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人権擁護法案の今国会での提出見送り

2005年07月25日 | Weblog
既に複数のメディアで報じられていますが、自民党は党内の調整作業が難航していた人権擁護法案について今国会提出を断念する方針を決めました。人権擁護法案は、政府が今国会提出を目指していましたが、党内から若手・中堅議員を中心に(1)人権侵害の定義があいまい(2)人権侵害を調査する「人権擁護委員」の選任基準に国籍条項がなく特定団体の影響を受けかねない--などの反対意見が出て、調整が難航していました。

さらに民主党内からも反対論が出て、私たち法案に反対する国民各層で2度の反対集会を日比谷公会堂で開くなどして世論の形成に努めてきました。とりあえず今国会での提出は阻止できてこの5ヶ月間頑張ってきた甲斐はありました。

今日の読売新聞社説(25日付け)に人権擁護法案提出に反対する社説を掲載しています。

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[人権擁護法案]「やはり一から作り直すべきだ」

 会期末まで残り少ない今国会に、これほど問題点の多い法案を無理に提出する意味は、もうないだろう。

 人権擁護法案については、自民党内でもまだ、意見集約ができていない。郵政民営化関連法案が順調に成立した場合、速やかに党内で法案了承手続きを進め、国会提出を目指す動きもあるが、取りやめるべきである。

 党内の反対派議員でつくる「真の人権擁護を考える懇談会」は、これまで法案の様々な問題点を指摘し、法務省などに条文の修正を迫ってきた。

 法案の問題点の一つは、人権侵害の定義があいまいなことである。

 「不当な差別、虐待その他の人権を侵害する行為」とされている。だが、この規定では、例えば拉致事件に関し、在日本朝鮮人総連合会の活動を批判する政治家の発言なども、「差別的言動」として「その他の人権侵害行為」に該当する、とされかねない。

 現に発生した人権侵害による被害だけでなく、これから発生する「おそれのある」ものまでが対象とされている。自由な言論・表現活動を委縮させる結果につながる恐れが大きい。

 二つ目は、法務省の外局に置かれる人権委員会の権限が強大すぎることだ。

 「特別救済手続」と称して、裁判所の令状なしに、関係者に出頭を求め、質問することができる。関係書類を提出させたり、関係場所に立ち入ったりすることも可能だ。

 正当な理由なく拒めば、過料が科される。これも運用次第では、言論・表現活動の場に、「弾圧」にも等しい権力機関の介入を招き、調査される側の人権が不当に侵される恐れがある。

 三つ目は、地域社会の人権問題に携わる人権擁護委員の選任資格の問題だ。法案には、現行の人権擁護委員法にある国籍条項がなく、外国人も委員になることができる。

 懸念されるのは、朝鮮総連など特定の団体の関係者が人権擁護委員になり、自分たちに批判的な政治家や報道内容について調査し、人権委員会に“告発”するようなケースだ。

 懇談会は、人権侵害の定義の明確化、人権委員会の権限抑制、国籍条項の導入などを求めた。法務省は一部を除き、根本的修正にはほとんど応じなかった。

 真に、かつ迅速に救済が図られるべき人権を守り、一方で、新たな人権侵害を生む余地のない法案を目指すべきだ。

 そのためには、一から作り直すしかないだろう。拙速な国会提出に、これ以上こだわるべきではない。

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今日は日比谷公会堂で解放同盟や連合など推進派が大規模な集会を開くようですが、彼らが今後どういう動きをしていくか要注意です。推進派がどんな手段を使って攻勢に出てくるかもしれません。今回はたまたま郵政民営化で大紛糾していて、これ以上の党内の混乱を避けたいとの執行部の配慮が働いたに過ぎず、与謝野政調会長は「修正に応じない」といっているようです。

この法案は古賀・野中という本来思想的には保守とはいい難い自民党内サヨク議員が解放同盟などの要請を受けて成立を目指していたものです。

人権法案反対派はどういう形で揺さぶりをかけられるかわかりません。

ですので今国会の上程が断念されたとはいえ決して楽観はできないと思います。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2005-07-25 20:21:04
郵政が、何らかの決着をみたら、

自民内で、強行突破があり得る、と見た方がいいのか。



修正せず提案、との与謝野のコメントは、街道・層化向けだけではなさそうな感じ。
返信する
民主党案の動きがあるようです。 (しんちゃん)
2005-07-25 22:43:13
明後日、民主党のプロジェクトチームが

人権侵害被害救済法案を今国会に提出するかどうか協議して決定するらしい。

今日はやはり解放同盟や連合などの推進派勢力が国会周辺で「請願行動」というものを行って

民主党にも「今国会で人権侵害被害救済法案を成立させるように」と要求したらしい。

そうした意見を受けて、明後日のプロジェクトチームの会合が行われるということだ。



今晩から明後日にかけて民主党へ総攻撃が必要じゃないか?

民主党本部はもちろん、プロジェクトチームのメンバーにも凸しよう。

      民主党本部

〒100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1

テレ:03- 3595- 9988(代表) ふぁx:03- 3595- 9991

メール  info@dpj.or.jp



凸先 ↓へうpしました

http://ex11.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1121784541/929 &930



※このメンバーへのメール・FAXに実名は不要で数で勝負だそうです
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