ハイクノミライ

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僕が愛する俳句たち(28)疾風来て畦に倒るる春の鶏

2007-12-16 22:16:52 | 僕が愛する俳句たち
  疾風来て畦に倒るる春の鶏  水原秋桜子 『帰心』


秋桜子は、本当はあまり好きじゃない。

4Sというくくりで言えば、最初は半分以上の人間が誓子にかぶれるんじゃないかなという感じがしてるんですけど(当社調べ)、僕個人としては、ここ1年青畝がすごくキテます。

秋桜子はどうだろう。『葛飾』も読んでは見たけれど、これを初めて読んで「面白い」と思っちゃうのって、どうなんだろう・・・


掲出句。

風が吹いたら桶屋が儲かる、じゃなくて、風が吹いたら鶏が倒れたということなんで、これは結構すごいなあと。

そういうわけで、一読、秋桜子にしては派手な句だなと思ってたんですけど、よくよく読み直してみると、「小鳥が死にました、コトリ」じゃないですけど、割と簡素な風景にも見えなくもない。そっちの読みの方が面白いかも。

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