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管理栄養士国試のための基礎栄養学と生化学

管理栄養士国家試験のための基礎栄養学や生化学について, 勉強していきましょう.

食べ物 28-06

2013年07月21日 | 日記
「2 食品の分類と食品の成分」 の 「D 油脂, 調味料, 香辛料, 嗜好飲料」, 「E 微生物利用食品」, 「F 食品成分表の理解」 の練習問題と解答・解説です.

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2 食品の分類と食品の成分 D 油脂, 調味料, 香辛料, 嗜好飲料 E 微生物利用食品 F 食品成分表の理解 26問 練習問題
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1 食用油脂に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 油は飽和脂肪酸に富み, 脂は不飽和脂肪酸に富んでいる.
(2) 大豆油の脂肪酸組成で最も多いのは, ミリスチン酸である.
(3) ごま油には, 抗酸化成分としてビタミンCが含まれている.
(4) 焙煎ごま油は, 採油後, 精製して使用される.
(5) オリーブ油に含まれる不飽和脂肪酸は, オレイン酸が最も多い.

2 食用油脂に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 牛脂のリノール酸含量は, ラード (豚脂) よりも高い.
(2) 植物油に含まれているトコフェロールの含有量は, 精製しても変らない.
(3) なたね油に含まれていたエルシン酸 (エルカ酸) は, 毒性が問題とされたが, 現在では品種改良によってわずかしか含まれていない.
(4) サフラワー油 (紅花油) は不乾性油で, オリーブ油は乾性油である.
(5) シソ油やゴマ油には, n-3 系脂肪酸であるα-リノレン酸が含まれている.

3 甘味料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ショ糖は, 果糖が2分子結合した還元糖である.
(2) 砂糖は, 甜菜 (てんさい, ビート) の茎を原料として製造される.
(3) 甜菜 (てんさい) の甘味成分は, マルトースである.
(4) 甘蔗 (かんしょ) の甘味成分は, スクロースである.
(5) フルクトース溶液は, 温度が上昇すると甘味が増す.

4 甘味料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 転化糖は, グルコースとガラクトースの等量混合物である.
(2) アスパルテームは, フェニルアラニンとグルタミン酸が結合したものである.
(3) ステビオシドは, ステビア葉に含まれるテルペン系配糖体である.
(4) グリチルリチンは, 甘草の根に含まれるテルペン系配糖体である.
(5) グリチルリチンは, みそ, しょうゆ以外の食品の甘味料として用いられる.

5 甘味料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ソルビトールは, グルコースを還元した糖アルコールである.
(2) マルチトールは, 消化酵素で加水分解され血糖値を上昇させる糖アルコールである.
(3) 甘味料に使用される糖アルコールのエネルギー換算係数は, ブドウ糖と同じである.
(4) 甘茶 (あまちや) の甘味成分は, グリチルリチンである.
(5) サッカリンは, 酸性で加熱すると甘味が強くなる.

6 調味料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 酢の主成分は酢酸で, その濃度は約 10% である.
(2) 醸造酢は, 穀物酢と果実酢, ならびにそれ以外の醸造酢に分類される.
(3) 現在わが国における食酢製造の主原料は, ワインと合成酢酸である.
(4) 食酢に含まれるアミノ酸は, 栄養上重要である.
(5) 食酢の香気成分であるアセトインやジアセチルは, 多いほど好まれる.

7 香辛料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) からしは, からし菜の葉を乾燥し粉末にしたものである.
(2) からしの辛味成分は, ミロシナーゼによって生成する.
(3) 黒からしやわさびの辛味成分は, シナルビンから生成するヒドロキシアリルイソチオシアネートである.
(4) 白からしの辛味成分は, シニグリンから生成するアリルイソチオシアネートである.
(5) 黒こしょうは, 完熟したこしょうの実を調製したものである.

