繰り返し見られているエントリーというのは決まってきます.当Blogでも一周年企画などで「よく見られているエントリー」としてまとめるもんだから,余計にそればっか...というのもありますし.
そんななか,昨日,めったに見られないエントリーが見られていたので新鮮だなぁと思ってご紹介.
アゴラ2006についてのエントリーです.アゴラ2007はまだ先(11月)なんですけどねぇ...何で読まれたのかよくわかりません.
今改めて,元ブログを含めて読み返してみると,たしかに朝日新聞社の記者さんの発言内容には問題があったかもしれないと思います.たとえば基礎研究は必要ないなどという発言などは,もしそれだけを言い放ったのだとしたら酷いと思いますが,やはり状況は掴めません.
何にせよワタシがエントリーを書いた動機の最大の点は,当時も書きましたが「朝日新聞社記者さんの発言が物議をかもし」「結果的にここに書かれているような反感を持たれてしまったという現象」「それ自体がかなり興味深」かったためです.
また上記エントリーには当時学部生だったイワタくんがツッコミのコメントを入れてくれたおかげで,文化系であるワタシのサイエンスカフェへの姿勢がはっきりと出ています.ここの返答コメントはワタシの基本姿勢です.読んどいてくださいね.(誰に言ってる?)
当然沸き起こる疑問として,サイエンスカフェがそういう場なのだとしたら,科学者や研究者たちがこんな「飛んで火に入る夏の虫」状況の場所に参加するのかね?というのがあります.通常はありえないでしょうね.ですから,一方的に糾弾する場ではないような場の設定が必要だと思っています.
さて,昨年のアゴラはどうだったのかな~と見てみると,案の定,アゴラ2007のサイエンスアゴラ企画公募についてのQ&Aに「例えば昨年は、薬事・防災・医療・食品など、生活に身近で市民と科学とのコミュニケーションが必須の分野からの出展を得ることが非常に少なかった、と思っております。」と書かれています.
朝日新聞社記者さんのキブンを忖度すると,そういった状況下で,「コミュニケーション」という耳障りのいい言葉が連呼される会場に我慢ならなかったので,物議をかもす発言をしたくなったのではないでしょうか.
もちろん,今年のQ&Aに上記のような一文が書かれるということは,「当局」に問題点として認識されたということになり,ワタシとしては「進歩じゃん」(←何様?)と喜んでいるわけですが,「生活に身近で市民と科学とのコミュニケーションが必須の分野」というところに,エネルギー,あるいは原子力政策が入ってないのは気になりますな.まさか,これだけはタブーってワケじゃないですよね
折りしも先日の地震が引き起こした原発火災に関してさまざまな意見が出されています.
勝谷誠彦さんといえば,「喋る時限爆弾・赤坂の火薬庫」との異名があるコラムニストですが,きわどいのかきわどくないのか,すでにどこかで聞いたような話なので,これがどれほどの爆弾なのかよくわからないのですが,懐疑派の代表的な意見が短くまとまって聞けるのでリンクしておきます.
しかし,果たして今回の問題は東京電力という一企業が「隠蔽している」という問題なのでしょうか.国家政策である原子力政策に関わってきた,あるいは関わっている数多くの研究者は,今回の火災をどのように感じているのでしょうか.この状況において何も説明しなくてもいいのだとしたら,研究者ほどラクな商売はないですね.
ほかで取り上げている例はきいたことないですね,たしかに.
今回の中越沖地震に伴う事故を起こした柏崎刈羽原発を取り上げたNatureの編集者が来日したときにでも,Natureサイエンスカフェでぜひ取り上げてほしいですね.
ぜひサイエンスカフェで取り上げてほしいですね.
あとアゴラでも.ぜひ担当者さんに伝えてください.