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ライフスタイル雑談ブログ
by hamarie_february

サポーターとして

2008-06-22 10:23:44 | 気になるニュース

どう書くべきかと悩んでいます。グリーンピース・ジャパンの活動家逮捕。ワタシは彼/彼女らをサポートしてます。ワタシがグリーンピースのサポーターだと知っている人はほとんどいないでしょう。

グリーンピース(NGO)@Wikipedia

まぁサポートと言っても、月700円ずつの最少額サポーターです。しかし自らのお金を出してサポートしてます。今月の引き落としから1000円に増額するでしょう。つまり、今回の事態を受けてもサポートを止めるつもりはないということです。

NGOという組織形態について、その活動内容も含めさまざまな批判を聞くことも多いです。特にグリーンピースという巨大組織ともなると、創始者の離反から始まり、スキャンダラスな話題には事欠かない。組織の有り方を分析する研究も多い。今回の事態も「寄付金集めのパフォーマンス」だという指摘が「専門家」(←こういうのは常々名前が出ない)からされています。

ワタシは宗教にとんと縁がないし、特定の政党員であるはずもなく、学会や研究会等の会員にも一つもなっておらず、またボランティア団体やNPO組織をサポートしていることもありません。さらに言えば、新聞や雑誌の定期購読もしていない(以前には何冊かありましたがストップしました)

つまり独立的な政治的活動に対して継続的に寄付をしてサポートするということをほとんどしていないなか、グリーンピースだけは例外で長らく会員で居続けています。グリーンピースで知り合いが活動しているわけではありません。まったく見ず知らずの彼/彼女らに対してサポートしています。

余談ですが、学会や研究会、新聞や雑誌を政治的活動と括り、これらへの加入や購読を寄付と位置づけるのは、むしろそうするべきだとワタシが思っているということです。「学問と公共」「マスメディアと公共」などという甘い幻想をいつまでも追っていないで、自らのポジショニングを見つめ直したほうがよいと思います。

もうひとつ余談ですが。国が募集する補助金制度に応募しているNPOがいますが、日本において寄付により運営をするということの厳しさに共鳴する人は多いと思います。大学や研究所、さらに企業が、補助金や研究費をより多くぶん取るために、市民ではなくお上の方ばかりを向くのは当たり前なのでしょう。

さて、冒頭の「どう書くべきか悩んでいる」ということの意味は、どのように書いたら、サポーターでない人に気に入ってもらえるか悩んでいるということです。ぶちゃけ。

このぶっちゃけモード自体が、すでにどう書くべきかの答えになりつつありますが、たぶん気に入ってもらえないでしょう。書いていくうちヒートアップしてきましたから。まず謝れという人が大半を占める世の中です。でもはっきり言って、謝るのはすべてが明らかになってからでいいです。

今回の捕鯨問題については、ワタシ自身それほど関心があるわけではないですが、日本の調査捕鯨が国際法違反ギリギリの活動をしていることは間違いないと思います。日本の検察・公安がどういった対処をするかで国際問題になる可能性もあります。他の支部は知りませんが、グリーンピース・ジャパンとしては、「捕鯨が非人道的だ」などと主張していません。国際法の遵守について警告してきただけです。

もちろん今回の行動は先走りの観は否めませんが、いわゆる「窃盗罪」に過ぎないとも「開き直り by 産経新聞」できます。もちろん個人の罪です。ただ、より大きな問題について、佐藤容疑者が述べたように日本人の関心を集めることが隠蔽された違反を明らかにするためには必要です。悲しいかな、そういう日本です。官僚の天下り財団へのメス入れも含めて、とにかく正式な調査を経た発表を見守ることにします。

ところで、グリーンピースとググってみて上位に検索される池田信夫blogの内容にガッカリしました。デリタはデリタ。ユダヤ人とかジェノサイドとか関係ないじゃん。信じられない。

菜食主義さえ無罪ではないとか言い出すのって、いい加減にしてほしい。出身大学のゼミでもそういう話がよく出たけど、教授相手でもバトりますよ、はっきり言って。そんで人類は餓死せよと?まぁ、ワタシはフランス人など欧州人に、ウサギを食べてほしくないですけどネ...って、そういうことか?

P.S.池田信夫blogでの「元財団職員」さんのコメントがすばらしい。もっと冷静にならねば。精進します。


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5 コメント

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おそれ多いながらコメント (yassan)
2008-06-22 22:59:38
池田さんブログの議論読みました。

僕はほとんどこの問題を知らないので
無知でコメントすると集中砲火を浴びる危険を感じたためコメント差し控えようと思ったのですが、


元財団職員さんの

>環境保護を訴えながら、一方で巨大資本と関係を持つのは、二律背反に思えます。私たちは、その矛盾を敢えて犯してまで組織を拡大し、支援者を獲得しようとするGPの意図が何かを見極めなければならないと思います。

というご意見に対し、
僕もそう思いましたので

他者の意見にのっかる形ですが、

hamarieさんが、サポートされているGPの意図をどうお考えか、もしくはサポーターでない僕がGPを気に入るためには、どう説明していただけるのか。

ご意見お聞かせください。

冒頭、無知のため、コメント差し控えると書きましたが唯一思っていることは、
環境問題も経済問題も、「トレードオフ」だという風に思います。片方を立てれば、もう一方が立たない。

