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P-01Bの学習履歴とダウンロード辞書

 P-01Bの文字入力に関する内容が続くが、一度入力した単語を記憶する学習履歴に関係した機能には、いくつか特徴的なものがある。

 まず、自動的に登録された学習履歴の一覧を表示し、個別に単語を削除して予測候補に表示しないようにすることが可能だ。入力間違いや様々な事情で(笑)、候補リストに表示されると困る履歴だけを選択して削除できる。
 便利な機能だが、単語1つずつの削除と全削除はできても、複数の単語を選択して一気に削除することができないのが玉にキズだ。

P-01Bの学習履歴 学習履歴を個別に削除することが可能


 また、「学習履歴作成」は、送信メールフォルダのメールを解析して自動的に学習履歴を作成してくれる機能だ。うまく機能すれば、機種変更直後などにはかなり有効だろう。
 しかし、作成された学習履歴を見ると名詞+助詞(+句点)までを登録しているケースが多いようだ。ということは、助詞や句点まで含めて同じフレーズを入力する時でないと十分に効果が発揮されないことになる。携帯電話の文章入力で名詞と助詞を細切れにして入力する利用者が多いとすれば、助詞や句点を抜いて登録した方が使い勝手が良いように感じられるがどうだろうか。
 設定メニューは、「MENU」→「ステーショナリー」→「定型文/ユーザ辞書」→「学習履歴作成」から実行できるが、それまでの学習履歴がすべて初期化されるので、お試しの際はご注意いただきたい。

送信済みメールを解析して学習履歴を作成機能


 このほかには、メールを返信する際に対象の受信メールに含まれている単語を、(おそらくは学習履歴作成と同じ要領で)一時的に予測候補に表示する「返信時自動学習」がある。
 下の例では、モバイルSuicaの情報メール中にある「ガーラ湯沢駅」や「GALA」という単語を、一時的に「が」の予測候補の上位に表示している。地味ではあるだが便利な仕掛けだ。

返信時自動学習の効果


 文字入力つながりで、「ダウンロード辞書」にも触れておきたい。

ダウンロード辞書の分野一覧 ダウンロード辞書「一般・実用編」の一覧


 メーカー公式サイト「P-SQUARE」では多くのダウンロード辞書が公開されている。
 学生用語や四字熟語辞書など「学習編」、旅行で使う言葉を収録した和英辞書を含む「旅行編」、芸人やアーティスト、サッカー選手の名前辞書の「趣味・スポーツ編」、経済用語やビジネス用語辞書などを含んだ「ビジネス編」、方言辞書やギャグ集など「オモシロ編」、顔文字編、略語やデジタル家電辞書などを含む「一般・実用編」、2010/1/2時点で41種類のダウンロード辞書が用意されている。
 なかでも気になるのは、一般・実用編に収録されている「定型文つながり予測」という辞書。説明によると、使用頻度の高い定型文をつながり予測データとして収録したものらしく、上位20KB分の「基本」とそれ以外の「応用」に分けて公開されている。例として「遊びに」と入力すると、「行こう」→「ね」という2段階のつながり予測が紹介されている。謳い文句通りに機能すれば入力の手助けとなるだろうが、そもそも標準で搭載してくれたらいいのにと思う。
 一方で、他社によくある地名辞書やスポット辞書などは用意されていない。

 あれこれ検索してみたが、パナソニック端末用の自作辞書を作成する方法は公開されていないようなので、P-01Bの利用者は、この学習機能とダウンロード辞書、それに前回取り上げたユーザ辞書を使いこなして、入力効率の向上を図っていくことになる。

【参考】→2010/1/1のエントリー「P-01Bのユーザ辞書」

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