俺はやれば出来る

　　　　　　　　　　　


もう３日目ともなればさすがの俺も　鉄工所の番犬に就職するってことがどんなものかっていうことを理解できてきた


この会社は昼間はドンドンガンガンうるさいのだが、夜になるととたんに静かになりやがる

あいかわらず独りぼっちは心細いが　夜中に寝込んでしまっていても誰にも気付かれないので俺は夜中は寝てしまおうと思う



今日は朝と夕方だけでなく、昼休みにまでねぇやんは俺を散歩に連れて行ってくれた
鉄工所の会長とその奥さんも一緒に村を巡回するらしい

俺は色んな場所にシッコをかけるのが忙しくてつい寄り道をしてしまうので気が付いたら二人に置いていかれてしまった


この二人は凄いなぁ
もう６０代の後半らしいが、恐ろしく健脚だ

ねぇやんが教えてくれたが、あの二人は登山が趣味で日本中の山を制覇する為に日々トレーニングをしているらしい


そうか・・・・


俺は３才でまだまだ若くて健康だから　そのうち山に連れて行ってもらえるかもしれないと　ちょっと想像してみた






顔が汚れているのは　いろんなところをつい掘ってしまうからだ


俺は若いから　体力が有り余ってついついやり過ぎる傾向があるから注意しないといけない



日々　反省することばかりズラ・・・



明日もがんばろう

村を案内される

昨夜は初めての夜勤だったが、俺はちょっと混乱している

だから夜遅くまで大声を出したりして申し訳なく思っている


今朝、夜が明けて１５分ほどしたら一番に出勤してきた　ねぇやん　が現れた


俺はつい嬉しくて甘えた声を出してしまったが、仕方がないんだ

だって俺は　一晩中独りぼっちだったから・・・・


それから俺はねぇやんに案内されて村を散歩した

この村は素晴らしい！！

田んぼに川に池、山もあるし空気も美味い！






俺は自分の存在をアピールするために　思い切り高い位置にシッコをかけて回った

俺はずっとこのままこの村で生活したいと思った


もう　たらい回しは嫌だ・・・・

俺、ゴン太郎

俺は今日、飯にありつく為にゆえ就職したのだが、どうやら取り乱してしまったようだ

なんせ、初めての場所だから右も左も解らぬ状態ゆえ、、、、


今夜は大騒ぎするかもしれんが許して欲しい

俺は・・・　俺は・・・・・

俺は・・・・・・

まぁ、色々と複雑な事情があってこんな田舎の鉄工所の警備員に就職したわけだが、あまり昔を詮索されても俺としては困るわけよ


ってことで、今日は初日なんでこのへんで


俺は飯の為なら　なんでもするズラ！