8 香辛料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 白こしょうは, こしょうの実が未熟なうちに収穫し調製したものである.
(2) クローブ (丁字) の主な精油成分は, ボルネオールである.
(3) クローブ (丁字) の精油成分は, 抗酸化作用や防腐作用を呈する.
(4) たまねぎは, 煮ると硫化物が還元されてプロピルスルフィドを生じ, 甘味が強くなる.
(5) カレー粉の黄色は, おもにサフランの花の柱頭に含まれている黄橙色の色素クルクミンである.

9 嗜好飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 番茶, 煎茶, 玉露などは, 発酵茶に属する.
(2) ウーロン茶は, 発酵茶に分類される.
(3) 緑茶は, 茶葉を発酵させて作る.
(4) 紅茶の製造過程における発酵は, 微生物の働きによるものである.
(5) ウーロン茶のタンニン量は, 紅茶のタンニン量に比べて少ない.

10 嗜好飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 炭酸飲料は, 炭酸ナトリウムを用いて二酸化炭素を充填したものである.
(2) コーヒー, 玉露, 紅茶の抽出液の中でカフェイン量が最も多いのは, 玉露である.
(3) コーラには, カフェインが含まれない.
(4) 炭酸飲料は, 体内でのアルコール吸収を促す.
(5) ミネラルウォータ一類は, 無機質の補給を目的としたものである.

11 調味料・香辛料・嗜好飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 濃口醤油の食塩濃度は, うす口醤油の食塩濃度より高い.
(2) 核酸系調味料は, 酵母のDNAを原料として作られる.
(3) 大根をすりおろすと, ナリンギナーゼの働きにより辛味成分が生成する.
(4) 紅茶特有の色は, クロロフィルが酸化重合したテアフラビンやテアルビジンによる.
(5) 果汁 100% の果実飲料は, JAS規格では果実ジュースという.

12 アルコール飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 酒税法で, アルコール飲料は 3% 以上のエタノールを含有するものをいう.
(2) 醸造酒には, 清酒, ブランデー, ウイスキーなどがある.
(3) 清酒のアルコール濃度は, 4~6% である.
(4) モルトウイスキーは, 原料として大麦麦芽を用いて製造される.
(5) 本格焼酎は, 焼酎甲類に分類される.

13 アルコール飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) ブランデーは, 並行複発酵酒である.
(2) ビールは, 麦汁をアルコール発酵して作られる.
(3) ビールは, 単発酵酒である.
(4) 上面発酵のビールは, ラガービールと呼ばれる.
(5) ワインは, 酵母によりブドウ中の糖が直接アルコール発酵される単発酵酒である.

14 アルコール飲料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 赤ワインは, 赤または黒ぶどうから果皮と種子を取り除いてアルコール発酵させたものである.
(2) ワインの醸造では, 酸化防止のために亜硝酸塩を加える.
(3) ぶどう酒のアルコール含量は, ブランデーより多い.
(4) ビールのアルコール含量は, ウイスキーより少ない.
(5) 清酒のアルコール含量は, 焼酎より多い.

15 発酵調味料に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) みそは, 主に米と食塩を主原料として作られる発酵食品である.
(2) しょうゆは, 米, 大麦, 大豆, 食塩を主原料として作られる発酵食品である.
(3) たまりしょう油の主原料は, 大豆である.
(4) しょう油の色は, こうじかびの持つ酵素のはたらきにより生じる.
(5) みりん風調味料は, 混成酒である.

16 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 一般成分とは, たんぱく質, 脂質, 炭水化物, ビタミンおよび無機質である.
(2) 栄養素等の含量は食品全体 100 g 当たりの数値で示されており,可食部 100 g 当たりの量を求めるには廃棄率で補正しなければならない.
(3) 文献等により含まれていないと推定される成分については, 0 と表示されている.
(4) 最小記載量の 1/10 未満, あるいは検出されなかった成分については, (0) と表示されている.
(5) Tr は, その成分値の最小記載量の 1/10 以上, 5/10 未満である.

