さきに投稿した「玩具修理者」と一緒に買ってきた本です。この本を買うまで、林巧という人を知らなかったのですが、「ノロイ」の原作者だったのですね。
小林泰三が、ホラーの王道を書く人ではないと知っていたので、普通のどうでもいいホラーを読んでみたいと、たまたま角川ホラー文庫で平積みされていたこの本を買ったのですが、予想外に名作でした。
「ピアノ・レッスン」というどこにでもありそうなタイトルに勝手にだまされて、よくあるホラー物だと思って買ってみたら、こちらも予想外に名作でした。
似ている作品としては篠田節子の「カノン」とか恩田陸の「木曜組曲」とか。
物語の主軸は、戦時中の、バレーダンサーと、バレー用の曲を弾くピアニストの恋ですが、それを現代の日本の、ピアノに憧れながら、家庭環境のせいでピアノに触れることのできない子供を主人公にすることで、複数の時代のストーリーを行きつ戻りつして、構成の妙で読ませるよう仕掛けています。
ストーリー的にはむしろ単純で、ホラーというよりはロマンチックな悲恋物ですが、とても気持ちよく最後まで読んでしまいました。
一番盛り上がるシーンの後、さらにもう一幕あるのですが、その最後のシーンで、無理やりホラーにしてしまって、物語を台無しにしてしまうのではないかとどきどきして読んだのですが、逆にこのシーンを加えることで、少年のピアノに寄せる想いがとても印象的に描かれて、終わったので、ほっとしました。
しかし、ホラーが読みたくて、角川ホラー文庫を何冊か買ったのに、SFとしての名作と、ロマンス系名作を読まされてしまうとは。なかなかやるな、角川ホラー。
小林泰三が、ホラーの王道を書く人ではないと知っていたので、普通のどうでもいいホラーを読んでみたいと、たまたま角川ホラー文庫で平積みされていたこの本を買ったのですが、予想外に名作でした。
「ピアノ・レッスン」というどこにでもありそうなタイトルに勝手にだまされて、よくあるホラー物だと思って買ってみたら、こちらも予想外に名作でした。
似ている作品としては篠田節子の「カノン」とか恩田陸の「木曜組曲」とか。
物語の主軸は、戦時中の、バレーダンサーと、バレー用の曲を弾くピアニストの恋ですが、それを現代の日本の、ピアノに憧れながら、家庭環境のせいでピアノに触れることのできない子供を主人公にすることで、複数の時代のストーリーを行きつ戻りつして、構成の妙で読ませるよう仕掛けています。
ストーリー的にはむしろ単純で、ホラーというよりはロマンチックな悲恋物ですが、とても気持ちよく最後まで読んでしまいました。
一番盛り上がるシーンの後、さらにもう一幕あるのですが、その最後のシーンで、無理やりホラーにしてしまって、物語を台無しにしてしまうのではないかとどきどきして読んだのですが、逆にこのシーンを加えることで、少年のピアノに寄せる想いがとても印象的に描かれて、終わったので、ほっとしました。
しかし、ホラーが読みたくて、角川ホラー文庫を何冊か買ったのに、SFとしての名作と、ロマンス系名作を読まされてしまうとは。なかなかやるな、角川ホラー。
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