「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「A 栄養障害」 の練習問題と解答・解説です.
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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント A 栄養障害 8問 問題
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1 栄養障害に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 栄養障害では, 一般に一種類だけの栄養素が不足していることが多い.
(2) 栄養障害では, たんぱく質の摂取不足による脂質異常症が起こる.
(3) 栄養障害では, ビタミンCの欠乏によるウェルニッケ脳症が起こる.
(4) 低アルブミン血症では, 血中カルシウム濃度が上昇する.
(5) 栄養障害では, 亜鉛欠乏による味覚障害が起こる.
2 栄養障害に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) マラスムスは, エネルギーが不足しているが, たんぱく質は比較的摂取されている欠乏症である.
(2) マラスムス型栄養障害では, 体重変化による評価は利用できない.
(3) 低栄養患者では, 脱水を視野に入れる.
(4) マラスムス型栄養障害の治療開始時には, 投与エネルギー量を 50 kcal/kg 標準体重/日以上とする.
(5) マラスムス型栄養障害では, 食物繊維を 20 g/1,000 kcal 以上とする.
3 リフィーディング症候群 (refeeding syndrome) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) リフィーディング症候群における電解質異常として, 低カリウム血症がある.
(2) 低栄養の治療では, 栄養状態をよくするために栄養価の高い常食を早期に与える.
(3) 低栄養患者では, リフィーディングシンドロームによる高リン血症に注意する.
(4) リフィーディング症候群における電解質異常として, 高カルシウム血症がある.
(5) リフィーディング症候群における電解質異常として, 高マグネシウム血症がある.
4 ビタミンの欠乏症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ナイアシン欠乏は, 暗順応低下の原因となる.
(2) ビタミンDの欠乏症に, 高カルシウム血症がある.
(3) ビタミンKの欠乏症に, 血液凝固障害 (出血傾向) がある.
(4) 亜鉛欠乏は, ウエルニッケ脳症の原因となる.
(5) ビタミンB1欠乏は, 皮膚炎 (ペラグラ) の原因となる.
5 ビタミンの欠乏症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ビタミンB1の欠乏症に, 口内炎や口角炎がある.
(2) ビタミンB2の欠乏症に, 悪性貧血がある.
(3) ビタミンB12の吸収障害は, 肝臓の内因子欠如によって起こる.
(4) 舌乳頭の萎縮 (ハンター舌炎) は, ビタミンB12欠乏の症候である.
(5) ビタミンCの欠乏症に, 脚気がある.
6 カルシウムの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) カルシウム欠乏症では, 血中副甲状腺ホルモン濃度の低下がみられる.
(2) カルシウム欠乏症では, テタニーがみられる.
(3) カルシウム欠乏症では, 血中カルシトニン濃度の増加がみられる.
(4) カルシウム欠乏症では, 視力障害はみられない.
(5) カルシウムの代表的な欠乏症として, 尿路結石がある.
7 ミネラルの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ビタミンA欠乏は, 味覚異常や免疫能低下の原因となる.
(2) クロムの代表的な欠乏症として, 心筋障害がある.
(3) セレンの代表的な欠乏症として, 心筋障害がある.
(4) 鉄の代表的な欠乏症として, ヘモクロマトーシスがある.
(5) 銅の欠乏症に, 血中好中球数の増加がある.
8 ミネラルの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 亜鉛の欠乏症として, 皮膚炎は起こらない.
(2) カルシウム欠乏症では, 血中アルカリホスファターゼ濃度の低下がみられる.
(3) カルシウム欠乏では, ウィルソン病を生じる.
(4) ウィルソン病では, 銅のキレート薬を用いる.
(5) 代謝性アルカローシスでは, 高カリウム血症がみられる.
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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント A 栄養障害 8問 解答と解説
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1=(5)
(1) 誤 栄養障害では, 一般に複数の栄養素の不足がみられる.
(2) 誤 栄養障害では, たんぱく質の摂取不足による貧血, 浮腫などが起こる.
(3) 誤 栄養障害では, ビタミンCの欠乏による壊血病が起こる.
(4) 誤 血清カルシウムの約 40% がアルブミンと結合しているため, 低アルブミン血症では血中カルシウム濃度が低下する.
(5) 正 栄養障害では, 亜鉛欠乏による味覚障害が起こる.
2=(3)
(1) 誤 マラスムス型の栄養障害は, エネルギー欠乏が主体となり, たんぱく質が欠乏した病態である.
(2) 誤 マラスムス型栄養障害では, 体重変化による評価は利用できる.
(3) 正 低栄養患者では, 脱水を視野に入れる.
