日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

美容院は水商売?

2006年04月01日 | 引っ越しな日々
美容院へ行く。

ここは高い……。
何度も、他の美容院をリサーチしては、
違うところへ行ってみようかと思うのだが、
どうしても行けない。

施術がいいのは当然として、
担当してくれる人の、
トークが上手いのだ。

多分、水商売のように、
細かく、その日話したことを、
記録しているんだろう。

例えば、最初に、
天気の話だとか、
「これからお出かけですか?」
とか、通り一遍の切り出し方は、
可能な限りしないように務めているようだ。

「あれから、○○はどうなりました?」
みたいなところから、切り出してくる。

そういう、マニュアルを感じさせない人に、
髪を切ってもらってしまうと、
別のところで、
またイチから気を使って、
面白くない会話をするのが億劫になってしまう。

     ★

と、いうわけで、
今日も担当の人に、
話題のひとつとして、
『五行歌』という名前こそ出さないけれど、
詩歌をやっていて、
それにまつわる話をしてしまう。

いや、悪いことじゃないんですけどね。

悪いことじゃないんですけど、
話しながら、
「あたしって、どうしてこういう話を、
興味ない人にできるんだろう……」
と、
自分のことながら、不思議に思ってしまう。

変な言い方なんだけど、
大切にしている部分のわりに、
結構安売りをする。

「よく、そんな話ができるなぁ。
相手のリアクションによっては、
致命的に傷つくのに、
なんなんだ、この無邪気さは」

と内心思いながら、話している自分が不思議だ。

そして、
黙っていようと思ってたのに、
何の話の流れだったか、
今度、JRの駅の道沿いに
作品を展示することまで、
話してしまう。

「話しておきながら、なんなんですが、
別に、見なくてもいいですから」

と、歌たちには申し訳ないが、
へっぴり腰なことを付け加えて、
適当に別の話に切り替えたんだけど……。

     ★

お勘定を済ませて、
お店を出たところで、
担当の人が追いかけてきた。

「展示、いつからいつなんですか?」

と、わざわざ聞きに来てくれた。

そこまでされたら、
言うしかないじゃないですか。

「6月21日~30日です。でも、筆名ですから」

なんだか、自意識過剰炸裂。

もう、無性に恥ずかしい。でも、
ほのかに、嬉しい。

その人は、
手の甲にペンで日付を書いていた。

別れてから、ふと、
ホストにはまる女性は、
こういう踏み込み方をされて、
悦に浸って、
やめられなくなるんじゃないか、と
思った。

こうやって、
高いなぁ~と思いながら、
他の美容院にかえることが出来ない、
私のように。

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