17 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 文献などにより微量に含まれると推定される成分については, Tr と表示されている.
(2) 未測定で測定も不可能な成分については, - と表示されている.
(3) 食品のエネルギー値の使用に際しては, それぞれの食品の消化吸収率で補正して用いなければならない.
(4) 食物繊維のエネルギーは, 0 kcal/g としている.
(5) 大豆製品のうち主要な食品のエネルギー値については, FAO/WHO合同特別委員会のエネルギー換算係数を適用している.

18 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) こんにゃく, きのこ類, 藻類のエネルギー値は, アトウォーター係数を適用して求めた値に 0.1 を乗じて算出する.
(2) アルコールのエネルギー換算係数として, FAO/WHO合同特別専門委員会のエネルギー換算係数を適用している.
(3) アルコールのエネルギー換算係数として, 3.5 kcal/g を適用している.
(4) エネルギー算出に用いる酢酸の換算係数は, アルコールとグルコースの中間の値である.
(5) 穀物酢の酢酸含量は, 炭水化物含量に含まれる.

19 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) エネルギー算出に用いる酢酸の換算係数は, 7.1 kcal/g を適用している.
(2) 窒素―たんぱく質換算係数は, 食品中のたんぱく質含量を算出するために窒素含量に乗じる係数である.
(3) 「窒素-たんぱく質換算係数」 は, 食品統一値として用いている.
(4) 食品個別の窒素-たんぱく質換算係数のないものについては, 窒素-たんぱく質換算係数として 16 を用いて算出している.
(5) 植物性食品の窒素-たんぱく質換算係数は, 動物性食品のそれより一般に大きい値である.

20 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 茶類の粗たんぱく質量は, 総窒素量に換算係数 6.25 を乗じて算出されている.
(2) ココア類の粗たんぱく質量は, カフェインおよびテオブロミン由来の窒素量を全窒素から差し引き, 換算係数 6.25 を乗じて算出される.
(3) 野菜類たんぱく質の含有量の算出では, 非たんぱく質由来の窒素は全く考慮されていない.
(4) リンを含むたんぱく質については, リンの含量からたんぱく質を換算することになっている.
(5) うるち米ともち米は, 別項目として収載されている.

21 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 炭水化物の成分値には, 食物繊維は含まれていない.
(2) 食物繊維の含量は, 炭水化物の項に糖質と並列して 「繊維」 として示されている.
(3) 炭水化物の成分値の差し引き法による算出には, 灰分の成分値は用いない.
(4) 卵類の炭水化物含量は, 「差し引き法」 で求めている.
(5) 食物繊維の測定には, α-アミラーゼ, プロテアーゼ, アミログルコシダーゼなどの酵素が使用される.

22 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 2つ選べ.
(1) 収載成分項目における脂肪酸は, n-6 系と n-3 系に分けられている.
(2) 収載成分項目には, 脂質, 脂肪酸の2項目がある.
(3) コレステロールの成分値は遊離型, エステル型及び総量として示される.
(4) コレステロールは, 食品をけん化した後, コレステロールを分別抽出し, ガスクロマトグラフィーで定量される.
(5) 脂肪酸は, 脂質を抽出し, ガスクロマトグラフ法で測定されている.

23 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 脂肪酸成分表では, 栄養上重要な炭素数 4 から 24 までの脂肪酸の含有量が収載されている.
(2) 日本人の食事摂取基準 (2010年版) で策定されたビタミンのうちビオチンを除くビタミンを収載成分としている.
(3) ビタミンAの収載成分項目として, クリプトキサンチンが記載されている.
(4) レチノール当量 (μg) は, レチノール (μg) + 1/6×β-カロテン当量 (μg) で算出される.
(5) ビタミンDの効力は, 国際単位 (IU) で表示されている.

24 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 「さけ・ます類」 に比べ, 「たら類」 のほうがビタミンD含量は多い.
(2) 生しいたけには, 干ししいたけよりも多量のビタミンDが含まれている.
(3) ビタミンEの収載成分項目として, α-トコフェロール当量の記載はない.
(4) ビタミンEの収載成分項目として, α-, β-, γ-トコフェロールの3つの値が記載されている.
(5) ビタミンB2は, ジアスターゼ処理後, アルカリ性でチオクロームに酸化し, 蛍光法で測定される.

