SEからコンサルタントへの華麗な転身

科学的アプローチによるPG・SEからコンサルタントへのスキルアップの実践的な方法を紹介します。

起業家がまず、考えること

2008-05-22 | クロス分析チャート

         『起業家がまず、考えること』
 


起業家がこれから事業を始めようとした時
・どのような業種を選ぶのか
   ・どんな商品を取り扱うのか
を検討することは当然、大切です。

しかしながら、ほとんどの場合は、過去のしがらみと言うか、今までの経験や
現在所有しているものを有効に利用すること、例えば所有する土地の有効利用
的な活用に事業を始めています。また、とりあえず最初に商品ありきの場合も
多いようです。
新規事業をお考えの方も本来の事業の取組みの第1ステップを考えて
みましょう。

まず、クロス分析流に2つの要因で考えてみます。

1つは特別な資格や技術が無くても誰でもがはじめられるのか、換言すると
開業のし易さ、資格や技術という個人のスキルによる面もありますが、
 ・設備投資などの資金がどれくらい必要か
 ・またその製品、商品が入手可能か、取り扱えるのか 等
を含めて、専門的に言いますと既存ビジネスの場合『参入障壁』という言葉で
表現されます。
その事業が始め易いということは、競争相手が増える可能性が高いといえます。
つまり、新規参入がしやすく、競争相手が多く、常に相手の出方に注意する
ことが求められます。


2つ目は市場の大きさ、偏在化の状況です。
大都市集中型の業種や大手メーカ依存型の業種は偏在の要素が高い市場と
いえます。
逆に、地方都市も含めて全国的に平均的にある市場として、一般消費財の
小売業がありますが、こういう市場は遍在の要素が高い市場といえます。

そこで1つ目の開業のし易さ(参入障壁)をY軸に、2つ目の遍在度をX軸に
設定します。
X軸の右側にいくほど遍在の要素が高い、逆に左側ほど偏在の要素が高い
Y軸の上方ほど参入障壁が低い、下方ほど参入障壁が高い  とします。

X軸とY軸を中心で交差させると、4つの象限ができます。
左上から第1象限、右上に第2象限と時計回りに右下の第3象限、
左下の第4象限  とします。

それぞれの特徴を考えながらビジネスプランの基本を設計しましょう。

<第1象限>
参入しやすいが、偏在度が高い。
例えば、ある特定企業向けの文具などの納品業が挙げられます。

<第2象限>
参入しやすいが、偏在度が低い。
食料品の販売や飲食業が挙げられ、全国的に平均して存在するビジネスと
いえます。
競合も厳しく、うまく収益性が伴わない場合が多く見受けられます。
どのような特徴を出すかが勝負です。サーフィンが趣味だからサーファー・
ショップをやってみようという具合に、スタートも早いのですが、いつの間にか
業績が悪くなり撤退してしまう、というケースが例としてあげられます。
取扱商品の選択と立地条件が重要なポイントです。

<第3象限>
参入しにくいが、偏在度が低い。
食品製造業、自動車メンテナンス業、大手FC店等がこの象限に挙げられます。
技術力やサービス力があれば、かなり有望な狙い目の市場といえます。
実力本意の市場とも言えます。

<第4象限>
参入しにくいが、偏在度が高い。
機械、精密機械製造業などが挙げられ、地域集中度が高く、高度な技術力が
要求される場合が多くあります。

それぞれの象限の特徴を精査しながら、予定されている商品、サービスは
どの象限に位置するのか、を分析し、ビジネスプランの骨格をしっかり設計
してください。


 
               以上

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