韓国 旧正月の茶礼の儀式

旧正月の茶礼の儀式

茶礼の儀式とは陰暦の元旦(旧正月)や秋夕(日本で言う8月のお盆)などに祖先の位牌を安置した祠堂で行う簡単な祭祀のことを言います。一族のご先祖様に挨拶すると考えるとわかりやすいかもしれません。特に旧正月に行う茶礼の儀式は一番重要な行事の一つで1年が始まることを先祖に告げ、家の中の疫病神などを取り払い豊年と家族の無事を願う伝統的な行事です。
それでは茶礼の儀式に触れてみましょう。

-茶礼の儀式の伝統的なやり方

韓国の伝統的な服装で旧暦の1月1日に祠堂で儀式を行います。(1930年代の頃の風景)



儀式に使われる器

祭器と呼ばれる器は、木製の器と上質の真鍮の食器を使用します(写真は、木製の祭器)



儀式の際に備えるお供え物を祭器に入れて整えた様子。










魚は、頭を右側、尻尾を左側にしておく。



神位:女性は右側、男性は左側に記入する。(写真は、右側が祖母、左側は祖父の神位)



祭主と呼ばれる儀式を主宰する人が線香をたき、霊達に儀式が始まったことを告げる。



左右にいる執事と呼ばれる人が祭主にお酒を注ぐ。祭主は、杯を線香の先の上で右に3回回した後、執事に渡す。





執事は、杯をご飯と汁物の入った器の前に置く。



祭主が杯を選考の先の上で回している写真。



祭祀の時供え物のご飯に匙を挿す儀式。







儀式の時、全員でお辞儀をする姿(現在はほとんどの人がスーツを着て儀式を執り行なっています)



飲福をする前にムルパプ行う姿。

ムルパプ:儀式や法事を終えた後、飲福をする前に周辺にいる悪い霊たちに儀式で使ったお供え物を水につけること。
飲福:祭祀の供え物を分けて食べること

このように飲福を終えたら、後片付けをして終了となります。





昔に比べ儀式の順序も、やり方も簡素になりましたがご先祖様にささげる定性は今も昔と変わりません＾＾