(4) 誤 マラスムス型栄養障害の治療開始時には, リフィーディング・シンドロームを起こさない範囲内でエネルギーや栄養素を与える.
(5) 誤 マラスムス型栄養障害では, 消化吸収機能の低下による下痢を防ぐ目的で, 食物繊維は目安量を上限として与える.
3=(1)
(1) 正 低栄養患者へのリフィーディングによりインスリンが分泌され, 細胞内にグルコースとともにカリウムも取り込まれる.
(2) 誤 低栄養の治療では, リフィーディング症候群を避けるためにエネルギー量や栄養投与速度に注意するのが原則である.
(3) 誤 低栄養患者へのリフィーディングにより, 代謝中間体などとしてリン酸化合物が急激に細胞内で増加し, 低リン血症となる.
(4) 誤 低栄養患者へのリフィーディングによる低マグネシウム血症が副甲状腺ホルモンの分泌を低下させ, 低カルシウム血症となる.
(5) 誤 低栄養患者へのリフィーディングによりインスリンが分泌されるが, インスリン分泌にはマグネシウムが必要なため, 膵B細胞内にマグネシウムが取り込まれ, 低マグネシウム血症となる.
4=(3)
(1) 誤 ビタミンAの欠乏症に, 夜盲症 (暗順応低下) がある.
(2) 誤 ビタミンDの欠乏症に, 低カルシウム血症, くる病, 骨軟化症, 骨粗鬆症がある.
(3) 正 ビタミンKの欠乏症に, 血液凝固障害 (出血傾向) がある.
(4) 誤 ビタミンB1欠乏では, 脚気やウェルニッケ脳症を生じる.
(5) 誤 ナイアシン欠乏は, 皮膚炎 (ペラグラ) の原因となる.
5=(4)
(1) 誤 ビタミンB2の欠乏症に, 口内炎や口角炎がある.
(2) 誤 ビタミンB12の欠乏症に, 悪性貧血がある.
(3) 誤 ビタミンB12の吸収障害は, 胃の内因子欠如によって起こる.
(4) 正 下肢のしびれ, 知覚鈍麻, 舌乳頭の萎縮 (ハンター舌炎), 平均赤血球容積 (MCV) の増加は, ビタミンB12欠乏の症候である.
(5) 誤 ビタミンCの欠乏症に, 壊血病がある.
6=(2)
(1) 誤 カルシウム欠乏症では, 副甲状腺ホルモンの分泌亢進により血中アルカリホスファターゼ濃度の上昇がみられる.
(2) 正 カルシウム欠乏症では, テタニーがみられる.
(3) 誤 カルシウム欠乏症では, 血中カルシトニン濃度の低下がみられる.
(4) 誤 カルシウム欠乏症では, 白内障による視力障害がみられることがある.
(5) 誤 カルシウムの過剰症に, 尿路結石やミルク・アルカリ症候群がある.
7=(3)
(1) 誤 亜鉛の欠乏症として, 味覚異常, 皮膚炎, 創傷治癒遅延, 免疫能低下がある.
(2) 誤 クロムの代表的な欠乏症として, 耐糖能低下がある.
(3) 正 セレンの代表的な欠乏症として, 心筋障害 (克山病) がある.
(4) 誤 鉄の過剰症として, ヘモクロマトーシスがある.
(5) 誤 銅の欠乏症に, 貧血や白血球数減少がある.
8=(4)
(1) 誤 亜鉛の欠乏症として, 味覚異常, 皮膚炎, 創傷治癒遅延, 免疫能低下がある.
(2) 誤 カルシウム欠乏症では, 副甲状腺ホルモンの分泌亢進により血中アルカリホスファターゼ濃度の上昇がみられる.
(3) 誤 銅の先天性代謝異常による銅の過剰では, ウィルソン病を生じる.
(4) 正 先天性の銅代謝障害であるウィルソン病では, 体内に蓄積した銅を尿中より体外に排泄させるため, 銅のキレート薬を用いる.
(5) 誤 代謝性アルカローシスでは増加したHCO3-を中和するため集合管で排泄されるH+が減少し, かわりにK+の排泄が増えるため, 低カリウム血症がみられる.
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次回は 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「B 肥満と代謝疾患」 ですが, 量が多いので, 「a 肥満, メタボリックシンドローム」, 「b 糖尿病」, 「c 脂質異常症, d 高尿酸血症, 痛風」 の3つに分けました.
したがって, 次回は, 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「B 肥満と代謝疾患 (a 肥満, メタボリックシンドローム)」 の穴埋め問題と正文集をお送りします.
