よんたまな日々

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一人焼肉

2021年05月16日 | 日々徒然
こちらも訪問先のブログにインスパイアされて。

小さい頃から焼肉大好きだった。
父はよく近鉄筒井駅駅前の焼肉屋さんに連れて行ってくれた。そう言えば「キッチンで寝る」のエピソードもここの焼肉屋さんでのことである。

また自宅でも「鉄板焼き」と称して自宅焼肉をやっていた。これ用にエバラ焼肉のタレ黄金の味は、実家の冷蔵庫に常備されており、母の目を盗んでこのタレに指を突っ込んで舐めるのが、幼い頃の密かな楽しみであった。
また、同じく実家で飼っていたワンコは、鉄板焼き用に準備されているソーセージを我慢することができず、皿の上から直接平らげた後、罪悪感から床の下に潜って小さくなっているのも、毎回の光景であった。

そんな楽しい焼肉と縁遠くなったのは、東京転勤で会社の寮に入ってから。
食事付きの寮なので、焼肉は勿論出なかった。寮の隣になぜか焼肉屋があり、夕飯時に美味そうな煙を出しているので耐え難かった。
どうしたか?
見合い相手、ネットの知り合いなど、焼肉付き合ってくれそうな相手が現れるたびに、寮の隣の焼肉屋に連れて行った。これが同じ寮の会社の先輩に目撃され、「アイツは毎回違う女の子と焼肉屋に行っている」と噂になった。先輩に呼び出され、説教食らった。「お前、見かけ堅物そうなのに、ナニ乱れた男女関係展開してんねん。きちんとステディな相手決めないと将来後悔するぞ」と。
「だから、先輩違うのです。説明が非常に難しいのですが、これには余儀なき事情がありまして。」
誤解は全く解けませんでした。いや、そこは恥ずかしくても、真実包み隠さず話そ!>自分

ということで定年退寮した後、一大決心して、一人焼肉に挑戦しました。当時は「お一人様」などという言葉が定着する以前。一通り各種お肉を食べるだけで一人前を軽く越える量になりました。毎月一人で来て大量に肉を食べる客は印象的だったのか、それとも憐れみを誘ったのか、すごくお得意様扱いされました。

うちの奥さんと付き合い始めた頃にこういう一人焼肉の話をしたところ、「私もやるわよ、一人焼肉」と言われ、「ぜひ一緒に一人焼肉やりましょう。」と答え、招待されたのは、彼女の一人暮らしのワンルーム。どこの焼肉屋に行くのかと来てみれば、狭い台所にびっしりと肉が並べられています。
「ここでやるの?!」
「ようこそ我が家の一人焼肉へ。洗い物が最小限でコスパは最高の焼肉です。」
一口コンロにかけられたフライパン。狭い台所に並べられた二つの椅子。身を寄せ合うようにして食べた焼肉は忘れられない味でした。「冷蔵庫には缶ビールも冷えているわよ。座ったまま出せるので、自分でお好きなだけどうぞ。」

さてその後二人で色々な焼肉屋に行きました。印象に残っているのは、東京門前仲町の「焼肉しちりん」。それから大阪福島区吉野の「てっちゃん」。二人で何度も行きました。

娘が産まれて、焼肉屋諦めていたのですが、思わぬ形で焼肉屋に行けたのが、西九条の「情熱ホルモン」。
コロナ対策で持ち帰り弁当ハラミ重を始めてくれたのですが、このハラミ重の下のタレの染みたご飯が、愛娘大好きなことが判明し、結構常用させてもらうことに。最近の緊急事態宣言で、再び閉店になってしまいましたが、娘は今でも「ハラミ重屋さんに行きたい。ご飯すごく美味しいし、おもちゃもくれるんだよ」と言います。
そう言えばここでもらったバービーちゃん風8頭身人形、愛娘命名、「しずかちゃん」は今でも愛用しています。

ある日あんまり諦めが悪いので、娘と二人で雨の中、お店の前まで行きました。閉まっているお店を見せてようやく納得してくれました。しかし、それでもしつこく「今日はハラミ重屋さん開くかな?」と言い続けております。
焼肉好きも遺伝かしら。


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