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朝日記190120 風邪をひいた友人への手紙 トクヴィルのアメリカンデモクラシーからインディアンをおもうこと

2019-01-20 22:27:19 | 自分史

朝日記190120 風邪をひいた友人への手紙 トクヴィルのアメリカンデモクラシーからインディアンをおもうこと

 

Asaniki 210611 増補版 酒神礼賛(Autographic)シリーズ

(憧憬ケープタウンから) 

徒然こと  風邪をひいた友人への手紙 トクヴィルのアメリカンデモクラシーからインディアンをおもうこと

 K君、風邪はなおりましたか。

礼拝のあとのワインはよかったですね。主日のワインです、元気になってください。

きょうは2月22日からの町田市美術展の締切日でした。今回は、『憧憬ケープタウン』という

のを出品します。

Facebookで世界中にアート系の知り合いができていますが

ケープタウンのアーティストの婦人から、当地を主題にした絵を描くことをすすめられ

ここの景色や風物の写真が沢山寄せられました。今回はそれに応えるべくの制作出品です。

 

このところ、昼間の半分は。東工大の図書館に運動を兼ねて通っています。

TocquevilleのAmerican Democracyを読みにかよっています。

この本の第10章に、この国を構成する三つの民族として

白人と黒人それにインディアンについて、そのときの状況と未来への予測をかたっています。

そのなかで、インディアンの部分のところがやは悲劇的で衝撃的でした。

奴隷の黒人と対極的で、前者が生まれたときからの奴隷でプライドなど関係なく生きている、

後者が民族としてのプライドがたかく、入植者に対して寛大であったが、文明化に組みしない。

インディアンは、狩猟民族であるから農業など技術を軽蔑する。

技術による結果が西洋文明であったのにそれを卑しいものとして拒絶した。

そのことが、結果的に世界の歴史でもっとも貪欲な時代の白人により合法的に圧迫されることになった。

そして、みずからの生活空間を狭め、人工を減少させ、種族としての消滅の危機に至った。

つまり北アメリカでは、まったく合法的に彼らは絶滅していく過程をとっていったことになります。

この対極をなす別な比較として、南米でのインディオに

対してスペイン人は冷酷に殺しに徹底して、既存の現地文明を

壊した。ところがインディオとの混血から、ぎゃくに彼らの人口を増やしていったようです。

ああ、それから、アメリカインディアンですが、独立戦争のときに

英国側についたことが、その後の民族衰退に拍車をかけたようです。彼の記述では

たった一行での記述でしたが、事実として具体的にどうであったのか目が留まったところです。

基本的に、彼らは自分の地にいて、滅亡に追いやられたのでした。

思うに、ジンギスハンの蒙古も、タキトスの記述のゲルマンも狩猟民であっても、結果的に

繁栄したことについて、狩猟民が異文化をとりいれる条件しては、彼らが征服者となったあとに

始まると解説していました。 アメリカインディアンがニューイングランドへの白人移植者に

実に寛大で、善良であったこと、その優勢なタイミングを逃してしまったとされに指摘します。

その時代のアメリカはインディアンにとっては、ユーラシア大陸のような民族間の熾烈な戦いもなく

まったくエデンの園であったともいえます。  つまり闘争のきびしさに晒されてこなかった。

善良だけでは、滅びにいたるという悲しい現実です。

 

それを思うにつけ、幕末~明治開国のわが先人たちは偉大でした。

果敢に西洋文明化に挑戦し非西洋世界で例外的に近代国家の成立にこぎつけた。

ご承知のように日清、日露の戦争で列強の道を歩んで

そして、心ならずも大戦に自らの意志があるとはいえ、一方の

極の有力な存在としてあって、結局世界大局で、雌雄を決することになった。そして一敗地にまみれた。

戦後体制PaxAmericanaのなかでここまできましたね。

そして、いまTrumpのアメリカ。

つぎの時代へのアメリカにとっても、日本にとっても展開に、ひとつの潮目の変わりを感じせしめます。

いま、アメリカをみておくという動機でのトクヴィゥルでしたが、

ふとアメリカインディアンの記述に目がとまり、その悲劇的歴史にこころを痛める思いでありました。

 

K君、また会いましょうね。お大事に。

 

Asaniki 210611 増補版 酒神礼賛(Autographic)シリーズ


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