goo blog サービス終了のお知らせ 

風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

九州北部・山陰の旅②(玄海灘・七ッ釜)

2015-09-01 | 九州
 玄海国定公園、佐賀県唐津市にある七ツ釜です。
 高さ40mの玄武岩の柱状節理の断崖が、玄界灘の荒波により浸食されてできたものです。
 七つの海蝕洞が、かまどを並べたように見えるのでこの名が付いています。


①~⑥石の柱を並べたような柱状節理の断崖をくりぬいた海蝕洞。
 最大のものは高さ3m、奥行きは110mもある。
 満潮時には小型船が中へ入って行けるらしい。
 荒波が洞窟へ当たって砕ける音が響いてくる。












⑦~⑪こちらの柱状節理の岩壁は、象の鼻という見たそのまんまの名前が付けられている(^^)。
 岩場の先端まで行けるように、遊歩道が整備されている。










⑫~⑭六角柱の蜂の巣のような岩場や岩礁に波が砕け、白い渦巻きとなる。
 奈良、唐招提寺にある東山魁夷画伯の襖絵の岩礁は、このような感じの絵ではなかったかと思う。
 もちろん、その絵のモチーフを得られたのはここではない。







⑮唐津城天守閣から見た、松浦川の河口。


⑯⑰虹の松原の海岸。
 玄界灘は少し荒れ模様。
 虹の松原は二度目。この前も天気は雨模様。 
 ちなみにここは日本三大松原とやらに選ばれていることが多いが、私の見てきた基準ではここのほかには、福井県敦賀市の気比の松原と京都府宮津市の天橋立。
  



 唐津湾をはさんでちょうど反対側の福岡県糸島市(旧志摩町)に、芥屋大門(けやのおおと)という柱状節理の洞窟があります。
 高さ64mの玄武岩が海蝕により削られて、間口10m、奥行き90mの巨大な海蝕洞となっています。
 この洞窟は海に向かって開いており、陸上からは撮影できないため、私は今回も行っていません。

 次回は山口県角島~萩です。

九州北部・山陰の旅①(平尾台~玄海灘)

2015-08-31 | 九州
 九州北部と山陰をまわってきました。
 大阪南港からフェリーで新門司港へ渡り、福岡県の平尾台、佐賀県の七ッ釜、山口県の角島、島根県の日御碕というのが大体の行程です。
 2012年9月中旬の写真です。

①福岡県北九州市平尾台。
 山口県の秋吉台、高知県の四国カルストとともに、日本三大カルストのひとつに数えられている。
 秋吉台、四国カルストともに、ずっと以前に行っている。
 朝6時半、雨が上がった。


②~⑧事前にネットで地図を調べたが、いまひとつ分かりにくい。
 現地に案内板などあると思ったがそれもないようだ。
 聞こうにも人がいない、ということで適当に1時間ほど写していたが、羊群原とはほど遠い、物足りない風景となった。














⑨⑩ふもとを走る国道322号から見上げた石灰岩が削られた異様な風景。
 このあと、かっての筑豊炭田地帯の香春、田川、飯塚などを通り、福岡高速、西九州自動車道などを経由するルートで、唐津へ向かう。
 



⑪~⑭佐賀県唐津市、玄海灘の明るい風景。
 2枚目は呼子大橋。
 







 写真的にも内容の乏しい一日でした。
 明日は、唐津市の玄海国定公園・七ツ釜です。

屋久島の旅 その2

2015-08-26 | 九州
 鹿児島県屋久島です。
 ヤクスギランドを後にして、今回のメインのひとつ、紀元杉へ向かいます。

①②紀元杉の道筋にも個性的な杉の木が多い、




③~⑥紀元杉。樹齢約3000年、高さ19.5m、幹回り8.1m、着生植物10種類以上。
 薩摩藩の伐採や戦後のチェーンソーを使った大規模伐採にも生き残った巨木のひとつ。






 


⑦~⑨左から花崗岩の一枚岩が迫るV字谷を豪快に落下する千尋の滝(せんぴろのたき)。
 左の花崗岩の一枚岩は高さ200m、幅400mという巨大なものだが、2004年の台風で花崗岩の一部が剥離して白くなっている。
 落差60m。この日は水量が少ないという。
 なお、この先に大川の滝(おおこのたき)という、落差88mの屋久島随一の滝があるが、このツアーのコースには入っていない(^^;)。