25 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ナイアシン含量は, トリプトファン含量を考慮している.
(2) アスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸のビタミンCとしての生理活性は, 同一として取扱っている.
(3) ビタミンC値は, アスコルビン酸値で示されている.
(4) 日本人の食事摂取基準 (2010年版) で策定されたミネラルのうちクロム, モリブデン, セレン, ヨウ素を除くものを収載成分としている.
(5) マグネシウム, 亜鉛, 銅は, 食品をケルダール分解後, 原子吸光分析法で測定される.

26 日本食品標準成分表2010に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 食塩相当量とは, ナトリウム含量に換算係数 6.25 を乗じたものである.
(2) 豚肉の 「赤肉」 は, 皮下脂肪を除去しているが, 筋間脂肪は含まれる.
(3) さやえんどうは, 野菜類に収載されている.
(4) みりんは, 調味料及び香辛料類に記載されている.
(5) ベビーフードは, 調理加工食品類に収載されている.

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2 食品の分類と食品の成分 D 油脂, 調味料, 香辛料, 嗜好飲料 E 微生物利用食品 F 食品成分表の理解 26問 解答と解説
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1=(5)
(1) 誤 油は不飽和脂肪酸に富み, 脂は飽和脂肪酸に富んでいる.
(2) 誤 大豆油の脂肪酸組成で最も多いのは, リノール酸である.
(3) 誤 ごま油には, 抗酸化成分としてセサモールとセサミノールが含まれている.
(4) 誤 焙煎ごま油は, 採油後, 精製しないで使用される.
(5) 正 オリーブ油に含まれる不飽和脂肪酸は, オレイン酸が最も多い.

2=(3)
(1) 誤 牛脂のリノール酸含量は, ラード (豚脂) よりも低い.
(2) 誤 植物油に含まれているトコフェロールの含有量は, 精製中に少量ではあるが失われる.
(3) 正 なたね油に含まれていたエルシン酸 (エルカ酸) は, 毒性が問題とされたが, 現在では品種改良によってわずかしか含まれていない.
(4) 誤 サフラワー油 (紅花油) は乾性油で, オリーブ油は不乾性油である.
(5) 誤 シソ油やエゴマ油 (荏胡麻油) には, n-3 系脂肪酸であるα-リノレン酸が含まれている.

3=(4)
(1) 誤 ショ糖は, 果糖とぶどう糖が結合した非還元糖である.
(2) 誤 砂糖は, 甜菜 (てんさい, ビート) の根を原料として製造される.
(3) 誤 甜菜 (てんさい) の甘味成分は, スクロースである.
(4) 正 甘蔗 (かんしょ) の甘味成分は, スクロースである.
(5) 誤 フルクトース溶液は, 温度が低下すると甘味が増す.

4=(3)
(1) 誤 転化糖は, グルコースとフルクトースの等量混合物である.
(2) 誤 アスパルテームは, フェニルアラニンメチルエステルとアスパラギン酸が結合したものである.
(3) 正 ステビオシドは, ステビア葉に含まれるテルペン系配糖体である.
(4) 誤 グリチルリチンは, 甘草の葉に含まれるテルペン系配糖体である.
(5) 誤 グリチルリチンは, みそ, しょうゆに限って甘味料として用いられる.

5=(1)
(1) 正 ソルビトールは, グルコースを還元した糖アルコールである.
(2) 誤 マルチトールは, 消化酵素で加水分解されにくく血糖値を上昇させにくい糖アルコールである.
(3) 誤 甘味料に使用される糖アルコールのエネルギー換算係数は, ブドウ糖よりも小さい.
(4) 誤 甘茶 (あまちや) の甘味成分は, フィロズルチンである.
(5) 誤 サッカリンは, 酸性で加熱すると分解して苦味を呈する.

