夕食後、自分のベッドに戻り
消灯までの時間をテレビを観たり
本を読んだりしてすごすのですが、
気分転換に食堂に行くこともあります。
病室から食堂までの廊下を車椅子で移動。
私の車椅子はフットレストを外した特別仕様。
普通は車輪の外側の金属部分を手で回すのですが、
私は手が上手く使えないので足で漕ぎます。
初めはフットレストを折りたたんだ状態で使用していましたが、
くるぶしが当たって切れてしまったことがあります。
しかも全く温痛覚が無いので怪我には気付きません。
足から血を流しているのに気付いた看護師さんが、
「どうしたの?」。
車椅子の折りたたんだフットレスト部分に
くるぶしの当たることが判明。
療法士さんがフットレストを取り外し、
ついでに通常の高さでは立ち上がるのが難しかったので
椅子の高さも変えてくれました。
これで廊下を食堂に向かうのですが、
当然、手で漕ぐよりはずいぶんスピードが出ます。
廊下を食堂に向かっている
ある患者さんを廊下で追い抜くと
何を思ったのか必死で追いかけてきます。
足の方が楽にスピードが出ます。
後ろに迫ってきて鬱陶しいのでさらにスピードアップ。
食堂に入って本を読んでいると、
「あんた、早いなぁ!」。
このお爺さん、廊下で私が抜くたびに同じことを繰り返し
同じことを言って感心していました。
かなり認知症が進んでいたと思われます。