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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント A 栄養障害 8問 問題
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1 栄養障害に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 栄養障害では, 一般に一種類だけの栄養素が不足していることが多い.
(2) 栄養障害では, たんぱく質の摂取不足による脂質異常症が起こる.
(3) 栄養障害では, ビタミンCの欠乏によるウェルニッケ脳症が起こる.
(4) 低アルブミン血症では, 血中カルシウム濃度が上昇する.
(5) 栄養障害では, 亜鉛欠乏による味覚障害が起こる.
2 栄養障害に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) マラスムスは, エネルギーが不足しているが, たんぱく質は比較的摂取されている欠乏症である.
(2) マラスムス型栄養障害では, 体重変化による評価は利用できない.
(3) 低栄養患者では, 脱水を視野に入れる.
(4) マラスムス型栄養障害の治療開始時には, 投与エネルギー量を 50 kcal/kg 標準体重/日以上とする.
(5) マラスムス型栄養障害では, 食物繊維を 20 g/1,000 kcal 以上とする.
3 リフィーディング症候群 (refeeding syndrome) に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) リフィーディング症候群における電解質異常として, 低カリウム血症がある.
(2) 低栄養の治療では, 栄養状態をよくするために栄養価の高い常食を早期に与える.
(3) 低栄養患者では, リフィーディングシンドロームによる高リン血症に注意する.
(4) リフィーディング症候群における電解質異常として, 高カルシウム血症がある.
(5) リフィーディング症候群における電解質異常として, 高マグネシウム血症がある.
4 ビタミンの欠乏症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ナイアシン欠乏は, 暗順応低下の原因となる.
(2) ビタミンDの欠乏症に, 高カルシウム血症がある.
(3) ビタミンKの欠乏症に, 血液凝固障害 (出血傾向) がある.
(4) 亜鉛欠乏は, ウエルニッケ脳症の原因となる.
(5) ビタミンB1欠乏は, 皮膚炎 (ペラグラ) の原因となる.
5 ビタミンの欠乏症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ビタミンB1の欠乏症に, 口内炎や口角炎がある.
(2) ビタミンB2の欠乏症に, 悪性貧血がある.
(3) ビタミンB12の吸収障害は, 肝臓の内因子欠如によって起こる.
(4) 舌乳頭の萎縮 (ハンター舌炎) は, ビタミンB12欠乏の症候である.
(5) ビタミンCの欠乏症に, 脚気がある.
6 カルシウムの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) カルシウム欠乏症では, 血中副甲状腺ホルモン濃度の低下がみられる.
(2) カルシウム欠乏症では, テタニーがみられる.
(3) カルシウム欠乏症では, 血中カルシトニン濃度の増加がみられる.
(4) カルシウム欠乏症では, 視力障害はみられない.
(5) カルシウムの代表的な欠乏症として, 尿路結石がある.
7 ミネラルの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) ビタミンA欠乏は, 味覚異常や免疫能低下の原因となる.
(2) クロムの代表的な欠乏症として, 心筋障害がある.
(3) セレンの代表的な欠乏症として, 心筋障害がある.
(4) 鉄の代表的な欠乏症として, ヘモクロマトーシスがある.
(5) 銅の欠乏症に, 血中好中球数の増加がある.
8 ミネラルの欠乏症および過剰症に関する記述である. 正しいのはどれか. 1つ選べ.
(1) 亜鉛の欠乏症として, 皮膚炎は起こらない.
(2) カルシウム欠乏症では, 血中アルカリホスファターゼ濃度の低下がみられる.
(3) カルシウム欠乏では, ウィルソン病を生じる.
(4) ウィルソン病では, 銅のキレート薬を用いる.
(5) 代謝性アルカローシスでは, 高カリウム血症がみられる.
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9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント A 栄養障害 8問 解答と解説
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1=(5)
(1) 誤 栄養障害では, 一般に複数の栄養素の不足がみられる.
(2) 誤 栄養障害では, たんぱく質の摂取不足による貧血, 浮腫などが起こる.
(3) 誤 栄養障害では, ビタミンCの欠乏による壊血病が起こる.
(4) 誤 血清カルシウムの約 40% がアルブミンと結合しているため, 低アルブミン血症では血中カルシウム濃度が低下する.
(5) 正 栄養障害では, 亜鉛欠乏による味覚障害が起こる.
2=(3)
(1) 誤 マラスムス型の栄養障害は, エネルギー欠乏が主体となり, たんぱく質が欠乏した病態である.
(2) 誤 マラスムス型栄養障害では, 体重変化による評価は利用できる.
(3) 正 低栄養患者では, 脱水を視野に入れる.