⑩島の気候に適応しどこにでも見られるシダ類。


⑪クワズイモというこれも島内でよく見かけるサトイモ科の植物。
 猛毒があり食用にできないので、その名がある。


⑫⑬林道からの海岸のながめ。
 海の向こうに先般、火山活動を起こした口永良部島(くちのえらぶじま)がかすかに浮かぶ。




⑭⑮永田いなか浜。
 日本一のウミガメの産卵地。
 5月中旬~7月下旬にかけて産卵にやってくる。
 沖合はいまなお、全島避難が続く口永良部島。
 もちろんこれは、噴火前の島のすがた。
 噴火の影響が心配されたが、今年もウミガメはこの浜に産卵に現れたようだ。




 屋久島は私の腕では、絵になる風景には撮れなかったようです。
 気勢の上がらない写真ばかりです(^^;)。
 原生林の中を歩くのは探検気分はするのですが、風景としては平坦です。
 小雨模様にも拘わらず、森に期待した白い霧が湧かなかったこともあります。
 1800mを超える高峰を6座も擁する小さな島なのに、海岸部の風景も思った以上に豪快な断崖絶壁がなく、変化に乏しかったようです。
 やはりここでは宮之浦岳登山など垂直移動も加え、その植物相の変化や自然の多様性なども写すべきでしょう。
 しかしこの屋久島ではそれは本格的な登山の領域に入り、私には無理です。

 次回は、曽爾高原・夏の終わりです。
 

屋久島の旅 その1

2015-08-25 | 九州
 鹿児島県屋久島です。
 屋久島国立公園、世界自然遺産に指定されています。
 今回は写真撮影を目的としない友人とのツアー参加です。
 有名な縄文杉はコースに入っていません。
 2013年9月初旬の写真です。

①鹿児島からの高速船が入る島の玄関口、宮之浦港。
 主峰、宮之浦岳はここからは見えないようだ。


②③ガジュマルやバナナの木の原種が茂っている。




④~⑦ヤクスギランドという遊園地のような風情のない名前の付いたコースを歩く。
 鬱蒼とした森と苔に覆われた原生林の中を行く。








⑧~⑪屋久島は全島が花崗岩でできており、表土が薄く貧栄養なので杉の成長が遅い。
 樹齢千年以上のものを屋久杉といい、それ未満のものを小杉といって区別してきた。
 今、屋久杉は伐採禁止となっている。
 雨が多く湿度が高いため、びっしりと苔に覆われている。
 







⑫~⑭土壌の薄い屋久島では、本土の杉のようにまっすぐ立っているものは少ない。
 植物怪獣がのたうちまわっているような木もある。
 倒木などに着生している木も多い。






⑮~⑰コースは一周約50分。アップダウンはあるものの歩きやすい道だ。
 私は常に最後部にいて、ガイドさんの説明そっちのけで写真ばかり撮っており、いつも走って御一行様に追いつくというスタイルなので、評判は悪い(多分)(^^;)。






 これからヤクスギランドを出て、有名な紀元杉を見に行きます。
 その2に続く。

九州の旅 その5(霧島)

2015-05-29 | 九州
 熊本県から宮崎県えびの市えびの高原にやってきました。
 天気はパッとしませんが、これから霧島山系の最高峰韓国岳(からくにだけ)へ登ります。
 といっても、えびの高原の標高は1200m、韓国岳は1700mなのでたった500mの山登りです(^^;)。
 
①火口湖、不動池。
 日は差さないがコバルトブルーの色あいがすばらしい。


②文字通り硫黄のにおいが漂う、硫黄山とミヤマキリシマ。


③韓国岳の一部とミヤマキリシマ。
 韓国岳は韓の国(朝鮮半島)まで見えるとの意味から名付けられたが、もちろん眺望を誇張した表現なので実際は見えるわけはない。


④途中からの眺め。
 不動池と硫黄山が見える。
 

⑤ミヤマキリシマ。
 この年は出来が悪いのか期待したほどではない。


⑥韓国岳山頂の火口は直径900m、深さ280m。目もくらむような火口壁に囲まれている。


⑦山頂から新燃岳(しんもえだけ)を望む。
 ガスっていてかすかに見えるだけ。
 その向こうの高千穂峰はカメラでは写らない。
 新燃岳は噴火のため立入禁止。
 以前、鹿児島県の高千穂河原に車を置き、韓国岳まで往復したことがある。
 そのときに見た新燃岳の火口湖の黄緑色の水の色と高千穂峰の美しい姿は忘れられない。


⑧大浪池も霞んでいる。


⑨~⑪鹿児島県南九州市知覧町。
 重要伝統的建造物群保存地区の武家屋敷群。
 薩摩藩が作った麓とよばれる外城のひとつ。
 堅固な石垣にその面影を見る。