張り替えるスピーカーは27cmなので、使えるだろうということで買ってきたセーム革のエッジ張り替えキットは25~30cmのスピーカーに対応する汎用品です。逆に言えば、個々のスピーカーの大きさに合わせて加工しなければいけません。セーム革はドーナツ状の輪を4分割したようなものがスピーカー左右2つ分で8枚入ってます。輪っかになってるより、分割の方が初心者には良いんじゃないかとの店員さんの言です。実は、エッジの寸法にあわせて紙で輪を作って、うまく収まるかやってみたんですがかなり難しく、実際、エッジ材にボンドをつけた状態でうまく当てはめようとあれこれやってるとコーンにべっとりボンドがついちゃいそうな感じで、不安になってました。
「素人でもできますかね」の質問に、
「これを買っていくのはみんな素人さんです。」
そうですよねぇ。プロがこういうところで、こういうものを買っていくわけないですよねぇ。
さて作業の前に、まずは、対象のスピーカーのエッジ寸法を測ります。それを元にとりあえず型紙を作りました。
図形ソフトを使って作成した元図をレーザープリンターで出力し、厚紙を貼って補強してあります。
上が型紙。下はセーム革に当てて細いサインペンで印をつけたところです。セーム革はとても柔らかく、下手に引っ張るとすぐ歪みそうで注意が必要な感じです。それぞれ取り出して触って気がついたんですが、結構、厚さが均等ではありません。1枚のパーツの中でも厚さが倍ぐらい違うのがわかります。天然素材だから仕方がないんでしょうが、これじゃあ、丁寧に張り替えても伸縮が均等じゃないだろうから中心がずれたりしないんだろうか?
考えようによっては、「そんなに神経質になるなよ。」ってことかな。
ウーハーを外して、残ったエッジをきれいにします。
これが意外に大変でした。エッジはコーンとフレームの間にあって、両者をくっつけていますが、コーン側は完全に風化していて、カッターの背で擦ればほとんど除去できました。
問題はフレーム側です。エッジはフレームに張られ、その上からゴムのリング(?)が貼り付けられており、これが強固です。最初剥がすのに非常に手こずりましたが、アセトンをスポイトで隙間から染みこませるとあーら不思議。簡単にペリペリと剥がれました。後は、残った硬化したボンドをカッターでこそぎ落としました。
遠目にはきれいに見えますが、かなりギタギタです。まぁ、どうせ見えなくなってしまうところですから。作業を始めて3日経ってます。