(4) 誤 マラスムス型栄養障害の治療開始時には, リフィーディング・シンドロームを起こさない範囲内でエネルギーや栄養素を与える.
(5) 誤 マラスムス型栄養障害では, 消化吸収機能の低下による下痢を防ぐ目的で, 食物繊維は目安量を上限として与える.
3=(1)
(1) 正 低栄養患者へのリフィーディングによりインスリンが分泌され, 細胞内にグルコースとともにカリウムも取り込まれる.
(2) 誤 低栄養の治療では, リフィーディング症候群を避けるためにエネルギー量や栄養投与速度に注意するのが原則である.
(3) 誤 低栄養患者へのリフィーディングにより, 代謝中間体などとしてリン酸化合物が急激に細胞内で増加し, 低リン血症となる.
(4) 誤 低栄養患者へのリフィーディングによる低マグネシウム血症が副甲状腺ホルモンの分泌を低下させ, 低カルシウム血症となる.
(5) 誤 低栄養患者へのリフィーディングによりインスリンが分泌されるが, インスリン分泌にはマグネシウムが必要なため, 膵B細胞内にマグネシウムが取り込まれ, 低マグネシウム血症となる.
4=(3)
(1) 誤 ビタミンAの欠乏症に, 夜盲症 (暗順応低下) がある.
(2) 誤 ビタミンDの欠乏症に, 低カルシウム血症, くる病, 骨軟化症, 骨粗鬆症がある.
(3) 正 ビタミンKの欠乏症に, 血液凝固障害 (出血傾向) がある.
(4) 誤 ビタミンB1欠乏では, 脚気やウェルニッケ脳症を生じる.
(5) 誤 ナイアシン欠乏は, 皮膚炎 (ペラグラ) の原因となる.
5=(4)
(1) 誤 ビタミンB2の欠乏症に, 口内炎や口角炎がある.
(2) 誤 ビタミンB12の欠乏症に, 悪性貧血がある.
(3) 誤 ビタミンB12の吸収障害は, 胃の内因子欠如によって起こる.
(4) 正 下肢のしびれ, 知覚鈍麻, 舌乳頭の萎縮 (ハンター舌炎), 平均赤血球容積 (MCV) の増加は, ビタミンB12欠乏の症候である.
(5) 誤 ビタミンCの欠乏症に, 壊血病がある.
6=(2)
(1) 誤 カルシウム欠乏症では, 副甲状腺ホルモンの分泌亢進により血中アルカリホスファターゼ濃度の上昇がみられる.
(2) 正 カルシウム欠乏症では, テタニーがみられる.
(3) 誤 カルシウム欠乏症では, 血中カルシトニン濃度の低下がみられる.
(4) 誤 カルシウム欠乏症では, 白内障による視力障害がみられることがある.
(5) 誤 カルシウムの過剰症に, 尿路結石やミルク・アルカリ症候群がある.
7=(3)
(1) 誤 亜鉛の欠乏症として, 味覚異常, 皮膚炎, 創傷治癒遅延, 免疫能低下がある.
(2) 誤 クロムの代表的な欠乏症として, 耐糖能低下がある.
(3) 正 セレンの代表的な欠乏症として, 心筋障害 (克山病) がある.
(4) 誤 鉄の過剰症として, ヘモクロマトーシスがある.
(5) 誤 銅の欠乏症に, 貧血や白血球数減少がある.
8=(4)
(1) 誤 亜鉛の欠乏症として, 味覚異常, 皮膚炎, 創傷治癒遅延, 免疫能低下がある.
(2) 誤 カルシウム欠乏症では, 副甲状腺ホルモンの分泌亢進により血中アルカリホスファターゼ濃度の上昇がみられる.
(3) 誤 銅の先天性代謝異常による銅の過剰では, ウィルソン病を生じる.
(4) 正 先天性の銅代謝障害であるウィルソン病では, 体内に蓄積した銅を尿中より体外に排泄させるため, 銅のキレート薬を用いる.
(5) 誤 代謝性アルカローシスでは増加したHCO3-を中和するため集合管で排泄されるH+が減少し, かわりにK+の排泄が増えるため, 低カリウム血症がみられる.
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次回は 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「B 肥満と代謝疾患」 ですが, 量が多いので, 「a 肥満, メタボリックシンドローム」, 「b 糖尿病」, 「c 脂質異常症, d 高尿酸血症, 痛風」 の3つに分けました.
したがって, 次回は, 「9 疾患・病態別栄養ケア・マネジメント」 の 「B 肥満と代謝疾患 (a 肥満, メタボリックシンドローム)」 の穴埋め問題と正文集をお送りします.