椅子直しの女(30)
LA REMPAILLEUSE
———————【30】————————————
Ces larmes d'un petit bourgeois, d'un
de ces petits qu'elle s' imaginait dans
sa frêle caboche de déshéritée, être
toujours contents et joyeux, la boule-
versèrent.
————————(訳)——————————————
小資産家の少年の涙、彼女が恵まれないか弱
い頭の中でいつも満足していて楽しいと考え
る子供たちのひとりの涙が彼女の気もちを揺
り動かしたのだった.
————————⦅語句⦆——————————————
petit bourgeois:小市民階級、有産階級
frêle:(形) か弱い、きゃしゃな、かぼそい
caboche:(f) [多くは悪い意味で] 頭、物分かり、
記憶力
déshérité(e):(形) 相続権を奪われた、
恵まれない、惨めな
bouleversèrent:(直単過/3複) < bouleverser
bouleverser [ブールヴェルセ]:(他) 覆す、
(気もちを)動転させる
.———————≪構造≫——————————————
主語はces larmes、動詞はbouleversèrent、
目的格補語は la (11歳の女の子)
「涙が11歳の少女の気もちを動転させた)
これに手足尾ひれをつけていきます.
petit bourgeois は辞書をくると、プチブル、
小市民などですが、ここでは petit は子供、
petit bourgeois は「ブルジョワの子供」と
解釈しましょう.それが自然だと思います.
s' imaginait は「思い描く」の半過去3人称単数、
se に惑わされず、他動詞imginer のつもりで
解釈しましょう.
その構造は
elle s' imaginait ces petits être toujours
contents et joyeux
(彼女はこの子供たちがいつも満足して
楽しくしていると思っていた)
今度はこの文が関係代名詞で「子供たち」を
形容する文になります.
Ces larmes d'un de ces petits qu'elle s'imaginait être
toujours contents et joyeux
彼女がいつも満足気で楽しく過ごしていると
思っている子供たちのひとりの涙
これ全体が主語で、その述部は, la bouleversèrent.
(それが)彼女を動転させていた.
つなぎますと
彼女がいつも満足気で楽しく過ごしていると
思っている子供たちのひとりの涙が彼女を動
転させていました.
あとの尾ひれは各自付け足して下さい.
基本構造は以上です.
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