オープンしたばかりの店。
和食バイキング。
席は20ほど。ちょっと狭い。
おなじみさんが酒盛り状態。
「どうしたらいいんですか」
先ず、誰かにこの店のシステムを聞かないと始まらない。
「カウンターの料理を好きなだけ持っていって下さい」
きんぴら、煮魚、煮物。サラダ、鳥の唐揚げなど田舎料理だ。
「すぐ、てんぷらを揚げますから」
おなじみさんが
「普段はお客が来なくてさみしいもんですが今日はいいねえ」
テーブル席で料理をつついていると
つやつやな炊きたてご飯とみそ汁が運ばれてきた。
「おかわりしてくださいね」
さらに茄子とインゲンの天ぷらがきた。
「うまい!」
お酒もありますが今日は車の運転があるので我慢。
他のお客さんとおしゃべりしながら和やかなうちに完食。
「お茶も珈琲も、セルフですからご自由に」
と言いながら、慣れたお客さんが立ち上がり
「コーヒーにしますかお茶がいいですか」
「お言葉に甘えて、コーヒーをアメリカンでお願いします」
と言うと手際よくインスタントコーヒーをいれてくれた。
様々な声が飛び交う。
「私は野球をやってました」
「日本中を歩き回って写真を撮ってきました、飾っておきますから観にきてください」
女の店主が
「店の看板を○○先生に書いてもらったんです。墨だから雨が降ると流れちゃうんじゃないかと心配です。
小雨が降ってきたからそろそろ取り込まないと」
これで880円は安い。
店の名前はかぐやひめ。
看板は彫ってもらっているので今はありません。
かぐや姫の看板外灯があります。
場所は秘密にしておきたいが一応説明すると
関越自動車道花園ICからすぐ、関越自動車道の脇、本庄児玉寄り。
と、言っても誰もわかるまい。