多いんじゃないかと思います。図の一番下に示したように塗膜の段差が出来、黒一色ならまだいいのですが、例えば白の上に赤を塗った場合などは結構目立つことになってしまいます。
次は塗り残しの場合ですが、手順はおおよそ下の図の通りです。メリットは全体をマスキングする手間が省ける点で、私の回りではこの方法を多用している人も多いです。これも上からのマーキングと同じく、塗料の段差が出来る事になります。
で、その塗料の段差が出来るのを出来るだけ回避しようとする方法が「突き合わせ」で、手順は下のような感じになります。上の2つの方法よりかなり手間は多めになりますが、上手くいけば塗装面が面イチに近くなりますので、「研ぎ」と併用すれば繊細さは増す感じですね。
まぁ、段差とは言えどわずかな物ですし「そこまでは気にならない」と言う方は考えなくてもいいかと思いますが、やり方を知っておくだけでも何かの役には立つんじゃないかと思います。
こんな感じでお分かりいただけたでしょうか?