小原べに早生共選場  -GPhaseSP

残念ながら当ブログは香川が誇る赤色みかんと一切関係ありませんのであしからず。

吉松隆を見て我が音なおせ

2012-08-01 23:06:52 | 音楽

さっきいつも通りCD聴いてたんですよ、CD。

白石光隆が吉松隆とか長生淳とか弾いてるあれです。

自分、これを中古で買ったんですがなんか氏の直筆サインが書いてあるみたいなんですよね。

そんなの700円で買っちゃったりしていいんですかね。

 

           

・・・話がそれた。

さて、吉松隆は前衛音楽を嫌悪し抒情主義な音楽をひたすら書いていますが、正直な話自分は彼の音楽については微妙な感情を持っています。

別に嫌いなわけじゃない。むしろ聴き手の気持ちに訴えることができる調性音楽を書いている点は好感だし好きな曲も多い。

ただ、どうにもそれではすまないチープさを感じて辟易してしまうことも多いのが事実。

自分は、彼の初期作品 ・・・「朱鷺によせる哀歌」「レグルス回路」のようなものや、「プレイアデス舞曲集」の前半、一番新しいものでも「オリオン・マシーン」あたりまでが趣味にくるのだ。

あの独特の淡く、触れたらもろく崩れてしまいそうな危うさがたまらなく素晴らしいと思うんです。

自分もそんな曲が書けるようになれれば良いなあと思いながら細々音符を書き連ねているわけですが、

大綱としては目指すものは同じなのに、その指向は自分と吉松氏は(比べるのもおこがましいけど)全く違うものだなと再認識。

あくまでも吉松はネオクラシカルなロマンチシズムとロックを代表とする大衆音楽に興味を持っているのに対して、

自分はテクノシーンと簡素な構造のタイル張り、そしてそれらの意図的な崩壊に心を強く惹かれやすい。

 

つまり、吉松は犬猫のような温かみをもった、愛嬌ある哺乳動物のような音楽なのに対して、

自分の方は悲しいまでにシステマティックで本能的な道をそれることができない昆虫のようなものなのだ。

それは決して、たとえばバルトークみたいな冷たさの中に滑らかな強靭さを持つ爬虫類的な音楽とも全く違う。

ただ、自分はそれで満足しているし哺乳類に「進化」したいとも思わない。

昆虫が機械的に足を運ぶような、そんな非感情的でありながら標本のような綺麗さを併せ持つ、そんな曲を書けるように精進したいですね。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