政権が科学技術政策の「司令塔」と位置付ける政府の総合科学技術会議（議長・安倍晋三首相）が１日、首相官邸で開かれた。政権交代後、初の開催。６月をめどに、経済再生に向けた科学技術政策の新戦略をまとめるほか、同会議の権限強化策も検討していく。

　会議には、安倍首相や関係閣僚、この日辞令交付された内山田竹志・トヨタ自動車副会長ら新任の有識者議員４人らが出席。山海嘉之（さんかい・よしゆき）・筑波大教授が同大発のベンチャー企業が開発したロボットスーツ「ＨＡＬ」の医療・福祉産業での活用方法を説明した。

　安倍首相は「イノベーションは富を生み出すだけでなく、健康や豊かな人生を取り戻すことにもつながる。世界で最もイノベーションに適した国を造るため、共に汗を流したい」と述べた。【阿部周一】