日々・ひび・ひひっ!

五行歌(一呼吸で読める長さを一行とした五行の歌)に関する話題を中心とした、稲田準子(いなだっち)の日々のこと。

水死体を見てしまいました……。

2005年10月29日 | 引っ越しな日々
夕方、いつものようにウォーキングのために外に出たら、
電線にびっしり鳥が止まっていた。

びっしり、だ。

歩き出してしばらくすると、
消防車らしきものが、ウォンウォンとサイレンを鳴らしながら、
海へ向かっていったのが見えた。

不気味な夕暮れの幕開け。

     ★

海岸に着くと、
漁港のほうに小型の消防車などが止まっていて、
灯台のふもとに、
いつもより多く人がいた。
どこかが燃えている様子もないのに。

……?

興味を持ちながらも、
漁港とは逆に伸びている、
いつもの遊歩道を、
足をとめることなくそのまま歩き続けた。

が、

遊歩道に入ってから、800メートルほど行ったところだろうか。
また人だかりが出来ている。
遊歩道だけじゃなく、
海とは反対側の崖の方からも、
いろんな人たちが
海に突き出た突堤を見下ろしている。

とうとう歩を止めて、
ギャラリー(?)のひとりになっていたおじさんに、
「何があったんですか?」と声をかけた。

「いや……、よくはわかんないんだけれどね。
水死体が発見されたんだってよ」

えぇ?救助じゃなくって、
もう、死亡が決定しているの!?
と、
救助の人が準備して置いている、
まだ誰も乗っていない担架を見ながら思う。

「三十代の男性だってさ」と
おじさんは知っている情報を言うだけ言って、
突堤に降りている、活動中の人を、
再び見下ろした。

反射的に、夫ではないかと思う。
いや、マジっすよ。

そして、遺体の引上げ作業が、
もうじきフィニッシュというところで、
ようやく「これは離れなければ」という気持ちになって、
再び歩き始めた。

だが、もう遅く。

警察の人(?)数人が、
私を後から追い越して、
遺体の乗った担架が、
私の横を通り過ぎていった。

見てしまいました……。

死体の方には、失礼な名称だけれど、
いわゆる「ドザエモン」を……。

あぁ……。

わかめのような、髪の毛に。
なすびのような、顔色。

怖かったです。
夫ではなかったことが、唯一の救い(笑)

変に気落ちすると、取り付かれるのかも、
と、乏しい知識で思ってしまい、
とにかく、気を強く持つように心掛けた。

いつものポイントでUターンして、
またその現場に向かって歩いていると、
4,5人ほどお年を召されたご夫人たちが、
「嫌なもの、みちゃったわね……」
と口々に言いながらすれ違っていった。

私だけが見たんじゃない。
私をエントリーして取り付かれることはあるまい、
と、内心ほっとする小心者(笑)

もう現場には、第一発見者らしき人と、
警察の人ふたりだけになっていて。

不気味な曇り空を背景に、会話をしているだけでした。

    ★

夫が帰ってきて、
「『三十代の男性』だって、おっちゃんが言ってね……」
と話をすると、
「それ、実は俺やねん」と、
彼は私に言う(そういえば、そんな内容の古典落語があったような……)。

「あたしも、正直Yさんかもしれないとよぎったよ」
と、念の為、足があるか見て、
幽霊じゃないことを確認してから言う小心者(笑)

自殺なのか、他殺なのか。
事故なのか。

TVのニュースなどを気にしたり、
ネットで検索してみたりしたけれど、
見当たりませんでした。

この際、ちょっと知りたいです。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (水野沙羅)
2005-10-30 19:07:39
お塩ですよ、お塩!今からでもしておいたらいかがですか?なんとなく、安心しませんか??
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続き (水野沙羅)
2005-10-30 23:28:01
下のレス、読みました。

いなだっちさんの文章は(歌も)、対象となるものに丁寧に丁寧に向き合って、咀嚼して書いている、という印象を受けます。これからも楽しみにしてます♪
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清めたまへ~。 (いなだっち)
2005-10-31 12:22:07
あぁぁぁぁ……。

そうだ!

こういうときは、お塩でした……



この前の土曜日のことだったので、

遅いような気が……。



コメントのこと(歌も)、

褒めて頂きありがとうございます。

時々、変な世界へ行ってしまって、

見当違いなことを書いている時がありますので、

その時は、くすくす笑って、流してやってください(笑)

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