6=(2)
(1) 誤 酢の主成分は酢酸で, その濃度はおよそ 4~5% である.
(2) 正 醸造酢は, 穀物酢と果実酢, ならびにそれ以外の醸造酢に分類される.
(3) 誤 現在わが国における食酢製造の主原料は, 米, 麦類などである.
(4) 誤 食酢に含まれるアミノ酸は, その含量からみて栄養上の意味はなく, むしろ呈味上重要である.
(5) 誤 食酢の香気成分であるアセトインやジアセチルは, 少ないほど好まれる.

7=(2)
(1) 誤 からしは, からし菜の種子を乾燥し粉末にしたものである.
(2) 正 からしの辛味成分は, ミロシナーゼによって生成する.
(3) 誤 黒からしやわさびの辛味成分は, シニグリンから生成するアリルイソチオシアネートである.
(4) 誤 白からしの辛味成分は, シナルビンから生成するヒドロキシアリルイソチオシアネートである.
(5) 誤 白こしょうは, 完熟したこしょうの実を調製したものである.

8=(3)
(1) 誤 黒こしょうは, こしょうの実が未熟なうちに収穫し調製したものである.
(2) 誤 クローブ (丁字) の主な精油成分は, オイゲノールである.
(3) 正 クローブ (丁字) の精油成分は, 抗酸化作用や防腐作用を呈する.
(4) 誤 たまねぎは, 煮ると硫化物が還元されてプロピルメルカプタンを生じ, 甘味が強くなる.
(5) 誤 カレー粉の黄色は, おもにターメリックに含まれている黄橙色の色素クルクミンである.

9=(5)
(1) 誤 番茶, 煎茶, 玉露などは, 不発酵茶に属する.
(2) 誤 ウーロン茶は, 半発酵茶に分類される.
(3) 誤 緑茶は, 茶の生葉を蒸してポリフェノールオキシダーゼの作用を停止させ作る不発酵茶である.
(4) 誤 紅茶の製造過程における発酵は, 茶葉中の酸化酵素 (ポリフェノールオキシダーゼ) によるものである.
(5) 正 ウーロン茶のタンニン量 (12.5%) は, 紅茶のタンニン量 (20%) に比べて少ない.

10=(2)
(1) 誤 炭酸飲料は水に二酸化炭素を圧入したもので, これに甘味料, 酸味料, フレーバリング (香料など) などを加えたものである.
(2) 正 コーヒー, 玉露, 紅茶の抽出液の中でカフェイン量が最も多いのは, 玉露である.
(3) 誤 コーラには, カフェインが含まれている.
(4) 誤 炭酸飲料は, 体内でのアルコール吸収を促す作用をもたない.
(5) 誤 ミネラルウォータ一類は, 地下水など飲用に適する水および水道法に適合する水のことである.

11=(5)
(1) 誤 濃口醤油の食塩濃度は, うす口醤油の食塩濃度より低い.
(2) 誤 核酸系調味料は, 酵母のRNAを原料として作られる.
(3) 誤 大根をすりおろすと, ミロシナーゼの働きにより辛味成分が生成する.
(4) 誤 紅茶特有の色は, カテキンが酸化重合したテアフラビンやテアルビジンによる.
(5) 正 果汁 100% の果実飲料は, JAS規格では果実ジュースという.

12=(4)
(1) 誤 酒税法では, アルコール 1% 以上のものをアルコール飲料という.
(2) 誤 醸造酒には, 清酒, ワイン, ビールなどがある.
(3) 誤 清酒のアルコール濃度は, 15~16% である.
(4) 正 モルトウイスキーは, 原料として大麦麦芽を用いて製造される.
(5) 誤 本格焼酎は, 焼酎乙類に分類される.

13=(2)かつ(5)
(1) 誤 ブランデーは, 蒸留酒である.
(2) 正 ビールは, 麦汁をアルコール発酵して作られる.
(3) 誤 ビールは, 単行複発酵酒である.
(4) 誤 下面発酵のビールは, ラガービールと呼ばれる.
(5) 正 ワインは, 酵母によりブドウ中の糖が直接アルコール発酵される単発酵酒である.

