決して頭から
消えない記憶さ
サムママ
あの日の桜を見ていたのであろうか
ちょうど今日のように
満開時を迎え
青空にピンクが映え
きれいに咲き誇っていたはず
なのに
MIEさんが煙となって空へ旅立った霊園の桜も
大柄なMIEさんが小さな骨壺にちょこんと収まり
サムママの手に抱かれ
我が住処に戻る道中の桜も
記憶にとどまっていない
目では幾多の桜の木達を目にしていたはずなのに
我が住処の前に咲く桜の木でさえも…
目ではみていた映像は
素通りしていただけで記憶に残ってはいない
ただ1点MIEさんの亡骸だけを見ていた日
今でも目をつぶればはっきりと浮かぶ
骨と化した姿でさえも美しかったMIEさん
爪もそのままの形で残り
頭蓋骨から尻尾の先まで
きれいに並んでいる骨を目にしたとき
悲しみと同時に
MIEさんの生き様を感じた
MIEさんに丁寧に接してくれた霊園の方に
ありがとうと御礼を言っていた
決して平穏な日々を過ごしてきたとは言えない猫生
波乱に満ちた幾多の困難に超然と立ち向かう姿は
周りの者に勇気を与えてくれたMIEさん
彼女は素晴らしい猫であった
きのう友と語らいながら見た桜
この桜達はいつまでも
友と供に 忘れない
桜とともにMIEさんはよみがえるね
イツマデモエイエンニ