ボブ・ディランのチケットがプレミアム化している。久しぶりの日本ツアーはディラン本人の意向により大阪・名古屋・東京のZeppになったが、それにしてもディランほどの超大物がやるにはキャパシティが小さい。しかも立見で12000円、2階指定席で20000円という、この不況のご時世でヒジョーに強気な値段設定。立ちっぱなしで窮屈な思いをさせられるライブで1万を越えるチケット…。いったいどんなライブなのかと思うが、ディランのことだから『いつものライブ』になるはず、というかそれ以外になりようがない。2時間ほど淡々と歌い、なにも喋らず去っていくいつものスタイル(ただし、セットリストは毎回変わる)。今世紀に入って、またその活躍っぷりが凄まじい勢いを見せるこのオッチャンのそんな「いつものライブ」は是が非でも観たいところだが、それはともかくとしてこのチケットの値段には二の足を踏む。Zeppは東京しか行ったことがないが、一階の後ろの方では大して見えないんじゃないか? 確実にステージが見えるところといったら一階の前方と二階指定席くらいか。個人的にはオッチャンの顔は見えなくてもぜんぜん構わないし、音だけちゃんと聴こえればそれで十分だが、しかしこんなことを考えるとやはりこのチケットは高いという思いが強くなる。ゆったり座ってしっかり観たいっていうのが自分にとってのディラン・ライブだけれど、そうなると20000円の指定席しか選択の余地はない。ネット・オークションでもどんどんと高値をつけていくチケット。不況といっても羽振りのいい人はたくさんいるんだなぁと驚くが、でも、年齢や体力によって2時間も立っていられない事情もあるのかもしれない。そんな人はやっぱり高値でも指定席にせざるを得ないか…。前に来日したときはチケット1万もしなかったのに…。
これが彼の最後の日本ツアーというのでもなければ、とれなかったチケットを高値でなんとか手に入れる必要もあるまい。生きてさえいればまたいつか来日するはず。なにしろディランはライブするために生きてるような人間だ。そう考えながら(というより、そう自分に言い聞かせながら)、次の日本座席公演を気長に待つことにします。オッチャン、元気でいてね。
これが彼の最後の日本ツアーというのでもなければ、とれなかったチケットを高値でなんとか手に入れる必要もあるまい。生きてさえいればまたいつか来日するはず。なにしろディランはライブするために生きてるような人間だ。そう考えながら(というより、そう自分に言い聞かせながら)、次の日本座席公演を気長に待つことにします。オッチャン、元気でいてね。