八月 一日（月）晴 西瓜の実赤色黄色どちらかと（西瓜）
八月 二日（火）曇/晴 鰻屋の夕暮れ待てずけむ昇る（鰻屋）
八月 三日（水）晴 酷暑など飲み込むほどの石清水（石清水）
八月 四日（木）晴 フルーツのグラスにアイスの島浮かぶ（アイス）
八月 五日（金）晴 薬味には迷わず紫蘇の葉を選ぶ（紫蘇）
八月 六日（土）曇 トロピカルフルーツ少し涙味（トロピカルフルーツ）
八月 七日（日）晴 このままで良くも悪くも冷そうめん（冷そうめん）
八月 八日（月）曇/晴 南国の固き皮むくパイナップル（パイナップル）
八月 九日（火）晴 アイスコーヒー喉ごしゆるみ影を引く（アイスコーヒー）
八月 十日（水）晴 沢蟹のビン詰め開けて旅なごり（沢蟹）
八月一一日（木）晴（山の日） 三角の西瓜をガブリ朝の内（西瓜）
八月一二日（金）曇/晴 朝晴れて海をはるかに昆布だし（昆布）
八月一三日（土）晴 桃熟し手で剥く皮の柔らかし（桃）
八月一四日（日）曇 ひと房の葡萄の雫つぶごとに（葡萄）
八月一五日（月）曇（終戦記念日） とうもろこし粒の揃えば笑い顔（とうもろこし）
八月一六日（火）晴/曇 キッチンの夕暮れ知らす茄子の皮（茄子の皮）
八月一七日（水）晴 無花果の口にぷちぷち粒の花（無花果）
八月一八日（木）晴 水蜜桃抱えて帰る風の町（水蜜桃）
八月一九日（金）晴/曇 梨を噛み一息つけば夕風か（梨）
八月二０日（土）曇/雨 つまみより何よりビール宵の口（ビール）
八月二一日（日）晴 水分補給グラスにレモンの輪を浮かせ（レモン）
八月二二日（月）雨 月見豆粗塩ふれば風の鳴く（月見豆）
八月二三日（火）晴 いちじくを食べれば明日の遠からず（いちじく）
八月二四日（水）曇/晴 葡萄食べ皮と種のる硝子皿（葡萄）
八月二五日（木）晴 キッチンの朝にレモンの汁しぼる（レモン）
八月二六日（金）晴 雨粒の晴れて玉なす山ぶどう（山ぶどう）
八月二七日（土）曇/雨 落花生少し夜風が心地良く（落花生）
八月二八日（日）曇/雨 ごつごつと皮ごと焼けて芋の秋（芋）
八月二九日（月）雨 茄子焼けて和む一献友の宴（茄子）
八月三十日（火）雨 里芋を煮詰めて閉じる俳句手帳（里芋）
八月三一日（水）晴 地曳網しらむ海より鰯跳ね（鰯）
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