花のある生活

花はあまり出てきませんが。

どっちがいいのか分からない「ダブルバインド」

2022-09-11 | 心理学
「ダブルバインド」とは「二重の」「拘束」という意味をつなげて作った言葉で、命令する側の「複数の矛盾する命令」から命令される側がどう対応していいか分からなくなる状態

グレゴリー・ベイトソンが統合失調症の患者を研究している時に、ある一定の傾向があることに気づき発見された。



「ダブルバインド」 3つの掟

第1次禁止令  命令に従わないことを禁じる  「~をしてはいけない」という禁止令。 具体的に「何をしてはいけないのか」は、あいまいにしておくのが特徴。

第2次禁止令  異議申し立てを禁じる  相手が反論しようとすると「あなたのことを思って言っている」と、指示に従わないことを禁じ、さらに反論することも禁じる。

第3次禁止令  関係から逃げることを禁じる  「親子関係」「職場の上下関係」などの「固定された関係」から逃げることを禁じる。


「ダブルバインド」になりやすいタイプは、「親子関係」や「職場の上司・部下」「先輩・後輩」など、いわゆる「主従関係」「上下関係」に多い傾向で、当事者間には全く自覚がない場合が多い

言われるまま無条件に従ってしまい、「これは無理」とか「どっちかにしてくれ」など「自己主張できない人」だと、「矛盾する命令」をすべて抱え込み達成しようとするので、精神状態に支障をきたすようになります


例を書くと、

上司A  ちょっと、こっちの仕事やってくれないか?

部下B  はい、すぐ行きます!



上司A  おい! 何でこっちの仕事しているんだ! 

部下B  え?? さっき、こっちの仕事手伝えって・・・。

上司A  言い訳するんじゃない!!  自分の仕事に戻れ!!

部下B  すいません・・・。(戻る)



上司A  おい、こっちの仕事やってくれって言ったのに聞いていないのか?

部下B  え?? さっき自分の仕事に戻れって・・・。

上司A  言い訳はいい!! 俺の言うこと聞けないのか!!

部下B  すいません!! 今やります!!


・・・という感じで、言うことは滅茶苦茶だが「とにかく自分に従え」というメッセージを出す、というような。

そんなやり取りに慣らされてしまって「自分でものを考えない・判断しない」という思考回路が出来上がっている状態


これは「上司・部下」の設定だけど、「親子関係」でも同じことが言える

親A  ちょっとご飯の用意が遅くなるけど、先に掃除してしまいましょ。

子B  分かったー。(掃除始める)

親A  もう〇時じゃない!! ご飯の支度が遅すぎる!!  よその家では・・・(延々続く)

子B  ・・・・。(遅くなってもいいから掃除するって言ったやろ



大人でも「パワハラ的な言動」に振り回されることにストレスがたまるのですから、年齢の低い子供はさらに問題です

言葉に表されていない意味にばかり偏執する(妄想型)
言葉の文字通りの意味にしか反応しなくなる(破瓜型 はかがた)
コミニュケーションそのものから逃避する


今どきの子供が「読解力が無い」と言われていたりするのは、親や先生など「周りにいる大人の言動」から生じているのかもしれません。

近頃は、社会人として世の中に出ている人でも自分の言いたいことを言うばかりで、まともにやり取りできない人が多いですから




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