STAR WARS PREVIEW
7月9日についにシリーズ最終話となる「スターウォーズ エピソードⅢ シスの復讐」
が公開する。1977年に「エピソードⅣ」が公開して28年が経っている。
このエピソードⅢは、ずっと空白のままになっていた最大の謎が遂に解かれる。
シリーズすべてを見た人ならば、ずっと疑問になっていたであろういくつかの点が
解明される。
その謎というのは、なぜ、アナキンはダークサイドに堕ちたのか?なぜ、ジェダイは
死に絶えたのか?なぜ、共和国は壊滅したのか?なぜ、ルーク、レイアは離れ離れに
なったのか?
なぜ、3POとR2はアナキン、パドメ、ルーク、レイアのことを知らないのか
(エピソードⅣ以降を見ての疑問)?
パドメはどのようにして死んだのか?シスの最大の目的は?クローン大戦の真相は?
これらを取り巻く謎の謎。そして、エピソードⅠ.Ⅱで見ることのできなかった
ダース・ヴェイダーが遂に登場する。
このことだけでも公開が待ち遠しくなるのだ。
アメリカでは5月19日に公開した。平日公開ということもあって、働いている人の欠勤が
多数起こっているとのこと。これにともなう経済負担が日本円でいうと約600億という数字
が予測された。
初日公開で、来場した人、興行収入はエピソードⅡをはるかに上回る。これらだけでも、
どれだけ多くの人が、エピソードⅢの公開を待ちわびていたかがわかるというものだ。
公開前にあたって色んなスターウォーズ関連のグッズも発売されている。これは、
スターウォーズ・ファンからすれば、定価価格で手に入れるのがラスト・チャンスに
なるだろう。
エピソードⅢのキャラクターのフィギアやらダース・ヴェイダーのヴォイス・チェンジャー
マスク、
amazon starwarsストア
エピソードⅡから4ヶ月後のストーリである
クローン大戦のアニメDVD。
この「クローン大戦」のアニメーションは、エピソードⅢへの架け橋的な作品である。
スター・ウォーズ史のなかで、「クローン大戦」とは、全宇宙を揺るがす大きな事件である。
しかし、映画ではその始まりと終わりだけである、過程が描かれていないのである。
つまり、このアニメーションはそのクローン大戦の中身を描いたものであり、
ジェダイ率いるクローン軍とシス率いる分離主義勢力との戦争の全貌である。
そして、エピソードⅢで登場するグリーヴァスの残虐性、ライトセーバーがどのように
作られるか、他のジェダイ・マスターの戦いぶり、強さがわかるのである。
しかも、スター・ウォーズらしさはちゃんと残っており、Vol.1とVol.2とで見事に
エピソードⅢへと繋がるのである。まさに必見。
そして何よりも目にひくのが、
「エピソードⅢシスの復讐」の原作本である。
「映画のことを知りたければ原作を読め」とよく言われるが、スター・ウォーズも
例外ではない。公開前に原作を読むというのは、初めての試みであるが、原作の
素晴らしさとは、映画の画面では伝わらないキャラクターの心情である。
この場面で、アナキンはこう思っていたことや、オビ=ワンがここまでアナキンのことを
想っていたことなど、心情、キャラクターの特性、アナキン・スカイウォーカーとは、
オビ=ワン・ケノービとはどういった人間だとか、この二人の友情がどれほどまでに
熱いか、二人がどのような冒険をしてきたかなどフィルムのなかで伝わらないことが
すべて伝わるのである。
そして、一番知りたかったこと、アナキンがダーク・サイドに堕ちたときの心情。それは、
大きな悲しみであり、思わず涙が出てきそうなぐらい悲しいものである。そして、
読み終えたときのエピソードⅣへと繋がる希望感。エピソードⅢでスター・ウォーズは
終わらないのだ。
エピソードⅢはこれまでのスター・ウォーズ・シリーズの中で一番悲しい物語である
ことは、予告ムービーでも伝わってくる。オビ=ワンとアナキンが対峙してるときに
オビ=ワンが「You were chosen one!!」(お前は選ばれし者だ!)とアナキンに
呼びかけているが、すでにダーク・サイドに堕ちたアナキンの耳に届いていない。
もっとも友情の熱い二人が戦っている光景を見ると胸が痛くなるほどだ。
そして、その誠実で母親想いのアナキンが同僚のジェダイを滅ぼすなど、
残虐的行為がでてくるのである。
スター・ウォーズ・シリーズでエピソードⅠが出会い、出発、エピソードⅡが成長、愛、
エピソードⅣが希望、旅立ち、エピソードⅤが試練、真実、エピソードⅥが勝利、終焉
ならばエピソードⅢは喪失、裏切り、犠牲、夢の死である。一つの国家の崩壊、
文明の終わりなどネガティブ要素しかでてこない大きな悲しみに満ちたエピソードⅢ、
もうすぐ、すべての真実が明らかになる。スター・ウォーズを生み出したジョージ・ルーカス
にとても感謝しながら、スター・ウォーズ・シリーズの中で悲しみと壮大なスケールを
併せ持つであろうエピソードⅢに大いに期待している。