14=(4)
(1) 誤 赤ワインは, 赤または黒色のぶどうを破砕し, 皮ごとアルコール発酵させたものである.
(2) 誤 ワインの醸造では, 酸化防止のために亜硫酸塩を加える.
(3) 誤 ぶどう酒のアルコール含量は, ブランデーより少ない.
(4) 正 ビールのアルコール含量は, ウイスキーより少ない.
(5) 誤 清酒のアルコール含量は, 焼酎より少ない.

15=(3)
(1) 誤 みそは, 大豆, 米 (または大麦), 食塩を主原料として作られる発酵食品である.
(2) 誤 しょうゆは, 小麦, 大豆, 食塩を主原料として作られる発酵食品である.
(3) 正 たまりしょう油の主原料は, 大豆である.
(4) 誤 しょう油の色は, アミノ酸や糖類のアミノ・カルボニル反応により生じる.
(5) 誤 みりん風調味料は, 非酒類である.

16=(5)
(1) 誤 一般成分とは, 水分, たんぱく質, 脂質, 炭水化物および灰分である.
(2) 誤 食品成分表の各成分項目は, 可食部 100 g 当りの成分値である.
(3) 誤 文献等により含まれていないと推定される成分については, (0) と表示されている.
(4) 誤 最小記載量の 1/10 未満, あるいは検出されなかった成分については, 0 と表示されている.
(5) 正 最小記載量の 1/10 以上, 5/10 未満が含まれている成分については, Tr と表示されている.

17=(2)
(1) 誤 文献などにより微量に含まれると推定される成分については, (Tr) と表示されている.
(2) 正 未測定で測定も不可能な成分については, - と表示されている.
(3) 誤 食品のエネルギー値は, 可食部 100 g 当りのたんぱく質, 炭水化物, 脂質の含有量に各成分別のエネルギー換算係数を乗じて算出する.
(4) 誤 食物繊維のエネルギー値は, 炭水化物のエネルギー値に含まれている.
(5) 誤 大豆製品のうち主要な食品のエネルギー値については, 「日本人における利用エネルギー測定調査」 の結果に基づくエネルギー換算係数 を適用している.

18=(2)
(1) 誤 こんにゃく, きのこ類, 藻類のエネルギー値は, アトウォーター係数を適用して求めた値に 0.5 を乗じて算出する.
(2) 正 アルコールのエネルギー換算係数として, FAO/WHO合同特別専門委員会のエネルギー換算係数を適用している.
(3) 誤 アルコールのエネルギー換算係数として, 7.1 kcal/g を適用している.
(4) 誤 エネルギー算出に用いる酢酸の換算係数は, アルコールやグルコースよりも小さい値である.
(5) 誤 穀物酢の酢酸含量は, 炭水化物含量に含まれない.

19=(2)
(1) 誤 エネルギー算出に用いる酢酸の換算係数は, 3.5 kcal/g を適用している.
(2) 正 窒素―たんぱく質換算係数は, 食品中のたんぱく質含量を算出するために窒素含量に乗じる係数である.
(3) 誤 たんぱく質量は, 個別の窒素-たんぱく質換算係数のあるものについてはそれぞれの数値を用いて算出している.
(4) 誤 食品個別の窒素-たんぱく質換算係数のないものについては, 窒素-たんぱく質換算係数として 6.25 を用いて算出している.
(5) 誤 植物性食品の窒素-たんぱく質換算係数は, 動物性食品のそれより一般に小さい値である.

20=(2)
(1) 誤 茶類の粗たんぱく質量は, カフェイン由来の窒素量を全窒素から差し引き, 換算係数 6.25 を乗じて算出されている.
(2) 正 ココア類の粗たんぱく質量は, カフェインおよびテオブロミン由来の窒素量を全窒素から差し引き, 換算係数 6.25 を乗じて算出される.
(3) 誤 野菜類たんぱく質の含有量の算出では, 硝酸態窒素を差し引いて算出している.
(4) 誤 リンを含むたんぱく質についても, 窒素の含量からたんぱく質を換算することになっている.
(5) 誤 うるち米ともち米は, うるち米ともち米を合わせて 「こめ」 として扱っている.

