ハイジ(58)
—————————【58】————————————
Dazu brach Heidi ein Stück von
ihrem Brot ab, und das ganze übrige
Stück, das immer noch größer war,
als es Peters eigenes Stück gewesen,
das nun schon samt Zubehör fast zu
Ende war, reichte es* diesem hinüber
mit dem ganzen großen Brocken Käse
und sagte: „ Das kannst du haben, ich
habe genug.“
—————————(訳)————————————
ハイジは自分のパンをちぎってミルクに添え
ました.それでも、残ったパン全体はもうお
かずと一緒になくなりかけていたペーターの
分のパンよりまだ大きかったのです.それを
大きな塊りのチーズと一緒にペーターに差し
出して言いました: これあんた食べていい
わよ.私はもうじゅうぶんだから.
————————⦅語彙⦆———————————
dazu は zu der Milch のことでder Milch の部
分がda に置き換えられてzu の前に置かれた
もの.ですからこれで、「ミルクに添えて」
とか「ミルクとともに食べるために」と訳し
ます.
ab|brechen (他)[枝⁴などを]折り取る、
ここでは[パンを]ちぎり取る
übrig (形) 残っている、残りの、余った
Von der Torte ist noch etwas übrig. /
ケーキはまだ少し残っている.
samt (前)(3格支配) ~と一緒に
das Zubehör: 付属品、アクセサリー、
ここではパンと一緒に食べる副食
reichte (過去形) < reichen
reichen (他) 3格に4格を差し出す
*) es :das Brot のこととしてその主語を前方
のHeidiと解釈するのは、やや無理.
むしろHeidi を小さな女の子としてes で
受けていると解釈してreichte の主語と
考えるほうが自然でしょう.