SEからコンサルタントへの華麗な転身

科学的アプローチによるPG・SEからコンサルタントへのスキルアップの実践的な方法を紹介します。

集中と分散戦略

2008-06-13 | クロス分析チャート

         『集中と分散戦略』


今回は、前回に引続き営業戦略を検討します。
よく、新規開拓を進めることが大事だと言われます。
新規の取引顧客を増やして売上を拡大しようということです。
特定顧客への取引取引件数を増やすことは分散戦略と言います。


また、重点戦略の一環として、既存の重要顧客を絞り込み、営業要員も
その重要顧客に集中的に投入して売上拡大を図る方法もあります。
このような深耕策を選択することを集中戦略と呼んでいます。


業種にもよりますが、企業のスタート時期は顧客は限定されます。
小売・サービス業は地域に限定されますし、卸、メーカは少数の取引先に
限定されます。
次の段階である成長期に入ると、取引先が拡大していきます。
拡大すれば、営業パワーが分散され、効率性が失われます。
そこで、間口拡大戦略の次に深耕策が検討され、重点顧客が選定されます。
重点顧客の選定条件は、全体の取引件数の取引高上位2割で
8割の売上高が達成されることです。
この条件以上にある特定顧客への集中化が進むと、
今度は、そのウェートの高い取引先の影響を直接受けるようになります。
取引先の業績が悪化すれば、値引き要求が強まってきます。


このように深耕策をとった後は、取引先の経営に左右されることになり、
安定性が乏しく経営リスクが高まります。
そこでまた間口拡大の分散戦略が登場します。
従って、ある期間をインターバルとして分散戦略と集中戦略を交互に
繰返すことになります。その分散と集中の過程で、取引を促進するため
新商品・新サービスが商材として追加されます。それが商品戦略です。


【指標設定】
X軸:既存取引先売上高伸び率
Y軸:新規取引先売上高伸び率
円の面積:予算達成率
分析単位:担当者別
ベストポジション:第2象限

それでは、各象限の特徴を説明していきます。

【第1象限】
 既存伸び率が低いですが、新規伸び率が高くなっています。
 分散戦略が優先ざれたゾーンである。予算達成率が小さければ
 分散戦略の弊害が出ていて、既存顧客への注力が必要になります。

【第2象限】
 既存伸び率が高く、新規伸び率も高いことです。
 当然ながら予算達成率も高くなります。理想的なベストポジションです。

【第3象限】
 既存伸び率が高いが、新規伸び率が低いことです。
 集中戦略が優先ざれたゾーンである。予算達成率が小さければ
 集中戦略の弊害が出ていて、新規顧客への注力が必要になります。

【第4象限】
 既存伸び率が低くく、新規伸び率も低いことです。
 当然ながら予算達成率も低く減収要注意型と言えます。

担当者を第1から4象限に分類することにより、
担当者へ営業指針を示すことが必要となります。

以上

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