21=(5)
(1) 誤 炭水化物の成分値には, 食物繊維も含まれている.
(2) 誤 食物繊維の含量は, 炭水化物の項とは別に 「食物繊維」 として水溶性食物繊維, 不溶性食物繊維および両者の総量が示されている.
(3) 誤 炭水化物の成分値の差し引き法による算出には, 灰分の成分値も用いられる.
(4) 誤 卵類の炭水化物含量は, アンスロン-硫酸法で求めている.
(5) 正 食物繊維の測定には, α-アミラーゼ, プロテアーゼ, アミログルコシダーゼなどの酵素が使用される.

22=(4)かつ(5)
(1) 誤 収載成分項目における脂肪酸は, 飽和脂肪酸, 一価不飽和脂肪酸, 多価不飽和脂肪酸に分けられている.
(2) 誤 収載成分項目には, 脂質, トリアシルグリセロール当量, 脂肪酸の3項目がある.
(3) 誤 コレステロールの成分値は, 総量として示される.
(4) 正 コレステロールは, 食品をけん化した後, コレステロールを分別抽出し, ガスクロマトグラフィーで定量される.
(5) 正 脂肪酸は, 脂質を抽出し, ガスクロマトグラフ法で測定されている.

23=(1)
(1) 正 脂肪酸成分表では, 栄養上重要な炭素数 4 から 24 までの脂肪酸の含有量が収載されている.
(2) 誤 日本人の食事摂取基準 (2010年版) で策定されたビタミンの全てを収載成分としている.
(3) 誤 ビタミンAの収載成分項目として, β-クリプトキサンチンが記載されている.
(4) 誤 レチノール当量 (μg) は, レチノール (μg) + 1/12×β-カロテン当量 (μg) で算出される.
(5) 誤 ビタミンDの効力は, μg で表示されている.

24=(3)
(1) 誤 「さけ・ます類」 (10~33 μg/100 g) に比べ, 「たら類」 (0~1.0 μg/100 g) のほうがビタミンD含量は少ない.
(2) 誤 生しいたけには, 干ししいたけよりも少量のビタミンDが含まれている.
(3) 正 ビタミンEの収載成分項目として, α-トコフェロール当量の記載はない.
(4) 誤 ビタミンEの収載成分項目として, α-, β-, γ-, δ-トコフェロールの4つの値が記載されている.
(5) 誤 ビタミンB2は, シリカ系カラムとメタノール-酢酸緩衝液による蛍光検出-高速液体クロマトグラフィーで測定される.

25=(2)
(1) 誤 ナイアシン含量は, トリプトファン含量を考慮していない.
(2) 正 アスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸のビタミンCとしての生理活性は, 同一として取扱っている.
(3) 誤 ビタミンC値は, アスコルビン酸とデヒドロアスコルビン酸の合計で示されている.
(4) 誤 日本人の食事摂取基準 (2010年版) で策定されたミネラルの全てを収載成分としている.
(5) 誤 マグネシウム, 亜鉛, 銅は, 食品を乾式灰化後, 原子吸光分析法で測定される.

26=(3)
(1) 誤 食塩相当量とは, ナトリウム含量に換算係数 2.54 を乗じたものである.
(2) 誤 豚肉の 「赤肉」 は, 皮下脂肪, 筋間脂肪とも除去している.
(3) 正 さやえんどうは, 野菜類に収載されている.
(4) 誤 みりんは, 嗜好飲料類に記載されている.
(5) 誤 ベビーフードや医療用の食品は, 使用目的の特殊性により収載されていない.

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次回は, 「3 食品の機能」 の 「A 一次機能」 の穴埋め問題と正文集をお送りします.

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