よんたまな日々

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海を見る人

2006年10月29日 | 読書
小林泰三の短編集です。
以前「AΩ」を読んだときには、これはSFというよりは、ウルトラマンとデビルマンに捧ぐオマージュという感じで、かなりの怪作(でも面白かった)だったので、SF作家としての評価を逆に下げたのですが、この「海を見る人」は、かなりきちんとしたハードSFでした。
しかも、ハードSFにありがちの、理論に熱中しすぎてプロットが倒れてしまうということもなく、梶尾真治を彷彿とさせるロマンチックな展開を織り込んでいるところが素晴らしいですね。
表題作も十分ロマンチックですが、最後のタイムパラドックスネタ(最後まで、タイムパラドックスネタだとはわからなかったですが)も極めて印象的な作品です。


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