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血友病治療、新たな道筋にゲノム編集か

2017-07-02 | 医学
 血友病は、血液中の血液をかためる成分の一つ「凝固因子(血液凝固第VIII、または第IX因子)」の遺伝子異常による出血性疾患である。出血が止まりにくいことで様々な症状を引き起こし、凝固成分を補う注射を定期的に行なう治療が一般的。しかし、患者への身体的や金銭的負担が大きい上、完治を目的とするものではなかった。血友病の原因遺伝子が修復できれば、小児期から持続的な治療効果が期待できる。
 自治医科大学の大森司教授らの研究グループが、「ゲノム編集と呼ばれる遺伝子改変の技術を用いた、血友病の治療につながる新しい方法を開発した。血友病のマウスを使った実験で、治療に成功した」と発表した(6月26日)。
 血液の凝固因子は、肝臓で作られる。研究グループは、血友病のマウスの肝細胞をゲノム編集して、正常な状態に改変する方法を試した。利用は2つの技術、ゲノム編集技術として近年爆発的に普及した「クリスパー・キャス9」と、遺伝子を特定の臓器に送り込む「運び屋」となるウイルスベクター「AAV:アデノ随伴ウイルスベクター」を組み合わせたもの。
 研究グループは、まず2つの対となるAAVベクターを作成した。一方には、遺伝子の特定の位置を切るハサミの役割を果たすクリスパー・キャス9、もう一方には血友病の原因となる遺伝子異常を修復するための遺伝子配列が入っている。この2つのAAVベクターを血友病のマウスに注射する。するとまず、AAVベクターによってマウスの肝臓へと運ばれたクリスパー・キャス9が、肝細胞の遺伝子の特定の位置を切る。そこにもう一方の修復用の凝固因子の遺伝子配列が挿入されることで、肝細胞の遺伝子を改変するという仕組みだ。これにより、血友病のマウスの遺伝子の修復に成功したという。
 ゲノム編集されたマウスでは、血中の凝固因子が、最大で正常のマウスの10~20%まで上昇し、出血が止まりにくい症状が改善した。人間の場合では、正常の5%程度あれば、日常生活では問題がないとされている。また、生まれて間もないマウスでの実験では、成長によって注射されたAAVベクターが体内から減少しても、効果が長期間持続することが確認された。
 AAVベクターは安全性が高いベクターとされ、さまざまな疾患の治療のために、世界では既に150を超える臨床研究が行なわれている。今回の技術を用いることで、特にこれまで困難であった乳幼児期の治療が可能になると期待されている。研究グループは、今後の検証を進め、一日も早い臨床応用を目指しているという。

 朝から晴れ、暑い。最高気温32℃とか、真夏日。台風が日本に接近・・上陸するかも。しばらくは雨の予報だ。
 学校の敷地に植えられている”ビワ”に沢山の実が付いている。大部分が黄色く熟しているが、まだ少し緑色と未熟もある。開花時期は冬(11月~12月)で、半年後の今時分には熟した果実が見られる。
 ”ビワ”の原産は中国で、日本へは9世紀には渡来していたと考えられている(日本自生説もあり)。しかし、現在日本で栽培されている品種は、江戸時代末期(天保~弘化)に中国からの大果品の種子から育成されたもの。この「唐枇杷」と呼ばれる品種から改良されて、現在の二大品種(茂木と田中)が生まれたと言う。名(ビワ:枇杷)の由来は、葉の形が楽器の琵琶(びわ)に似ているから。
 因みに、”ビワ”の葉には関節痛に効き(産毛のある葉裏を擦って貼る)、葉を煎じて「せき止め・利尿など」に効く、と言う(古くからの民間薬)。
 ビワ(枇杷、比波)
    果実もビワと呼ぶ
 英名:loquat
 学名:Eriobotrya japonica
 バラ科ビワ属、常緑高木
 原産地は中国
    6世紀には栽培されていたようだ
 開花時期は11月~12月
 花は白い五弁花、葯には毛が密に生えている
 花は両全花なので自家受粉が可能
 果実の成熟は5月~6月、黄橙色の実となる


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