-ALKAN-

しどろもどろでも声は出るなり。

面白き、こともなき世を、面白く。2020

2020-03-15 05:46:56 | 日記

驚きませんでした? 突然の雪。

私はその少し前、突然の連休にやることもなく、グダグダと午前中を過ごしていたのですが、息子が突然「父ちゃん、ゴロゴロしてるならコロコロ買って!」と言ったんです。

 

 まあコロコロは毎月妻が買い与えているのは知ってましたし、ことさら父親に頼む事もないのにそうしたという事は、それだけ奴は奴なりに臨時休校を持て余しており、イレギュラーに親父が家に居るというシュチュエーションになぞって、特に必要ないけど親父の方に頼んでみた、ということだろうと解釈した私は、

 いいけど、なんだかうすら寒いからじゃあ、お母さんと一緒に三人で車でちょっと遠くの本屋まで出かけて買うか? と、これに対抗し、私も思い付きで突然言ってみました。

 そしてちょっと離れたヤオコーまで行き、妻の夕飯の材料と私のコンタクトレンズの洗浄液と、それに息子のコロコロを買ったわけです。

 当然妻の買い物が一番時間がかかるので、私は行きつけないスーパーの角っこの方で、息子と妻を待っていたんですが、ちょうど目の前には花屋が……。

花か……、と何となく眺めていました。

 家事に追われる毎日と、息子がずっと家にいるストレス……、いや、ストレスじゃないにしても、いろいろ、ご飯とか考えて、ファミスタの相手をして、買い物行って風呂洗って洗濯して、干してたたんでタンスにしまって……、私は妻の重労働をあらためて思ったんです。そして、妻は私が考えている以上に疲れているじゃないか、と、ふと思ったんです。

 まあ、ここでは低給料の話はしますまい。それでも必死にやりくりしてくれているのに、それがなんだか日常という当たり前で、あまり感謝されない部類に分類されようとしている。

 そういうのが嫌なんじゃないのか? そういうグダグダの流れの中に、大切な毎日が埋没していくのが嫌で、こんなブログやったりさ、音楽やったりさね、小説のまねごとをやったりしてるんじゃないのかい? 君は。

 花屋さんは大変らしいですね。軒並み式典祝典祭典が中止延期になって、生モノである花は今、大量に売れ残っている。大ピンチ。給食センターだけじゃないんだね、このウィルスに攻撃されている業界は……。

 私は妻の好きなパープル系の、やっすい花束を一つ買いました。妻に花なんか買うのは、ひょっとして初めてかもしれない。だから、少し恥ずかしさもあり息子に、「母ちゃんに内緒で花を買うから、お前が渡せ!」と言いました。息子は、えぇ~! と、やはり恥ずかしいのか渋りましたが、しぶしぶ了承してくれました。

「いくらホワイトデーだって……」という息子の囁きに、私は恥ずかしながら、奇しくもこの日がホワイトデーであることに気づいたのです。

 あぁ、そうか!そういうね、潜在意識がね、私にこう言うイレギュラーな行動を強いたのか!

私はさも初めからそう知っていたかのように、 うん、その通りだ! と粋な父親を演じ、やがて戻ってきた妻にばれないように花束を隠し、車に乗って帰ろうとした時、

 フロントグラスに溶け残る雨の雫が、これは……。

 雪じゃないか! えぇ、三月半ばで観測史上最速で桜の花が咲かんとしているこの時期に?? 雪?

 それは見まごう事なき、雪でした。

「ホワイトデーに雪が降ってる!」と、息子の囁き。 お~!ホンマやな!!粋やなぁ!粋なことしやがるなぁ!神様も!

 イレギュラーで出かけた買い物が思わぬいい結果につながりました。

 気負うこともなく、何気なく、ただいつもと少し違うことをやってみようとする、そんな気持ちが、結果一番いいのかもしれませんね。

 妻は殊の外、花を喜んでくれました。しかしいざ飾ろうとした時、花瓶がないことに気づきました。

 

だから……、思い付きでやるからこういう事になる。それは私の悪い癖でもあります。

 

 結局、花は水筒に飾られ、先住のサボテン君と並んで、我が家に春の訪れを告げました。雪降ってますけどね。

 花のある生活って素敵ですよ。花屋さんも助かるし、ちょっと買ってみてはいかがでしょうか?

 

  

コメント
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