みたび死神おばさんに会う

クマは、山梨の先生から送っていただいた吐き気止めのおかげで、気持ちの悪い時期がずいぶん減ってきたように思います。
そして、気持ちが悪そうでもあまり吐かなくなりました。
水をガブガブ飲むのも減って来ました。

昨日は、午前中は気持ちが悪そうで、食欲もなかったので、薬と一緒に送っていただいた点滴をしました。
ハイジの時は、慢性腎不全だったので点滴は欠かせず、どうかすると一日３回点滴をしていた時期もありました。
最近は、点滴をすることもなくなっていたので、やり方をすっかり忘れてしまっていました。
でも、当時、山梨の先生が自筆の絵入りで書いてくださった点滴の仕方の手紙を保管してあったので、それを引っ張り出して読み直し、点滴することができました。

点滴した後のクマは、身体が楽になるらしく、落ち着いて眠ります。
その後、いつもの缶詰を与えてみましたが、なめるだけで、全然食べようとしないので、水分の多いレトルトのフードをやってみたところ、きれいに食べました。
その後、夕方まで眠ったのですが、突然起き出してハアハア言いながら歩き始めたので、いつもの散歩には時間が早かったのですが、気分転換のためにも外に連れ行ってみようと思い、散歩をすることにしました。

クマは、家を出るとすぐに便をして、その後はゆっくしたペースでのんびりのんびり歩きながら、途中の草のにおいを嗅いだりしていました。
すると、前から例の死神おばさんがやってきました。
時間が早めだったので、会わないと思っていたのですが、日が短くなってきたので、おばさんも散歩の時間を早めたようです。
クマが具合が悪くなってから、歩いている時に会うのは、初めてです。
私が、
「こんにちは～」
と言うと、おばさんは、
「へぇ～、ゆっくりだけど、歩いてるねぇ」
と言い、
そして、すれ違いざまに
「良かったネェ」
と言いました。
私は、笑って、頷きました。
余計なことは言いたくなかったので、クマの吐き気のことは、口にしませんでした。

歩いているクマを見ると、近所の人たちもみな
「元気になったねぇ」
と言います。
ちゃんと尻尾を上げて歩くので、歩く様子は、元気そうに見えるんだと思います。

家に帰るとクマはまたハアハア言っていましたが、台所の方に来るので、試しにお昼に食べなかった缶詰を鼻先に持って行ってみました。
すると、ガツガツ食べ始めました。
食べさせてやろうとするのを待てない様子で、自分からお皿に顔を突っ込んで食べていました。
あっという間に食べ終わってしまい、まだ足りなくて、もっと食べたそうでした。
どっちみちその缶詰では、クマが食べるには分量が少ないので、レトルトのフードを足してみました。
すると、それもペロッと食べました。
そんなに積極的に食べたのは久しぶりでした。

その後もクマは落ち着いていて、平らなところで横になるという調子の良い時の寝姿で眠っていました。
夜中も何度が目を覚ましていましたが、部屋を歩き回ることはなく、ちょっと体勢を変えるだけで、またすぐに眠りについていました。

でも、朝はやはり辛いようです。
今朝も起きると気持ちが悪そうにしていて、薬を飲ませるのもやっとでした。
落ち着いて寝かせようとしても、気持ちが悪い時の口をペチャペチャするしぐさをしながら、ウロウロ歩き回っていました。
２４時間効く吐き気止めなので、効果が表れるのも時間がかかるようです。
薬を飲ませてから１時間半くらい経ったころから落ち着き始め、クッションの上にあごを乗せて、現在もずっと同じ姿勢で眠っています。

ネットに書かれているように２週間で回復するのであれば、残り３～４日で回復するということになります。
あまり期待してはいけないとは思いますが、何とか今週いっぱいで復活してくれると良いなぁと思っています。