(第二機動隊本部にて。)
芦屋。暇だ。
清水。結構なこと。
芦屋。なんだか、お前とペアを組んでいるようだ。
清水。実際上、そうよ。何かご不満でも。
芦屋。いや、夢のような生活だと思ってな。
清水。なんてジジくさい言いよう。
芦屋。最初は、お互い警戒してたよな。今は信頼しきっている。
清水。うん。2年近くになる。最初は恐かった。今だから言える。
芦屋。はは。慣れたか?。
清水。全然慣れない。でも、平気にはなった。
芦屋。慣れると平気とはどう違うんだ?。
清水。そうね。扱い方が分かった、ってとこかな。
芦屋。おれが猛獣で、亜有は飼育係かっ。
関。そうよ。
芦屋。おわっ、聞いていたのか。
関。筒抜けよ。虎之介っ。
芦屋。は、はいっ。
関。あんたと亜有さんの関係がはっきり分かりました。
清水。ところで、関さん、いつ帰れるの?。
永田。7月に帰れる。
清水。まだ1カ月以上もある。
永田。人事に絡んでいるのだ。これでも早い。
清水。じゃあ、お気の毒に、新任の上司…。
永田。想像の範囲内だ。おれからはしゃべれない。
芦屋。次の担当がいいとは限らない。
関。誘導には引っかからないわよ。でも、そのとおり。良くなるとは限らない。
芦屋。何だか、次の展開が予想できる話だな。
永田。憶測はしないように。
清水。お二人ともお出かけ?。
永田。見たとおりだ。いつものつまらない仕事。
関。どこに行くかは言えない。
清水。そりゃそうか。
関。行ってきます。
芦屋。ああ、気をつけて。
(出て行った。)
清水。さて、私もお出かけしようっと。
芦屋。自動人形の訓練か。
清水。そう。観察と。
芦屋。おれも行こうか。
清水。濡れ落ち葉。
芦屋。何か言ったか。
清水。エレキとマグネをバイクに乗せるのよ。虎之介はオートバイは?。
芦屋。必要な技能だ。
清水。要は自由自在に操れるってこと。ご指導、頼めるかしら。
芦屋。亜有が実演しようと思っていたのか。
清水。どうせ、自動人形には最初から組み込まれている。
芦屋。そんなの、基本技術だけだ。水くさいぞ。しっかり教え込んでやる。
(郊外のオートバイ専用の練習場に行くのだ。2人は駐車場にエレキとマグネを連れて行く。小型のワンボックス車に長野本社から運んだ2台のオートバイが乗せられている。バイクはI国ID社製だ。一見するとツーリング用のオートバイだが、悪路も走れるように工夫されている。例によって、過酷な環境での計測機運搬用だ。)
芦屋。ヘルメットは買ったんだな。
清水。自動人形の予算で。自動人形のは作戦用の特注。私の分は普通のレース用の服。
芦屋。そうか。
清水。そうかって、あなたはそのスーツ姿で乗るの?。
芦屋。ああ、手袋とヘルメットして。
清水。手袋はサイバーグラブ(奈良註: 情報収集部用の特性手袋)、ヘルメットは一般用。工事現場の見学か通勤みたい。
芦屋。一般用ではない。服ともども、強化してある。
清水。悪趣味。
芦屋。本当に使う組み合わせ。おれの練習にもなる。
芦屋。暇だ。
清水。結構なこと。
芦屋。なんだか、お前とペアを組んでいるようだ。
清水。実際上、そうよ。何かご不満でも。
芦屋。いや、夢のような生活だと思ってな。
清水。なんてジジくさい言いよう。
芦屋。最初は、お互い警戒してたよな。今は信頼しきっている。
清水。うん。2年近くになる。最初は恐かった。今だから言える。
芦屋。はは。慣れたか?。
清水。全然慣れない。でも、平気にはなった。
芦屋。慣れると平気とはどう違うんだ?。
清水。そうね。扱い方が分かった、ってとこかな。
芦屋。おれが猛獣で、亜有は飼育係かっ。
関。そうよ。
芦屋。おわっ、聞いていたのか。
関。筒抜けよ。虎之介っ。
芦屋。は、はいっ。
関。あんたと亜有さんの関係がはっきり分かりました。
清水。ところで、関さん、いつ帰れるの?。
永田。7月に帰れる。
清水。まだ1カ月以上もある。
永田。人事に絡んでいるのだ。これでも早い。
清水。じゃあ、お気の毒に、新任の上司…。
永田。想像の範囲内だ。おれからはしゃべれない。
芦屋。次の担当がいいとは限らない。
関。誘導には引っかからないわよ。でも、そのとおり。良くなるとは限らない。
芦屋。何だか、次の展開が予想できる話だな。
永田。憶測はしないように。
清水。お二人ともお出かけ?。
永田。見たとおりだ。いつものつまらない仕事。
関。どこに行くかは言えない。
清水。そりゃそうか。
関。行ってきます。
芦屋。ああ、気をつけて。
(出て行った。)
清水。さて、私もお出かけしようっと。
芦屋。自動人形の訓練か。
清水。そう。観察と。
芦屋。おれも行こうか。
清水。濡れ落ち葉。
芦屋。何か言ったか。
清水。エレキとマグネをバイクに乗せるのよ。虎之介はオートバイは?。
芦屋。必要な技能だ。
清水。要は自由自在に操れるってこと。ご指導、頼めるかしら。
芦屋。亜有が実演しようと思っていたのか。
清水。どうせ、自動人形には最初から組み込まれている。
芦屋。そんなの、基本技術だけだ。水くさいぞ。しっかり教え込んでやる。
(郊外のオートバイ専用の練習場に行くのだ。2人は駐車場にエレキとマグネを連れて行く。小型のワンボックス車に長野本社から運んだ2台のオートバイが乗せられている。バイクはI国ID社製だ。一見するとツーリング用のオートバイだが、悪路も走れるように工夫されている。例によって、過酷な環境での計測機運搬用だ。)
芦屋。ヘルメットは買ったんだな。
清水。自動人形の予算で。自動人形のは作戦用の特注。私の分は普通のレース用の服。
芦屋。そうか。
清水。そうかって、あなたはそのスーツ姿で乗るの?。
芦屋。ああ、手袋とヘルメットして。
清水。手袋はサイバーグラブ(奈良註: 情報収集部用の特性手袋)、ヘルメットは一般用。工事現場の見学か通勤みたい。
芦屋。一般用ではない。服ともども、強化してある。
清水。悪趣味。
芦屋。本当に使う組み合わせ。おれの練習にもなる。