SEからコンサルタントへの華麗な転身

科学的アプローチによるPG・SEからコンサルタントへのスキルアップの実践的な方法を紹介します。

バランス・スコアカード対応戦略考 第1回

2008-03-05 | クロス分析チャート
『 販売機会損失回避の戦略 』
ベクター上から「クロス分析チャート」の無料お試しができるように
なりました。
そこで、今回から10回でバランス・スコアカードに対応した戦略立案の考え
方を特集いたします。
そこで、今回はまずベクターから「クロス分析チャート」をダウンロードして
いただき、無料試用期間の1週間で、とにかくイメージをつかんで下さい。
試用期間終了後は、ダウンロード時のマニュアル・解説書や弊社のホームペー
ジの解説をご覧下さい。
バランス・スコアカードは、1992年に米ハーバード大学ロバート・キャプラン
教授らによって提唱された、新しい企業業績把握の考え方です。
1999年以降、多数の欧米企業で採用されています。日本では2000年初めに紹介
され、現在注目されています。

バランス・スコアカードの特長は以下の4点です
(1)経営財務面に偏ることなく、バランス良く業績を記録する。
(2)経営分析に見られる財務的指標と非財務的指標で業績を評価する。
(3)業績評価指標と経営戦略立案を結びつける。
(4)戦略を周知徹底する。また、アニュアルリポートの補足資料として活用で
 きる。

バランス・スコアカードは4つの視点からの業績評価をします。
(1)経営財務の視点
(2)顧客の視点
(3)業務プロセスの視点
(4)社員の育成・活性化の視点

バランス・スコアカードの概念は整備されていますが、実際に企業で実践する
上での具体的な業績評価指標は明らかにされていません。
また、経営データを評価分析した際に、どの様に戦略に結びつけるのかという
実務的な方法論も確立されていません。
今回の特集では、バランス・スコアカードの4つの視点からデータ分析や戦略
の内容・ターゲットの設定方法を解説します。今まで体系化されていない管理
手法・戦略の位置付けが確認でき、効果の大きい戦略の選択と優先順位が
明らかになります。バランス・スコアカードの考え方に沿ったV字回復戦略
策定の実務入門編です。

第1回目の今回は、「バランス・スコアカードは4つの視点」の
顧客の視点から 販売機会損失回避の戦略を研究します。
X軸に在庫高を、Y軸に売上高を設定します。
円の面積は製品別出荷ロット額を現わします。
X軸の右側を在庫高が大きい、左側を在庫高が小さい、
Y軸の上部を売上高が大きい、下部を売上高が小さいと設定して下さい。
左上から第1象限、右上を第2象限、右下を第3象限、左下を第4象限と
記入してください。
製品のベストポジションは第1象限です。
それでは、象限別の戦略のポイントを解説します。

第1象限
発注(生産)時期、発注(生産)ロットともに適正である。出荷ロット額が
小さい場合は配送コストに注目する。

第2象限
出荷ロット額に注目し、小ロットの場合は小ロット多頻度出荷製品であり、
ロットまとめによる1品当り受注の増量交渉を行う。出荷ロットを大きくし、
出荷頻度を減らし、在庫保有期間を短縮する。
受注の増量交渉にともない、販売価格の値引きを検討する。
また、メーカー(仕入先に)対しては、配送費用を仕入コストに転嫁しての
メーカー直送を検討する。
結果として在庫削減を目指す。

第3象限
在庫過多製品であり、在庫低減・品揃えの見直しを実施する。
この製品群の問題点は随時出荷(即納)の要請であり、一回当りの発注ロット
も大きい。
発注ロットも不安定であり、大きく変動する。
このようなケースは、顧客に自社の生産(納入)体制の理解を求め、内示ある
いは先行手配を依頼するといった、細やかな対応が必要である。
出荷ロット額が小さい場合は、明らかに在庫過多であり、在庫削減策を講じる。

第4象限
在庫過少気味により、機会損失発生の可能性がある製品である。まず、在庫を
増やすことにより売上拡大が望めるかを判断する。期待できるなら、メーカー
直送により手持在庫の不足を補えないかを検討する。いずれにしても、顧客の
即納ニーズを満足することがポイントである。
この象限の製品はまず、本当に顧客ニーズのある製品かどうかを判断すること
が大切である。


戦略を立案する時には、今回のような売上高と在庫高のような2率背反要素が
必ず出てきます。
この方策を1つ実行すれば、解決するというような単純モデルは非現実的であ
ると考えるべきです。
したがって、実際に戦略を検討する場合は、この2率背反要素に影響され話が
堂々巡りしてしまい、なかなか実行に移せないことがよく起こります。

営業部は在庫を持ちたがります。これは欠品による顧客のクレームを無くし
たいという事です。
一方、財務・経理部の方は在庫が増えることによる資金負担に関心を持ちます。
そこで、基本的な戦略の考え方は、売れ筋商品の品種を多く、売れる量だけ
在庫をもつという事になります。
セブンイレブンの考え方ですが、1店舗の坪数を一定にする。店を広くすれば
売れない商品が混ざってきます。一製品当りの在庫を絞ることにより、一定の
店舗面積での売れ筋商品の品種を増やすことになります。在庫が減り、売上が
伸び、利益が増えるというビジネスモデルができ上がります。
2率背反要素を満足させる条件をいかに設定するかが、成果を生む戦略の重要
な要素だという事が解ります。
セブンイレブンの場合は一定の店舗面積、扱い品種の見直し、適正在庫量を決
めることでバックヤード在庫はありません。
こうして売上高と在庫高の2率背反問題をクリアしています。
販売ロスに関心が高いイトーヨーカ堂の機会損失は、売上高の10%といわれ
ています。
また、品揃え不足に対する対応が取れていない企業の場合は、現行売上の30
%以上発生しているとの調査結果もあります。
景気低迷、デフレ経済、販売不振が問題になっていますが、販売機会損失は
売上低迷の内的な重要要素の一つです。30%ロスが発生していれば、放置で
きる問題ではありません。


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