前回のつづき
夕食後、祖母は色々とベッドから訴えてくる。夜だから不安も増すのだろう。
寒い→部屋は暖かいし、電気毛布もしている
水が欲しい→飲ませた
ゔわー→頻度高め
など。
その度に、私が行く。私はクマの絵柄が入ったパジャマを着ていたからか
祖母:クマちゃんが来てくれた。
と言う。リモコンを見せて温度を上げようとすると、
祖母:上げなくていい。私(祖母自身)が頭が変だから。
と言う。
私:息が苦しい?
祖母:うん。
パルスオキシメーターで測ると酸素濃度は96%、脈は120。脈は昨日から速い。
水は蓋つきのコップに入れて、曲がるストローで飲ませた。150mlくらい、ごくごく飲んだ。そのタイミングで処方してもらい届いたばかりのデエビゴ5mg(睡眠導入剤)を服用させた。そして、祖母に聞かれた。
祖母:あんた、私の脚を見た?
私:うん、見たよ。血栓が詰まって死にかけていたから、切ったよ。命が助かった。
祖母:生きとったけん面倒かけてしまう。死んどったらすっきりしたったのに。
私:そなんこと言わんとって。寂しいやん。
祖母:(涙目になる)ありがとう。
私:◯◯さん(祖母の義父、私の曾祖父)は両脚を切断していたけれど、生きとったやろ。おばあちゃんも大丈夫やで。
祖母:(◯◯さんは〜と説明を始める。)あみちゃんが車椅子を押してくれるん?
私:そやで。
こんな感じの会話がつづいた。祖母は難聴なので祖母は喋りで、私は筆談。なぜか退院前日に覚醒したかのように下肢切断をしたことをはっきりと認識したのだ。だから、今は、まだ頭が混乱しているのだと思う。これは仕方がない。祖母に限らず、多くの人が自分が気がついたときに、体の一部がなかったら、心の整理に時間を要するはずだ。
10月4日(水)に祖母が右脚の大腿部より下の切断手術を受けてから、切断したことを認識していなかった。気がつかないなら、ずっとその方がいいと思っていた。でも、そうはいかなかった。
本当に不思議なことに退院の前日から頭が冴え渡ったのか他にもこれまでと異なることがあった。それは、退院を控え、シャンプーをしてくれたことをはっきりと覚えていた。
それまで、シャンプーをしてもらい、その直後に面会をしても、シャンプーをしてもらったことを全く覚えていなかった。
私:シャンプー、気持ちよかった?
祖母:え、いつしてもらったん?
こんな感じだった。それが退院前日は、シャンプーをしてくれたことをしっかりと認識していた。
よく言えば、認知機能がしっかりとしてきたということなのだろう。しかし、それで右脚がないことがわかり、今の祖母の混乱を招いていると思えば、言葉に表しがたい複雑な気持ちだ。そして、寝る前に母がオムツ交換、私は採尿バッグの尿を排出し、就寝。
しかし、祖母は数時間おきに
助けてください。
お水をください。
と言う。その度に私が起きて対応。助けてくださいのときは、酸素吸入のカニューレが外れかかっていることがあった。お水はよく飲むが、一度かなりむせてしまった。上体を起こしたまま様子を見て、おさまってウトウトし始めたところで横にした。
【メモ】
・処方箋を届けに来てくれた某調剤薬局と玄関先で契約などの手続きを行った。
・夜中、何度も祖母は声を出す。その度に私は目が覚め、起きなければならない。分かってはいたけれども、非常に大変だ。介護する側の体がもたなくなるので、長期間は無理だと思う。
・朝7時ころ、母がいなり寿司食べさせ、メイバランスを飲ませた。その後は、再び私が介護。私は今日は休み。9時台、10時台と20分〜30分おきにお水がほしいと言うときがあった。
・自宅だと少しずつわかってきたかもしれない。とりあえず、自宅だと暴れないし、暴言も吐かない。ありがとうやごめんも言える。
とりあえず、ここまで。
☟今日、サンリオの店舗で買ったもの。
・前開きのパジャマ→素材は綿100%で、介護施設でお世話になる時に持って行く。自宅ではズボンの上げ下げは難しいので他の形にしているが、施設ではズボンもOKとのこと。
ちなみに、パジャマはSALEで30%オフだったので税込3773円。
・ストロー付きの水筒→これなら、夜中に水を自分で飲めるかな?ワンタッチ式なのだが、もしかしたら祖母には難しいかもしれない。こちらは税込1815円。