じゃあ調整・共生するしかないですね。

それが嫌なら勝ち負け決まるまで戦争です。

僕はそれが嫌いです。
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NGOは面倒くさい存在 (hamarie_february)
2008-06-23 16:52:18
yassanさん、コメントありがとうございます。


ワタシも全く分かっているとは言えないですし、これから書くことはあくまで私見であり、ワタシ自身の納得の境界線と思ってください。

気に入ってほしいので慎重に書きたいですが、慇懃無礼になっても仕方ないし、やっぱり普段モードで書いてみます。



質問はひとつですね。GPの意図について。あるいは、NGOはなぜ無理をして勢力を拡大しようとしているのか、と読み替えていいでしょうか。

非常に単純な答えですが。NGOは対国家であり、対グローバルであるからだと思います。対抗するものが大きいからです。

「元財団職員」さんの意見は非常に納得できます。
つまり対抗するものに合わせて、自分を大きくした結果、国家もどきになり、グローバリズムの化身となっていないかという点は常に見極めねばなりません。


ちなみに、当然ながらワタシも「戦争」は嫌いです。しかし、国家対NGOでは「戦争」になりませんし、NGOが国家との共生を指向すれば、それこそ二律背反です。原則的には。

つまり国家に煙たがられれば煙たがられるほど、ワタシのような偏屈にとっては寄付のし甲斐があるというものですし(爆)、GPジャパンの抗議スタイルは、決して死傷者が出るような「テロ的」なものではないでしょう?かなり「平和的」ですよ。ただただ国家にとっては面倒くさい存在だというだけなのです。

一方、国家機能が不完全な日本において、NGO組織は国家の代替機能も果たしてきた側面があります。アフガニスタン復興支援における武装解除は、日本国家ではなく民間グループが行い、その後の支援も引き続きNGOがやってきたんですね。

http://blog.goo.ne.jp/hamarie_february/e/09430cda6600149e953e4d2c69625a44

こういった危険な業務に都合よく使うだけで、結局、この成果を生かしきれない日本国家とはいかがなものか。

GPという団体は、上記のように困っている地域へ実際に人助けに行くような組織じゃないですね。「平和的な抗議行動」として、サイバーアクションや垂れ幕やらでパフォーマンスするだけです。たぶん、サポーターでない人には、その辺りについて違和感があるのではないかと思いますが、まぁこれは趣味の問題。

調整や共生については、先日福田首相が主催した懇談会に代表の星川さんが出席したようなので、それなりに進めてもいるようです。
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2つご質問 (yassan)
2008-06-23 23:27:40
hamarieさん

2つ質問です。

>NGOは対国家であり、対グローバルであるからだと思います。

ってNGOは何を目的に対国家、対グローバルなんでしょうか? 国家やグローバルはなぜ敵なんでしょうか。

>GPという団体は、上記のように困っている地域へ実際に人助けに行くような組織じゃないですね。「平和的な抗議行動」として、サイバーアクションや垂れ幕やらでパフォーマンスするだけです。たぶん、サポーターでない人には、その辺りについて違和感があるのではないかと思いますが、まぁこれは趣味の問題。

なぜ、パフォーマンスだけなんでしょうか?
今度の窃盗(?)はパフォーマンスではないのではないでしょうか。
合わせて、趣味の問題とはどういうことでしょうか?


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お答え (hamarie_february)
2008-06-24 09:14:56
例によって、自分勝手な答弁です。


>NGOは何を目的に対国家、対グローバルなんでしょうか? 国家やグローバルはなぜ敵なんでしょうか。

「敵」ではなく「対抗勢力」だと思います。英語で言えば「オルタナティブ」ぐらいなもの。GPも今回の件でも協力姿勢を示してるわけですし、敵視しているわけではありません。
グローバリズムでも国家の役割が低下せず、逆に益々強固になっている(と言われている)ので、その点、NGO=非政府で国際的に活動する団体にとっては、益々「オルタナティブ」を示す必要があります。


>なぜ、パフォーマンスだけなんでしょうか?
GPの基本路線は、Wikipediaにもあるように、「目撃者となること」「目撃したことを広く伝えること」にあります。

>今度の窃盗(?)はパフォーマンスではないのではないでしょうか。
今度のはパフォーマンスにしては不出来だと思いますね。笑えないですし。ですので先走った感があり、ワタシとしてはちょっとフォローしきれてません。ただ、例えば報道や物書きの世界では取材ネタのグレーゾーンは数限りなくあるはずと思います。
そういえば余談ですが、以前職場に「六ヶ所村の空調機が故障しています」という電話がかかって来ました。サイバーアクションの一環ですかね。

>趣味の問題
まず見て伝えるということにワタシがシンパシーを感じるということです。また何を見てどう伝えるかという点はジャーナリズムや学問、むろん政治も対応できない範囲を担っていると思います。辺野古沖でジュゴンのために海上パレードをしてその様子を届けてくれるのはGPぐらいです。
もちろんアフガニスタンで活動するNGOに寄付をすることもやぶさかではないですが、結果、ボランタリーな若者を危険地域に送り出すことになるわけで、そういった事態にワタシは責任を持て切れないという判断です。
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すごく納得です (yassan)
2008-06-24 13:40:01
hamarieさん

僕はすごく納得できました。
ありがとうございます。

「対」とは「対抗」ではなく「対象」ということですね。
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